パブリックマン山沢君に捧げる、自宅プログラマに薦めるWordPressのプラグイン開発ビジネス

2012年5月28日

本日のブログは、パブリックマン山沢君に捧げたいと思います。山沢君はブログによると横浜国立大にはいったものの、生活費を稼ぐための過労からパニック障害になってしまった。

月々15万円の奨学金を得て、大学では大学の学生寮に入りました。家賃は8000円、トイレとベッドだけ、シャワーとキッチンは共用のボロい部屋です。ここに最大2年間いることができました。三年時からは寮から出なければ行けなくなったので家賃5万円のアパートに住みました。バイトも変わって、効率良く稼ぐために近くのコンビニで夜勤を始めました。三年時からは情報系のゼミに所属し、勉強も本格化してきたところです。体力には自信があったし、勉強も楽しかったのでちょっと無理をしすぎました。ある日夜勤が終わってからゼミに参加してたところ、急に具合が悪くなって倒れました。過労とのことでしたが、それをきっかけに自律神経を崩し、パニック障害と診断されました。薬を飲んでもバイトにも学校も行けなくなりました。単位は100単位ほどとっていたので、3年後期は学校にいけずでしたがなんとか4年にはなれました。しかし学校に行けないので残りの単位はとれません。昨年の4月から学校は休学しました。この2年間、外食をしたことがありません。自分の家以外では具合が悪くなるのでご飯が食べられないのです。電車にも乗れませんしお酒も飲めません。そんな感じで引きこもってからもうちょっとで2年です。もちろんお金もないです。奨学金の借入総額は500万を超えます。学歴は高卒で就職活動すらできません。IT関係など家でできる仕事をするしかないのです。これまで周りの人などにある程度支えられ、なんとか頑張ってますが、生活環境はよくはないです。

例のStudygift騒ぎの時、遊びすぎで早稲田を退学になった女の子にあげるお金があるなら自分にくれとブログに書き、「便乗商法」と中傷されていたが、自分的にはストレートに助けて貰えるなら自分の力で頑張りたいという部分に非常に共鳴した。でもって本日のブログは、彼のために自宅にいながらできるビジネスモデルを提案したい。
有料メルマガにもプログラマで自分のビジネスを持ちたいという相談がけっこうあるのだが、そういう人たちにもお薦めできます。

自分はそこそこプログラムが書ける。で、これで独立して食っていくにはどうしたらよかんべ、というときに最初に考えるのは、●Webサービスをはじめる ●アプリを開発して売る、という2点だろう。しかしこの2点とも、自分で食って行くには大きな障壁がある。

まずWebサービスはというと、これはもう1人では制作・運営・サポートはかなりきつい。いまさら2ちゃんみたいな単純な掲示板作っても誰も使わないから、サービス自体を相当に作り込む必要があり、デザイナーやイラストレーターなど外部の人たちを使っていかないといけない。仮に凄く利用されるサービスがあったとしても、アクセスに耐えられる専用サーバを借りたりするのに固定費用がかなりかかる。
そして、どこで金を稼ぐかという点がクリアされてないとずっと持ち出しっぱなしになる(この点については本が数冊書けるくらいの経験値あり)。広告モデルはほとんど無理だし、課金タイプはもっと無理。ユーザー数をめちゃ増やしてサービスごと資金力のあるどこかに買ってもらうのが一番いいと思うが、それまでは何年もかかる。持ちこたえられませんよ。山沢君はもとより、普通のレベルのプログラマが1人で自宅でやるには向かないと思う。もちろん天才は別ですので念のため。

アプリはというと、これもプログラマ1人で作れるには限界があり、グラフィックの作り込みにはかなりのコストがかかる。めちゃくちゃ競争が厳しいし、個人が作った程度のものだと仮にちょこっとアイデアが良くて小ヒットしても同類のがすぐに山ほど出てきて売れなくなるだろう。無料にして広告でと思ってもランキングの上位に食い込むのは確率的に数万分の1なのでよほどいい物で無いと・・。しかし人気のアプリをリリースできたという実績があれば、受託の仕事は来るだろうからメインはそっちになるだろう。
だが、率直に言って受託の場合、経験値の無い人がやるにはかなり無理がある。納期の予測もできないし、予算も立てられない。納期に間に合わなければ損害賠償だ。アプリの開発会社で何年か経験値を積んでからのほうがいいでしょう。

で、ここからがポイント!

