Amazonのデザインはかっこいいか

2012年6月1日

先々週のこのエントリ
かっこいいWEBは物が売れるのか
にたくさんの突っ込みをいただきました。

中には的を外しているものも・・Appleストアはかっこいいじゃないかというのはその最たる物で、ちゃんと文中には「もちろん、ブランドやイメージを大切にする場合は、デザイン重視に行くのは当然です」って書いてあるのに読んでないんだね。他を凌駕するそこでしか買えない商品があるなら、デザインなんて売り手の好き勝手してもいいんです。

その中で、昨日Twitterで「Amazonはかっこいいのに売れてるじゃ無いか」という突っ込みをいただきまして、「Amazonは、いわゆるデザインではない」と回答したのに意味が通じず、twitterでは説明もできないのでFacebookのウォールに例を挙げて説明したところ、思いもかけずかなりの反響。シェアしていただいている方を見たら当のAmazonの方もいまして、気をよくして書く気は無かったんだけどブログにも書きます。ちなみにFacebookのフィードは一般公開してますので、ご希望の方は→の一番上から二つ目のボタンをぽちっとしてください。

再度いいますが、Amazonには一般的に言う「デザイン」という概念は無いと思われます。あるのは「視認性」一本であり、美しいとかクールとかいうデザインとはかけ離れた位置にいます。楽天がミニバンならAmazonはF1です。F1がかっこいいとかクールというのは主観に過ぎず、機能を究極まで煮詰めていたらあの形になったというだけなのです。F1なんて、興味が無い女の子が見たら、串刺しのチビ太おでんにしか見えません。F1の観客受けするデザイン的要素はカラーリングだけなわけで、「かっこよく作ろう」「綺麗に作ろう」とは考えられていないと思います。仮にマシンに豚っ鼻をつけたら最高速が上がるとしたらどのチームも間違いなく付ける。楽天のバナーと同じカラーリングにしたらコーナーリングがよくなるならみんなそうする。見たくないわ〜

Amazonのサイトは究極とも言えるレコメンド機能で、客が欲しいと思われるものを自動生成で画面に並べまくります。ページ構成の大半がレコメンド。素人向けに言うと、「動的生成」というヤツでして、アクセスしたと同時にサーバが動いてその人向けの固有のページを生成します。このサーバ負荷ったら半端ないです。物凄い技術でして、数千万の顧客の閲読履歴や購入履歴を分析して、数十、数百万の商品群から嗜好の傾向値を分析して瞬時に陳列しているわけです。いわゆる「ビッグデータ」というヤツ。Facebookの技術力が凄いのも同様。そう考えると、静的なアメブロがなんで毎週6時間とかサーバを止めて定期メンテするのかが謎なわけですよ(余談)。なにやってんだ、アレ?

で、話を戻すと、
Amazonがかっこいい。と思ってる人は、Amazonでかっこいいものしか見てない人です。本とかCDとかパソコンとか電子機器見てる人ですね。

それでは試しに、Amazonで食品ばかり見ているとどうなるかといいますと、たぶん

こんな感じになります。
かっこいいですか??
私には楽天と同じに見えます(^^ゞ
※これはAmazonの食品ジャンルのトップページ

とまあ、Facebookのウォールに書きましたら、「エロ系の商品見たらAmazonがエロサイトになった」という人もいらっしゃいまして、要は

Amazonは見ている人に合わせてページを生成している

見てる人がかっこいい物好きならかっこよくなる

エロ好きならエロサイトになり、食い意地はってると楽天になる。

ということです。まさしくカメレオン。相手の好みによって姿を変える火の鳥の未来編のムーピーなわけです。ネタが古すぎてわかんない人はこれ読んでくれ。名作だから。

では、楽天はどうしてAmazonみたいにしないのかというと、もちろん技術的なこともあるだろう。閲覧レコメンドとショップ閲覧履歴というのは出てくるが、Amazonのそれとは次元が違う気がします。プラス楽天は実は加盟店に広告やらせてナンボのビジネスモデルなので、広告スペースが大きく、そこには各ショップで勝手に作ったバナーがはいってるわけで、その広告たちは各自で「うちのバナー押せよ!!」と主張しまくるわけなので、統一感がなくてある意味当たり前なんですわ。Amazonも広告スペースはあるけどたいしたことないもんね。

ちなみにAmazonで人気の順位を上げるには、

1 毎日コツコツと着実に売れる
のと
2 一度にまとめ買いする

のとどっちが有効か知ってます?
答えは意外や意外・・・・

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