オミクロンは本当にインフルより致死率が高いのかを検証する

2022年3月3日

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またまた統計が分からないマスコミとコロナ脳が騒ぐ

世界ではとっくに風邪と同等と見なされたオミクロン。普通に生活をしています。
95歳のエリザベス女王も感染してますが普通に仕事・・・・
もはや騒ぎ立てているのは世界で日本だけ・・・

そんな昨日、こんな報道が

“オミクロン株 致死率 季節性インフルより高い”専門家分析

厚生労働省の専門家会合では、メンバーの専門家らが季節性インフルエンザでは2018年から19年のシーズンの推計感染者数などをもとにした致死率は、0.01%から0.05%ほどだった一方、オミクロン株では先月21日時点で0.13%ほどと、季節性インフルエンザより高いと考えられるとする分析結果を示しました。

まず騒いでいるコロナ脳はこの報道の続きを読まない。そしてどの程度致死率が高いのか、数字がわからない。但し書きを見ます。

この分析について新型コロナは無症状の人も含めて全数報告の数字をもとにしている一方、インフルエンザの感染者数は推計をもとにしていることや新型コロナは変異株の状況やワクチンの有効性などで致死率が変化するため、正確な評価は難しいとしています。

この内容についてしっかりと説明しますので騒いでいる人にそのようにお伝え下さい。

コロナの死者にはコロナが直接死因以外も4割含まれる

こちらが同じ会議の大阪の資料。

約4割がコロナが直接死因ではありません。間接死因というのはコロナに罹患して喉が腫れて誤嚥性肺炎で亡くなった的なもので、これはフツーの風邪でも同じですよね。

大阪と同様に直接死因とそうでないものを分けているのは奈良県で

同じように死者の4割がコロナが直接死因ではないとしてます。厚労省の要請でなくなったときにコロナ陽性だとコロナの死者に算入されるわけですが、日本では毎日3500人が亡くなっているため、たとえ市中感染率が5%でも毎日亡くなる人のうち事故でも自殺でも175人は感染していることになります。

致死率もこの死者が含まれているので、これを除くと
0.13×0.6=0.078%

報道にあるように「季節性インフルエンザでは2018年から19年のシーズンの推計感染者数などをもとにした致死率は、0.01%から0.05%ほど」とありますから、

0.078%が0.05%より高い?? 50歩100歩でしょ

ということになるわけです。

もともとの感染者数の計算方法が違う

私は実はオミクロンの致死率はインフルエンザよりずっと低いと考えています。
まずインフルエンザの致死率はどうやって計算されるか。
インフルエンザは5類ですので、定点観測をしている特定の病院が感染者数を報告します。
厚労省の資料
こんな感じの週報です。

定点観測をしている病院は以下の通りです。
インフルエンザ定点医療機関(全国約5,000カ所の内科・小児科医療機関)、及び基幹定点医療機関(全国約500カ所の病床数300以上の内科・外科医療機関)が届出をして、そこから人口比やそのほかの要素で統計的に日本全体の感染者数を推測します。

この計算式が変わりました。厚労省の資料

従来、この全り患者数の推計は、「医療機関の施設数」を用いていたが、医療機関の規模が適切に反映されず、推計が過大となる傾向が指摘されており、 第21回感染症部会(平成29年6月19日開催)において、2018/19シーズンからは、「外来患者延数」を用いた推計方
法に変更することが了承された。
・ なお、2018/19シーズンからは、2017/18シーズンまでの全り患者数の推計と数値の比較を行う場合、2017/18シーズン以前のり患者数に、0.66(新推計方法に基づく数値への変換変数)を乗ずる必要がある。


要するにかなり適当に推測していて、2018/19年から「医療機関の施設数」を用いていたが、「外来患者延数」を用いることになり、

2019年からインフルエンザの新規感染者数は急に0.66掛けになった

ということになります。簡単に言うと同じ死者数なら2019年からインフルエンザの致死率は1.5倍になったということなんです。
たとえば

2018年の死者は3325人ですので、致死率は
3325/1458万 = 0.02%となります。もちろん年によって致死率はだいぶ変わるので厚労省は0.2~0.4%としているわけです。

ちなみにインフルエンザで死者が出ますと5類ですので届け出しないといけません。

イ  感染症死亡者の死体
 指定届出機関の管理者は、当該指定届出機関の医師が、(2)の臨床的特徴を有する死体を検案した結果、症状や所見から、インフルエンザが疑われ、かつ、[1]のすべてを満たすか、[1]のすべてを満たさなくても[2]を満たすことにより、インフルエンザにより死亡したと判断した場合には、法第14条第2項の規定による届出を週単位で、翌週の月曜日に届け出なければならない。

