海ほたるのアホさ加減から学ぶ、ユーザー導線の大切さ

2013年4月21日

わたくし、私用で毎週のように東京湾アクアラインを走っているのですが、昨日は海ほたるのリニューアルがありました。チェックしてみた感想としては、まあ、リニューアルしても正直、通知表の1から3程度になっただけなのですが、これはWEBの運用にもかなり役に立つ視点ですので偉そうに語ってみたいと思う所存です。

わたくし実は大学では「建築」といういまとは全く関係無いことを学びまして(ほりえもんなんて哲学だけどさ)、これが役に立ったのは一生に一度、ちんまりとした自宅を設計したときなのでありますが、その程度の知識からして前の海ほたるはひどかった。
こちらが前の海ほたるです。かなり適当に描きました。

スライド1_edited-1

誰が設計したのかしりませんが、およそプロとは思えない方が考えたと思われる顧客の導線。エスカレーターから上がるとエスカレーターの回りを通路が囲むわけです。そうしますとエスカレーターと階段の降り口、上り口ではお客が停滞し、栄えるわけですが、エスカレーターの反対側、イラストで言うと右方面はここが閑古鳥の住み家と思われるほどひどくなります。平日なんてほぼ誰も歩いてません。
海ほたるにチェックインするたびに「ひっでえ導線だなぁ、誰がこんなん設計したんだ」と仲間内で言い合ってました。誰が設計したのか調べてみると

umi

従業員73人に対して役員9名。うち、4名が非常勤!!!!

天下り臭がプンプンしますが、どうなのでしょうか。大株主の千葉県と東京都、とくに猪瀬都知事殿、この非常勤役員の比率はいかがなものでしょうか。毎年何百億円という大赤字と聞いておりますが・・・。
海ほたるは設計は日建設計 東京湾横断道路だそうですが、「海の上に作るんだからさあ、やっぱ船だよ、船」みたいに天下りの強引な意見で設計されたのかと勘ぐってしまうほどユーザー視点0でした。

umihotaru2

昨日、リニューアルがいちおう終わったということでちらっとよってみました。適当にこちらも図にするとこんな感じになってました。

スライド2

外側に通路ができ、エスカレーターを囲むように店舗です。これによって立ち寄った人はぐるぐると一周して店舗を散策します。店舗内の横の仕切りはなくなって、店舗内で横に進むこともできます。左の上のゲーセンだけはそのままでどん詰まり。だいたい田舎の温泉ホテルじゃあるまいし、なんで海ほたるにゲーセンなのか、ずっと謎のままです。ヤンキー対策なのでしょうか。そのわりに

写真_edited-2

だ、そうです・・・オフ会しちゃダメですよ。上の飲食施設とかでも・・・w この看板が施設内にたくさんあるからな。

最上階は全くリニューアルされておらず前のまま。よって閑古鳥ゾーンもそのままです。

しかしはいっている店舗を見ますと、最近リニューアルされた幕張サービスエリア(パサール幕張)などと比べると、数段落ちます。駅ナカの域まで近づいたパサール幕張や海老名パーキングエリア(エクスパーサ)と比較しますと、リニューアルしても内容は10年遅れてる感じ。

IMG_1793

これが図で言うと上の部分。左は窓側です。右が店舗。
で、10年遅れている感は、サイトにも現れています。上のパサール幕張は当然のごとくスマホ対応。当たり前でしょう、だって立ち寄った人たちはスマホで「どんな店舗があるのかな」と検索するわけだ。エクスパーサはスマホ対応してません。早くしろよ。ドライブ行く前にパソコンでパーキングエリア調べていくヤツなんで相当マニアだし、パーキングエリアでWiFi接続して設備を調べるヤツなんてノマド族にだっていないよ。

ただまあ、エクスパーサはそれなりに顧客視点があって、立ち寄った人に使えるように作られてます。二本指でピンチして拡大すればなんとか見える。とりあえず設備案内がトップ。だって検索して見る人はここが知りたいわけで。

写真

しかし、海ほたるはヒドイ・・・・

写真

いつ作ったんだ・・・これ? 物凄く古い感。
メニュー最上段に「海ほたるとは」・・・・。会社案内か??!

いまやアクセスの過半数がモバイルから(特にここはそうだと思う)だということもたぶん把握してないのがプンプン。燦然と輝くガラケーサイトへはQRコードで誘導。ドライブ行く前にガラケーカメラでQRコードを撮ってくれっていつの時代なんだ?!
パサール幕張と同じNEXCO東日本が管理・運営しているはずなんだが、施設の管理しかしてないと見えます。

と、海ほたるをdisって参りました。以前最上階の蕎麦屋で、私語に夢中のバイトが調理したデロンデロンに伸びきった蕎麦(しかも凄まじいレベル)が出てきてクレームを付けて以来、スタバ以外で飲食はしない私ではありますが、この顧客動線の考え方はWEBでも同じなわけです。

1 自分の言いたいことを前面に出して、訪問者が見たいものがどこにあるかわからない

2 訪問者がどこから見ているのか全く考えていない

  スマホやガラケーでのアクセスを念頭に入れていないとかさ

3 導線がメタメタなために、誰も見ないページが多数ある

というようなことは、どこでもやりがちです。そういう方は一度海ほたるを訪れたときに「これが導線かぁ」ということをしみじみと思い浮かべられるとよろしいかと思います。特に店舗街と最上階を歩いてみると、顧客動線の違いはなにかということが一目瞭然でわかる日本で唯一のスポットかもしれません。「顧客動線を学べる施設」として有名になるかも。

届きました、コレ。とりあえず充電して飛ばしてみたけど恐ろしく操縦が難しい。本日は練習に専念したいと思います。早く偵察行動に使いたいです。
楽天のは売り切れたみたいで、Amazonのをはっときます

操縦アプリはこれだ。

  • 0
    このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 0
    follow us in feedly
PAGE TOP