オオカミとヒツジの話にキャズムを振りかけて召し上がれ

2014年8月6日

一昨日、学生がネットサーフをしなくなった話を書いてバズったのだが、一番面白い反応が「イケダハヤトには学生は興味ないから知らなくて当たり前」という大量のレス by ほとんど学生・・・完全に論理矛盾しているのに気づかない点が笑えた。

オイオイ・・・「知ってるか知らないか」の話をしているのに「興味ないから知らない」というのはおかしいだろ。話が逆だ。知ってるけど興味ないならわかる。そもそも全く知らないのに興味もへったくれも無い。自分が知らない人にはすべて興味ないなら、それこそ内向きで全く閉じた世界だ。
こちらは学生の多くはニュースアプリや論壇サイト見てないだろという話をしてるんだ。わかってる子たちは「そのとおりで周囲の学生はニュースアプリなんて誰も見てない」という反応してたぞ。

さて、こういう話になると必ず出てくるのが「そんなの我々の自由だ、ほっとけ」という反応。もちろん100%そのとおりだ。だがそれはブーメラン。だってこちらも「ブログなんてエッセイと同じで好きなこと自由に書いてるんだ。ほっとけ」になるから。ほっとけ同士だとディベートにならないからこういうレスは禁止な。

あとスマホのどこが悪い、というのも的外れ。悪いなんて言ってないだろう。だいたい↑のエントリーは打ち合わせの合間にXperia Z Ultra(略称ズルトラ)で書いたんだぞ。言ってるのは「スマホという小さい世界で友人だけでLINEとかゲームだけしてるのは悲しい。せめてニュースアプリで世間の情報くらい取得しろ」という事なんだから。PCと違って視野が狭いスマホは、自分から情報を取りに行かないと本当にそれだけで世界が閉じてしまうんですよ。

ちなみに6.4インチのファブレットのズルトラは、長文のブログを電車の中で書けます。前にブログ書くのをiPhoneで試したら死んだけど、こっちは平気だった。SIMフリーのを買えば今使ってるdocomoとSoftBankのスマホのSIMを差し替えると使えるんだぞ。価格もここまで下がったし。

で、狼と羊の話アゲインだ


the-wolf-and-the-shepherd

2年以上前、こんなエントリー書いたら当時としてはバズりました。

イソップ物語には無い、オオカミとヒツジの話

これは、人間を草食タイプと肉食タイプにわけたもので、酒が入るとこの話題が弾みますのでぜひお試しを。シラフだと主に羊のタイプがへそを曲げます。www
まず、↑のエントリーから図表を最近マイブームのキャズム理論を加えてバージョンアップしました。友人のところは変更

オオカミ ヒツジ
クラスタ アーリーマジョリティ
ごく少数
レイトマジョリティ
大多数
主なデバイス MacBookAir
またはタブレット
スマホオンリー
たまに昔のガラケー
自分で稼ぐべき
と考える
働いた分をもらう
と考える
楽しみ 獲物を捕まえる 毎日のんびり暮らす
欲望 強め あまりない
空腹 割と耐えられる 絶対イヤ
食事 美味い物食えるときに
食えるだけ食う
1日3食きっちり
不味くても食えれば良い
個性 かなり強め ほかと違うのは嫌
友達(群れ) けっこう多い
中には魂の戦友もあり
地元の同窓中心
同性の友人が大半
悪者率 高い 低い
知性 高め ※ずるがしこい 低めでも問題ない
情報 自分で取りに行く 流れてきたら見る
読む ほとんど読まない
休日 でかける 昼過ぎまで寝る
月曜日の感覚 さあ、今週も頑張るぞ 土曜まで5日もある
理想の就職先 これから伸びるベンチャー 有名な大企業(B to C)
将来の夢 起業して上場 考えたことがない
好きな車 イタ車、ドイツ車 免許無し(都内の場合)
最悪の結末 野垂れ死に ジンギスカン

オオカミとヒツジの間には、価値観の相違、生きる目的など、深いキャズム(谷間)があるのは言うまでもありません。

最近の若者は草食系が多くなったとよく言われるし、それは間違いないことだと思う。だから大学生の草食率が上がればレイト系の大学生が増えて当たり前なのだ。なぜなら、オオカミは獲物を探すために必死に情報収集をするが、ヒツジは目の前の草を食べるだけなので情報収集の必要自体が無い。「最近の子は無反応が大半」というのも当たり前で、走り回って鳴きまくるヒツジなんていないでしょ。
逆に、大学に行かないで自立したような子たちの中に、オオカミの凄いのが現れたりする。『ステーキけん』の井戸実社長とか、ヤンキーの虎のみなさんたちだ。
「成り上がりたい」と口でいっても情報商材にはまるようなクラスタは口だけオオカミ実質ヒツジです。「汗水垂らして働きたくない。楽して稼ぎたい」って典型的なヒツジ以外なにものでもない。オオカミは汗水垂らして獲物を追いかけている時が一番充実して楽しいんだよ。

どうして草食系の若者が増えたかについても言及したい。いまの若者が生まれつき怠惰で無反応なわけじゃない。彼らはバブル崩壊後に生まれ、生まれたときからずっと景気が悪いわけで、「日本はどんどん悪くなる」という情報の中で成長した。年金だってもらえるかどうかもわからない。だったら食うに困らない程度に地味に自分の中だけで生きるになる。高度成長期、バブルの時は回り中獲物だらけだったから誰でもオオカミになれた。オオカミ的DNAが少しでもあればオオカミ気分でいられたわけ(いまの中国なんてほんとそう)だが、いまはオオカミの遺伝子濃度が高くないとオオカミにはなれないわけです。

でもさ、今の日本でもやり方によっては獲物は見つかるんだよ。見つけてる人もいるんだよ。野垂れ死にする確率も高いけどね。野垂れ死に寸前からたち直った杉本さんの本はオオカミには響くけど、100%ヒツジには響かないかも。オオカミ素質のある人しか理解できない本だなと思いました。それでは本日はメルマガの日なので失礼します。

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