サラリーマンは「ハイリスク・ローリターン」になりつつあるいま・・・

2015年5月29日

東洋経済オンラインで最新のが発表されてました。

最新版!「平均年収が高い」500社ランキング1位は2000万円に迫る、1000万円超は53社

で、巷の反応は「こんなにもらってんの」かもしれませんけど、とりあえずベストテン

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わたしの感想ですか??? 言いにくいんですが

日本のリーマン、ローリターン過ぎ!!!

ですよ。だって上位で2社しか1500万超えてないの。2位から5位まで全部テレビ局だけど平均年齢が40〜50台でここからはもう役員にでもならないと上がらない。じゃあアメリカではどうなのよというと、2011年の記事ですが、

米国の大手テクノロジー企業の平均年収、TwitterはAppleやGoogleよりも上らしい

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4年経ってるのでいまはもっと上がってるはずだが、Twitterの社員の平均年収1440万。Appleは1360万、と、社員の平均年齢が20代っぽいIT企業がのきなみ1000万を楽勝で超えています。社員ではなくて経営者、役員は報酬になるわけで日本の役員とは桁違いでしょう。日本の外資に勤務している知り合いでは30代で年収4000〜5000万単位もいます。日本の企業じゃあり得ない。

アメリカのGoogleのエンジニアの年収は1757万円って出てたけど、どうして若いエンジニアにこれだけ払うのかというと、転職されたり、独立されると困っちゃうからです。じゃあ日本のテレビ局は40〜50代のおっちゃんらに1500万円の給与は「転職されたら困るので」という理由なのか。違うだろ。むしろ早く転職してくれと会社は思ってるはず。
なんだかんだいってテレビ局はまだ儲かってるからこれだけの給料が払えるというだけで、「やってる仕事の対価」として払ってるかというとどうなんでしょう、教えて中の人。

日本で稼ぎたいならサラリーマンはダメでしょ

日本のサラリーマンは一見、ローリスク・ローリターンに見える。

しかし、です。昔と違って終身雇用なんて夢。サンヨーはなくなりシャープもめっちゃヤバくてSONYなんてどうなるのというあたりを見ても、大会社に入ったら一生安泰ということは絶対言えません。むしろハイリスク・ローリターンになりつつあるのが日本のサラリーマンです。

以前から何度もこういう内容のエントリー書きました。

イソップ物語には無い、オオカミとヒツジの話

就職できないから自殺っておかしすぎるだろ! でも羊は羊飼いがいないと生きていけないと思い込んでる。

かなり私的な・・起業についてのお返事まとめ

日本では実は起業マインドはかなり低い。ネット見てると「起業、起業」と騒いでる人が多いから起業する人も多いのかと錯覚しがちだが、実はそうじゃないのだ。特に最近の若者は草食化が進み、海外旅行にもいきたくないし、公務員が大人気だし、「お金はたいしてなくてものんびり暮らしたい」傾向が強くなってるから、実際には少ない。

↑のエントリーにも書いたけど、日本では景気が悪くなると会社をクビになったり、はたまた会社がヤバいというのでやむを得ず起業する人が増えるのだが、景気回復基調で新卒採用もバブル並みと言われているいま、あえて起業思考の新卒はだいぶん減ってる。大学生の身内が周囲には「起業思考はひとりもいない」って言ってました。

んが、しかし。昔と違っていまはサラリーマンだってハイリスクなんである。なのにローリターンでいいと思ってるのだろうか。

いったい中小企業の経営者っていくらくらい稼いでる?

もちろん中小企業もピンキリです。昔からやってる町の魚屋さんとか雑貨屋さんがそれほど稼げるわけもなく、いまはスーパーに押されてヒーハーでしょう。しかしわたしの周囲を見ますと、年収1500万以上と思われる輩は普通に存在してます。指折ってみても数十人はいる。みんな経営者またはフリーだけどね。

(例1) フリーの上級WEBエンジニア

こういう人たちを1ヶ月拘束するといくらくらいかと申しますと、だいたい120〜160万円くらいだと思います。年代は30代くらいの豊富な経験値の人ですね。この人たちは確実に年収1500万円以上はあるわけですよ。しかもぱっつんぱっつんに仕事はいってます。WEBエンジニアは能力と営業力があればサラリーマンより起業したほうが絶対儲かる。昼まで寝てるような人はフリーではなかなか厳しい。打ち合わせとか無理だし。

(例2) 流行ってるラーメン屋店主

以前にたまたま話すチャンスがあったんだけども、1日何食出るのって聞いたら200食以上。原価率は30%くらいだそうで、900円のラーメンだと1日の粗利は12万円以上。月間の粗利は360万。店舗の家賃とバイトの人件費引いても凄い。めちゃくちゃ儲かるでしょといったら「その分忙しいですから」と誤魔化してた。行列のできる有名ラーメン屋は凄いはず。間違いない。飲食業は当たると儲かります。

両方に共通していることは「他に代えがたい」「得意分野における信頼感」みたいなものでしょう。あと「お金を使える」人たちがお客さんになってくれる必要があります。ラーメン店は「なによりもラーメン命」の客が何時間も並んでくれるから儲かるわけで、「1円でも安いものを」と来る客では絶対ダメ。
エンジニアにせよ、デザイナーにせよ、仕立屋にせよ、カリスマ美容師にせよ、お金を稼ぎたいなら「お金持ってる人たちからもらって満足度で倍にして返す」のが最高です。要するに、

この人じゃないとダメ

という価値観を醸し出せるまでに能力が高められていれば、サラリーマンよりずっと多くの生涯収入は獲得できると思うんですよね。とはいえ故邱永漢氏は「起業は30歳まで。30歳を超えて起業する人はそもそもセンスがない」と言っておられました。参考まで。笑
実はわたくしめは31歳で独立したんですが、30歳を1歳超えたのでめちゃ不安でしたという真面目なオチ・・・

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