HIROSHIMAとプラシーボ(偽薬)効果についての考察

2014年2月7日

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昨日、日本中を仰天させた、新垣隆さんの会見

佐村河内守さんの「耳が聞こえないと感じたことはない」 ゴーストライター新垣隆さんの会見全文http://www.huffingtonpost.jp/2014/02/05/ghost-writer_n_4734967.html

実際は耳が聞こえるのに聾唖のふりをしていたとか、まあそのへんは芸能人だと思えばフツーなので置いとく。芸能人の本だって自分で書いてるのはほとんど無いだろう。普通の著作物だってライターに口述で書き起こしてもらい、あとで自分で修正するというのは普通にやるが(自分も1回やったことがあるが使えなかったので1から書き起こした。時間の無駄でした)、芸能人の中にはゲラチェックもしないのが普通にいるからね。「マネージャー、チェックしといて」みたいな。ハーフっていってて実は整形というのもいるらしいからね(と、デヴィ夫人が言ってた)。
あと、報酬が18年で700万って、1ヶ月3万円ですよ。拘束考えたらマックのバイトより時給安い。金のためにはできないですよね。アーチストだったら自分の作品が広く楽しんでもらえるならそれでいいかって考えたのかとも思った。江川紹子さんの見解が秀逸

彼はなぜゴーストライターを続けたのか~佐村河内氏の曲を書いていた新垣隆氏の記者会見を聴いて考える

この会見、自分はニュースで見たのですが、実は自分的に一番刺さったのはココ

彼から「ゲームではなくオーケストラのための一枚のCDに収まるような作品を作りたい」という希望を聞きました。それを、発売するのだと。そのために「1年間で作ってくれ」ということで引き受けました。私は事情は分からないのですが、結果的に発売はされませんでした。そのままになっていました。もちろんそのときには、「HIROSHIMA」というタイトルではありません。数年後、そのオーケストラ作品が「HIROSHIMA」というテーマで発表されると聞いたときには大変驚きました。

実際に会見を見た時のニュアンスでは、そもそもゲーム用に作った曲をオーケストラが演奏できるようにしたというニュアンスだったと思うんですが、この曲の推薦

ヒロシマは、過去の歴史ではない。二度と過ちをくり返さないと誓った私たちは、いま現在、ふたたびの悲劇をくり返している。佐村河内守さんの交響曲第一番《HIROSHIMA》は、戦後の最高の鎮魂曲であり、未来への予感をはらんだ交響曲である。これは日本の音楽界が世界に発信する魂の交響曲なのだ。 –五木寛之(作家)

い・・・五木さ〜ん!!!

鎮魂曲じゃなくてゲームの曲ですよ・・・・(涙)

「東京初演は東京交響楽団。終演後あまりの感動に、聴衆は地鳴りのような拍手と熱狂的なスタンディングオベーション」ということでこのシーンも流れたが「広島に突然落とされた原爆の悲しみと衝撃に胸を打たれた」的なコメントを涙ながらにしていた観客も・・・。

鎮魂曲じゃなくてゲームの曲ですよ・・・・(涙)

「あれ? これは広島の原爆投下とイメージ違うな・・」と思ったかたはいたんでしょうか? いたとしても「裸の王様」みたいに誰も口に出して言えなかったんでしょうかね。で、このように「これはいい!!」と言われると実際に良く思えてしまう典型がプラシーボ(偽薬)です。新薬の実験ではかならず被験者を2グループに分けて、片方には偽薬を処方します。というのは「頭が痛い」っていう人に「鎮痛剤だよ」といって片栗粉とか飲ませると、30%くらいの人は実際に暗示効果で効いてしまうのです。人間って怖い。××食ったら××が治ったというのも似たような部類です。30%の人に効くんですからね。

「××が流行ってるしカッコイイ」ということで買った商品が、1年後に見たらダサくて持つ気にもならない。流行大好きな方ってそういうの無いですか? ヤンキー団がディズニーランドとか縁日で身にまとってるテカテカのジャージとか超ダサイのに本人達はカッコイイと思い込んでるわけですよね。「HIROSHIMA」も同じように「日本のベートーベンと言われる作曲家が広島への鎮魂の思いを込めて書いた作品」というだけで脳内物質を分泌させてしまったわけですね。

ちなみにいま、Amazonでは発売中止になったHIROSIMAを高値で売りさばこうと、せどりさん達が出品しまくってます。
ひとこといいます。あんたらアホかい

↓ と、思ったら1日経過してすべて取り下げられていた。買い取りも!! 笑

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