その場合、以下の条件を満たすことが求められます。

熱が低かったり、突然ではなくずっと前からだったり、上気道の炎症がないとインフルエンザでの死亡とは認められません。要するにコロナのように「直接の死因はコロナ以外」「コロナは軽症だがほかは重症でそちらがコロナで悪化した」ようなものは算入されません。

話が逸れました。
インフルエンザの感染者数は上記のように定点観測から仮に計算され、それも方式によって4割もかわる雑なものでした。計算方法は現在は

定点の外来患者延数×全医療施設の外来患者延数

というやり方。いままで、施設数(定点の施設数と全国の施設総数の比)を掛け算していたけど、それだと「定点に選ばれた施設はでかいところが多い→そのまま掛け算すると過大推計」になっていた。よって定点の外来でインフルと判明した人の比率を全外来患者で割って推定する。この場合、かかったけど外来に来なかった人はいないものとして計算されます。定点の病院で何%がインフルだったからこの期間の全外来のうち何人がインフルだったかというざっくり計算。

ではコロナはどうかというと

医療機関で検査を受けて陽性と判明した人

ということになります。街の有料、無料の検査では陽性になってもきちんとした医療機関で再検査しないと患者に算入されません。この場合、医療機関に行かずに治癒したような人は当然算入されません。
ではオミクロンではそのような人はどれくらいいたのか。


4000人弱のアンケートでは20%近くが自覚症状があったと・・・・

大阪府のデータでは市中感染は

と、無料、有料でかなりの差が出ます。普通は有料の方が高いはずですが、無料が抗原検査、有料がPCRが主体で感度(特異度)の差なのかも・・・謎です。

脱線しましたが、インフルもかかったけど病院に来ない人はいないものとして推定されます。だからオミクロンもかかっても病院に行かなかった人は算入されないのは同じですが、問題は

インフルは病院に行きやすいがオミクロンは行きにくい

ということだと思うんですよ。オミクロンで喉が痛い程度でも病院に行って確定されると家族ごと10日間の隔離。熱が高くて不安な人は病院にいって検査してもらうが、そうでないなら葛根湯でも飲んで治すという人が多ければ、実際のオミクロンの感染者数は検査した人の数よりずっと多くなります。わたしのTwitterアンケートではまさしくそんな感じです。

この場合は、オミクロンの致死率はインフルより相当に低くなります。逆にちょっとでも熱があったら怖い怖いと医者に駆け込む人、回りにうつしてはならないと気にしてすぐ医者に行く人がインフルよりずっと多ければオミクロンの致死率は高くなります。

つまり致死率の計算は病院にどれだけの人が行くかによってかなり左右されるため、コロナとオミクロンを比較しても実はあまり意味がない。わたしは「面倒くさいからオミクロンでは病院に行かない」という人のほうがインフルよりずっと多いと思うのですがデータはないです。

となると、死亡率(人口あたりの死者数)で判断するしかないです。
コロナの死者とされるのは1~2月で全国で5240人。これの60%が直接の死因ですから3144人。
上記のようにインフルエンザの死者も1月に集中して4ヶ月で3000人強という感じですから、死亡率はほとんど変わりませんよね。

オマケ  ワクチンの感染防止効果についての面白いデータ

厚労省の最新の資料です。
オミクロンはもちろんワクチンを打っていても罹患はしますが、弱くなったとはいえ感染防止効果はあるようです。


デルタの時は打ってる人と打っていない人は6~8倍くらいの差がありましたが・・・・
ワクチン2回接種で感染しやすい確率は、

10代 3.76倍
20代 3.0倍

なのにたいし
50代  5.24倍
60代  4.6倍
70代  7.5倍
80代  26倍
90代以上 24.6倍 と

高齢になればなるほどワクチンの感染防止効果がある

ということが言えると思います。もっとも若い世代の絶対数は高齢者よりはるかにおおいし、子供や若者はオミクロンは本当に風邪なのでワクチンさえもいらないと思いますが、高齢者のこの倍率は驚異です!!!
80~90代の反ワクチンが罹患しているというより、高齢者施設の

余命が短いのでワクチン打たなかった高齢者

に感染が広がって基礎疾患が悪化して死に至ってるのではないでしょうか。わたしの父も昨年に老衰で亡くなりましたがワクチンは打っていません。意味がなかったからです。
以上、このあたりはご意見いただけると幸いです。

ウクライナ頑張れの意味を込めてこの本も買いました。

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