地方自治体に一番足りないものを学ばせるためにも「ふるさと納税」には大賛成

2016年2月2日

皆さんはふるさと納税やってますか?
当然、わたしはやりました。霜降りステーキとか、牛タンとか、鰻とか冷凍室に一杯です。佐渡から来るはずのアワビとサザエは1ヶ月経過して全然来ません。電話したら通常2週間ですが海が荒れるとダメらしい。活きてるやつなんで留守の時に届くと困るんだが・・

で、こんなエントリーも書いています。

「輝け!! ふるさと納税やる気無し大賞」はどこの自治体に??

ふるさと納税の使い道にこれを採用してくれる海沿いの自治体求む

しかしながら、昨日こういうエントリーが出まして、Facebookでは「ふるさと納税は止めるべきだ」っていう地方議員の人がシェアしてまして、何言っちゃってんのと。

ふるさと納税 返礼品で争奪戦 「趣旨逸脱」の懸念も
毎日新聞

「町に目立った特産品はないが、返礼品でお金を取り戻すしかない」。福岡県志免町の担当者は危機感を持つ。08年度から始まったふるさと納税で、これまで町は返礼品を設けてこなかった。寄付は振るわず、15年4〜9月は3件31万円にとどまる。一方、町民の他の自治体への寄付は年間約800万円に上る。本来なら一部が住民税として町に入るお金だ。返礼品目当ても多いとみられ、町も寄付の見返りに3月にも町内業者が販売する肉や酒、陶芸品を贈ることにした。

目立った特産品がない??? 何言ってますの。町に一軒も美味しい店がないとでも??食べログで検索したってこんな感じで
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評価がかなり高いうどん屋さんとかたくさんあるじゃないか。田舎の町で3.5以上の評価なんてほとんどない。うどんのテイクアウトのセットをクール便や冷凍便にするくらいの「町おこしのアイデア」がなぜこの役場にはないのか。「町の税収を上げるために」って評判の店に頭下げて回れ。お土産セットの開発くらい汗かいてしろ。地物でもない肉や酒なんて誰も欲しくない。陶芸なんて絶対いらない。

追記 Twitterでうどんはチェーン店って教えてもらった。かわりに昔の炭鉱あとがあるらしいので「石炭に混じっている昔の植物の化石セット」がオススメ。小学生の宿題になるでしょう。原価もタダ・・ww

しかし、過度な競争の結果、返礼品が豪華になったり、純金製の手裏剣など地場産業の振興につながるか疑問だったりする自治体も出てきた。制度の本来の趣旨は大都市と地方の税収格差緩和だが、寄付争奪戦によって地方同士で「勝ち組」「負け組」も生みかねず、総務省の昨秋の調査では16%の自治体が「過当競争を懸念」と回答。

はっきりいうけど、16%の地方自治体の職員に告ぐよ、告いじゃうよ。

頭使わない、手も動かさない自治体は滅びよ!

民間はみんな過当競争の中で頑張って生きてるんだ。いつまでものんきにぬくぬくと生きてるんじゃないよ!

ふるさと納税が素晴らしい点

以下の点で自分はふるさと納税の制度は素晴らしいと思う。

1 頑張る自治体とそうでない自治体が明確に差が出る

いままで住民は自分の自治体と首長がほかの自治体に比べて頑張っているのか、それともサボっているのかが全く分からなかった。しかしいまでははっきりわかる。分かりやすいのは「ふるさとチョイス」っていうサイトで自分の市町村いれてみてください。いくら寄付を集めたか分かりますよ。しかも過去の推移も出ているから、ほかの自治体に食われているのかそれともシェアを取っているのかが一目瞭然。

上のエントリーにも書いたけど、自治体によっては居住している住民の住民税以上に寄付を集めたところもある。自治体が「お金を稼ぐ」という意識を持つとこんなに変わるのです。

2 消費の拡大にめちゃくちゃつながる

バブルの時に田舎に「ふるさと創世」とかお金がどっと流れてどうなったか。みなさんは覚えてますか。全く使わない体育館とか美術館とか一杯できましたよね。田舎にお金が流れると地方では土建屋さんが力ありますから、援助されてる議員が動いて土建屋に金が流れます。土建屋出身の議員だって多いでしょ。
税金が田舎の土建屋に使われるより、名産品やそこの工場で生産されている家電やバイク、宿泊施設、飲食店に流れるほうが、よほど地域振興になります。自分で金出して鮑とかなかなか買う気にならないけど、もらえるならもらうでしょ。美味しかったら旅行にもいくかもしれないよ。

3 首都圏の人たちに還元される

首都圏の人たちはたくさんの税金を収めても、自分に戻ってくる還元率が低い。この間も書いたけど待機児童は東京が突出しています。一票あたりの格差もひどい。へたしたら都会の人の一票は田舎の人の1/2の価値しかないんですよ。しかしふるさと納税することで、多少は田舎からいいものを送ってもらえる。田舎にもお金が入る。

4 名産、特産を日本中にアピールできる

コレが大きい。タダでプロモーションできるわけです。みんなふるさとチョイスで必死に見てるからさ。キヤノンの工場が大分にあるとか、島根でアンコウが獲れるとか初めて知りました。特産品のアピール力が凄いです。

5 寄付金の使い道を指定できる

毎日新聞の記事にもあるけど、ふるさと納税する人たち全員が返礼品目当てではないのです。

長野県軽井沢町は、寄付収入の使途を町内小中高校への教育施設の充実、奨学金などに活用するメニューを用意し、返礼品を設けなくても14年度は1億7076万円が集まった。制度をまとめた総務省「ふるさと納税研究会」座長の島田晴雄・千葉商科大学長は「返礼品なしでも多額を集められる。どんな政策目的に使うか、自治体が努力して考え抜くことが必要だ」と語り、過度な返礼品競争を懸念している。

返礼品で争うのもよし、内容で争うのも良しなのだ。都会で働く出身者が多い自治体なら、自分の指定できるメニューに寄付したい人もいる。ふるさとチョイスでも

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こんな感じでたくさんの自治体が「寄付したくなる内容」を考えて提示している。こんなことさえ考えられない自治体はどうせ滅ぶ。それがイヤなら、住んでいる人たちが、いままで縁故で投票していた首長や議員を総取っ替えするしかない。

収められた税金をテキトーに使う自治体から
稼ぐことを考える自治体へ

の変身こそが、地方再生の一番の鍵だからと固く信じる私なのでした。必死に頭を絞って集めた寄付金は、勝手に収めてくれる住民税とか国からもらえる地方交付税よりずっとありがたみがあるはずだ。親にもらった小遣いより、自分のバイトで貯めた金のほうが無駄遣いできないのと同じですよ。

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