小金でもいいから、お金を稼ぎたいと思う場合、一番最初にやるのは「世の中のニーズを考える」ことに尽きる。つまり「お金を払ってもいいからそのサービスを利用したいと思う人がいるかどうか」だ。これがないままいくら作ってもそれは単に自己満足でしかない。マーケティングというのはつきつめると、ユーザーの気持ちになって考えられるかどうかという「想像力」なんです。

では、具体的に山沢君にはどんな感じのビジネスをアドバイスするか

いっぱいあるんですが、まずはひとつアイデアを出します。それはというとWordPressのプラグイン無償提供と有料のアドオンの拡張機能+カスタマイズのサービスです。

なぜ、WordPressなのかというと、現在ブログのシステムでは圧倒的なシェアのオープンソースだということ。
CMS(コンテンツマネジメントシステム)としても非常に優秀なので、当方が今、サイト制作するときはブログだろうが企業サイトだろうが、WordPressを基本にしています。ブログでは無くてフツーのサイトに見えてもWordPressで動いているのはたくさんあり、とにかくサイト管理の簡単さやSEO効果では、昔からのCSSとHTMLだけのサイトでは太刀打ちできないので、めっちゃ重宝されているわけ。フックの使い方をマスターすれば相当CMS度が増します。
Movable Typeというのもいいのですが、こちらは基本的に商用は有料でライセンスも結構高いので、シェア的にはWordPressにはかなわないです。

で、CMSは死ぬほどあるのにWordPressが好まれる理由に、「プラグインが多種多様」というのがあります。おそらく数万規模のプラグインがあり、SNS作りたければすぐ設置できるし、このブログのように「更新されるとメールでお届け」みたいな機能も簡単に付けられます。
そう書くとほとんど揃ってないものは無いほどなのですが、実はそうでもないのです。まずは日本人でプラグインを開発している人がそれほど多くないということ。日本のニーズにあったものがまだまだ少ないとわけですな。日本語化されていないので使い方がよく分からないものもたくさんあります。「こういうプラグインはないかな」と思って探しても、大半は英語だしそもそも1個ずつ入れてみて動作を確認していかないといけない。このあたり、少々の知識が無いと辛いものがあり、ド素人ではきつい。

そこで、日本人向けのプラグインを作り、サポートサイトも創る。で、有償のカスタマイズや有料オプションを受けるようにする。

狙うところは

1 商用サイトがほしがるプラグイン

※投資ですから数千円、数万円くらいはすぐ払います

2 カスタマイズのニーズが高い分野

という感じでしょうか。
たとえばアンケートやリサーチ機能、簡単なものではRSSの書き出し(RSS Importっていうのがそこそこいいですがエラーが多発します)、日本的なサポート掲示板、ユーザーズボイス投稿・表示機能、顧客とのやりとりをデータベース化できる機能など、いけそうなのはいっぱいありますが、要は日本語できちんと動かせること。
有料のサービスで、かわりに設置してあげるサービスや、サポートをしっかり付けたり(無料は勝手にやれって感じでOK)、顧客の求めに応じて有償でカスタマイズを受けます。

いいものができれば「WordPressにいれておきたいプラグイン××選」みたいなブログで勝手に紹介してくれますから、宣伝も不要。勝手にオーダーが来ると思われます。私だっていいのがあったらフツーにお金払ってカスタマイズ頼みますから。

で、山沢君、必要な知識は、phpとMySQL,CSSです。ちゃんと勉強すればきっと食えるようになりますよ。そしてなにより、受託みたいに納期は向こうに決められることは無いし、そもそも打ち合わせに外出しなくていいです。そんなわけでまずはいじくりまくって他のプラグインのソースを見まくって勉強してください。

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