そろそろアフィリエーターという肩書きは卒業した方がいいと思う

2017年8月27日

こういうことを書くと自己紹介に「アフィリエーター」と書いている人たちが一斉に攻撃してくるんだが、まあ、落ち着いて最後まで読めよと。タイトルだけで脊髄反射するなよ、と。

わたくし、いくら自分がその名称に誇りを持っていても「アフィリエーター」と自分で名乗るのは得策ではないと思うのです。もともとaffiliateとは「加入させる」「提携させる」みたいな意味ですが、ネットではアフィリエーターは「成果報酬型のアフィリエイト広告をビジネスにしている人」という意味になりますよね。

本来、成果報酬型のアフィリエイト広告は従来のテレビや新聞、雑誌などの広告効果に責任を持たない広告費比較すると、出稿主には明確にメリットがあり、フェアです。雑誌・新聞の広告がごっそりとネットにとられたのはこの点が大きい。昔みたいに雑誌が購読者数を水増ししてそこから換算して広告費を設定するとか詐欺に近いもん。その上で言うけどやっぱり「アフィリエーター」というのはもう古いよ。

理由1 ほぼすべてのサイトがアフィリエイトサイトです

現在ではGoogleやAmazonはじめ、ネット広告の大部分が成果報酬型。自分もブログに貼っているし、Yahoo!も大手ニュースサイトも貼ってる。自分もクライアントには出稿させているしテスト的に2サイトの広告モデルの情報サイトもやっています。アフィリエイト広告を貼ってない大手サイトなんてほとんどない。

いまやネット広告はほぼアフィリエイトだから「アフィリエーターと名乗る意味がない」ということ。Yahoo!の社長もアフィリエーターになっちゃう。FacebookもInstagramも成果報酬型の広告だから、ザッカーバーグもアフィリエーター。なんでアフィリエイト広告を貼ってます!を職業名にするのかが分かりません。

2 「アフィリエーター」に対する一般の印象が悪い

いわゆる、アフィカスの存在。これがイメージを悪くした。これには数種類ある。

ひとつは「とにかく検索上位に出て金が儲かればいいんだ」という人たち。ちょっと前まではそのためにバックリンクを買いまくり、無料ブログには大量のバックリンク目的の捨てブログがたくさんあった。この結果、アメブロなんて上位がみんなアフィリエイトの捨てブログになり、運営側も大変だったろう。完全な威力業務妨害。これでも特定キーワードが上位にくるとそれなりの流入があって儲かった。


2011年だが、この投稿がアメブロ全体のアクセス3位であった。どう考えても不正してるでしょ。

いまでも健康食品や化粧品関係はひどい。薬事法を守るどころか効能をはっきり謳ったものまで多数ある。ASP側で禁止ワードを儲けてbotに巡回させた方がいいんじゃないか。先日書いたエントリー。

「あくまで個人の感想です」と書いておけば体験談OKの時代は終了のお知らせ

のような規制が行われたら、薬事法を守らないバカは全て駆逐されることになると思います。健康食品系では8割くらいには達してるのではないか。特に情報商材買って適当にはじめたみたいな見よう見まねの輩がひどすぎる。きちんと成果出してる人たちはよく勉強していると思いますよ。

検索結果の上位もこうしたもので占められて、検索が使えなくなった。もちろんこれらは合法なのだが

金のために他人のネット利用を妨害

になってしまったわけです。Welq事件が良い例だが、ちゃんとネットを使ったり面白そうなサイトやブログを探している人にとっては単純に妨害しているようにしか見えないわけ。上位に広告収入目的のあまりに使えないのがドカドカ出てきたら普通は腹立つでしょ。「アフィリエーター」と聞くと反射的に「シネ」とかいうのはこのときにめちゃ妨害された人です。

もちろんいまでは内容の薄いサイト、パクリまくりは徐々に検索上位にはでなくなりつつある。上位にでるのはそれなりに面白くて役に立つものが多くなってきている。これはどんどん進化していくでしょう。

3 「アフィリエーター」を名乗る悪質情報商材屋の存在

これはもう、勘弁してよのレベル。

世の中には詐欺系情報商材専門のアフィリエイト広告配信サービスがあるわけで、原価はタダみたいなもんなのに高額だから売ったときの謝礼がでかい。これを売って金儲けしようとするのが情報商材系の自称アフィリエーターで、例のYouTuberもこれでした。ターゲットはリテラシーの低い馬鹿ですので、昔ならソーシャル、いまなら仮想通貨で大儲けみたいなのに弱い。こいつらの存在が非常にウザい。弁護士ドットコムにも大量に相談が掲載されています。

彼らはモラルがない。1ミリもない。逮捕されなければなんでもやる。マルチまがいも、嘘も、誇大広告も。基本的には「自分を大きく見せて信用させてその信用を金に換える」。彼らは自分で詐欺師とは言えないから、アフィリエーターと名乗る。これがアフィリエーターの名称を地に落とした。普通の人は見分けがつきません。毎日のように送られてくる違法で悪質なスパムメールもほとんどこいつらの仕業です。

同様にコンサルタントというのも汚染されたから、自分は肩書きを変えました。w

「働かないでも稼げる」というのがナンチャッテの見分け方で、ネットの広告で食っていこうと思ったら必死に働かないといけないのでこの時点でデタラメと思いましょうね。

堂々とメディア運営と名乗ろう

成果報酬型の広告配信システム使ってるから「アフィリエーター」といってるのかもしれないが、それは職種じゃないでしょ。それなら電車で会社に通えば職業は「電車男」だし、電話で顧客と話せば「電話屋」・・・・。東洋経済の社長もザッカーバーグもアフィリエーターを自称してないじゃんか。

職業はなにかといえば、「メディア運営」でしょ。

ちゃんとしたメディアを運営してそこにきた訪問者がクリックしたり購入したら広告収入がはいる。どこの雑誌だって記事にするのは広告主の商品が優先だ。女性誌に広告を入れるのは記事で取り上げてもらうためだから、別に「広告誘導が悪」ということはない。繰り返すがどんなメディアでも同じだ。だからことさらに「広告に誘導してます」と自称するのは訪問者にとって全く意味がない。

要するに
アフィリエーターというのは広告主向けの言い方
メディアというのが読者向けの言い方

ということもできる。ソーシャルでは広告主より読者のほうが圧倒的に多いわけだから、「メディア」を名乗った方が好感度も高いし、見に来てくれる率も上がると思うんだよね。基本は

「役に立つ、面白い記事を提供して、その結果として報酬を稼ぐ」

というビジネスモデルなんだから、「広告費を稼ぐことを主張せずに、メディアとして読者を楽しませる」という点に自分のスタンスを置いた方が長くやっていけると思うんですよ。

お節介というのもよし、好きなようにすればいいと思うんだけど、ソーシャルでは「アフィリエーターです」といいつつ、自分が運営してるサイトを一切明かさない人が多いのはどうしてなんだろう。堂々と「メディア運営です」と胸を張って自分のサイトに誘導すればいいのにといつも思ってます。誇りを持ってるならどうどうとサイトに運営者名を実名で書けばいいじゃん。

で、本日は波がないのでAmazonに降りてきたラ・ラ・ランドをこれから見るのだ!

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