Facebookのスパムアプリから身を守るには

2011年10月28日

Facebookの日本の利用者が先日1000万人超えたというリリースがあったが、広告配信ツールからだと全ての年齢をオンにして、対象を「誰でも」にして、居住地域を日本にすると、5,241,440人にしかならない。9/7には463万3380人だったから、50日で60万人増えただけだ。(このまま増加率が変わらないとすると1年で900万人くらいには到達するのでこれでもかなりのハイペース)

推測するとこれはつまり、一気に登録者は増えたけど、大半は登録はしたけどさっぱりわからんちんで、性別も年齢も入力しないで終わってる、ということなんじゃないかな。mixiはガラケーやスマホだけのユーザーが多いと思うが、情報量が非常に多くて設定もかなりしなくてはならないFacebookはPCがないと使いづらい。携帯だけで十分できるmixiの登録者数には将来も物理的に及ばないだろう。また、架空の自分を演出できるmixiとは違い、いわゆる「リア充」でないとやっていて面白くない仕組みなので、数的には1000万人くらいで限界値に達するように思う。

しかし、ここ半年の急激な増加で、ネットにあまり詳しくない、つまりセキュリティにアレな方々がFacebookユーザーに急増している。匿名のmixiならたいした被害は無いが、Facebookは実名だから大変だ。
ここから「恥汚染」がはじまっているわけだが、最近は非常に巧妙化して、写真の顔の一部をカットして画像検索にひっかからないようにしたり、勤務経歴を実在の社名にしたり、特定の企業のメンバーに集中的に攻めたりという手法を採り始めた。元リクルート、現リクルートの友人が10名ほど同じ架空IDをぶら下げているので確認したところ、全員が「知らない人だったが共通の友人が多いので騙された」と言う。写真と経歴がどう見ても怪しいのに、これで騙されてしまうのだ。さすがに元ライブドアの連中はこういうことがほとんどないので、ネットに詳しくない年齢層が狙われるのかも。衆議院議員の漏洩も中国サーバだったが、架空IDには中国の陰が強く匂う。

とくに友人数が500人を超えるような人は、架空IDが複数ついている確率が80%くらいはあり、元々脇が甘いから狙われているわけ。衆議院議員全員のIDとパスが盗まれたきっかけも、実在する事務員かなにかを騙ってウイルスが送りつけられたのがきっかけという話だが、自分の身を守るのは自分しかいないのだ。というか、自分の情報を盗まれるのは自分の責任だから勝手ですが、勝手に情報を抜き取られる可能性のある友人に迷惑をかけてることくらいは理解すべきだ。

しかし、Facebookには、人力による「恥汚染」よりももっと危ないものが存在する。それがスパムアプリである。

Facebookにログインできる方だと、セキュリティの専門家がまとめたページがここにあるのでじっくり見て欲しい。図版とかの流用許可をいただいたので、ちょっと引用させていただきます。

そもそもFacebookでは、Graph APIというものを提供している。しかしこれをめったやたらと誰でも使えるようにすると個人情報もへったくれもないので、アプリ側から「許可」を申請して、それをユーザーが認めると、それすなわち、自分の情報を使っていいよ、ということを許諾したことになるわけ。

こんな感じで許可されるとアプリはあなたの情報を使用します

しかし、中にはこれを悪用して、個人情報を集めまくって勝手に使いまくるアプリがあり、友達を通じて芋づる式に広まっていく。

こんな感じで、ある日それは突然に始まる。Friend Photoというスパムアプリの場合、許可すると勝手に友人に「わたしはこのアプリを使い始めたけど、あなたもきっと好きになるから使ってみたら?」という登録案内を送りつける。今年の春にはそういえばめちゃくちゃ来ましたよ、これ。普通の感覚だと「おかしい」と思って即ブロックなのだが、いまだに使っている人はけっこういるようだ。

Greetingというお祝いアプリに至っては、Facebookに登録してあるGmailなどを通じて勝手にスパムメールを友達に送ります。出会い系かなにかに使われているようですが、こうしたアプリはスパムとはいえ、きちんとあなたの情報を勝手に使用する許諾を取ってるわけですので、よく理解しないまま登録してしまったあなたが悪い。

代表的なスパムアプリ

恥汚染のように、このスパムアプリを使って他人に迷惑をかけている人は、自分にその意識はありません。ただ無知なだけです。

ではどうやって身を守るかというと

ホーム → プライバシー設定 → アプリ、ゲーム、ウェブサイト

から、まずは使用しているアプリを確認する。使ってないアプリはどんどん落とす。中には記憶に無いけど登録されているのがあるかもしれない。これがヤバイ。スパムアプリはすべてブロック

そしたら次に、「他のユーザーが利用しているアプリとの情報の共有」の設定を編集し、すべてのチェックを外す。これで友人が汚染されても自分の情報を抜き取られることが無くなる。

衆議院議員のことは、他人事じゃないんです。自分のことは自分で守る。セキュリティ感覚の無い友人はSNSではつながりを絶つ、くらいの構えが必要。本当に必要なのはひとりひとりの意識の改革だと思われます。テレビで「メールに写真が添付されてきたら、普通開きますよね」というオイオイ発言をしていたアナウンサーは、訓告処分にしてもらいたいものです。
念のために、このブログを書いてから自分のFacebookの友人をチェック!

なんと20数人がまだ、スパムアプリ使ってました。激汗!! 

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