流通をになう卸売り、仲買が風評広めてどうする・・・の巻

2011年4月9日

昨日、わたしのtwitterにRTがありまして、以下のようなご意見をいただきました。
とりあえず長くなるのでこちらでお返事

「タバコと原発は同レベルでは語れない 自己選択の可否、自然破壊のレベル、幼い子どもへの影響すべてにおいて、違いすぎる」

わたしは別に同レベルで語ってるわけではなく、目の前のことだけに不安だ、怖いと意味のない恐怖におびえてるのはバカ臭い、といってるだけなのですが、こういう意見をいただくと反論したくなってしまいます。

○自己選択の可否

タバコの場合も隣で吸われたら逃げようもなく、強制的に煙を吸いさせられる。ではそこにいなければよいというなら、原発の近くに住みたくなければ引っ越せばよいということに。

○自然破壊のレベル

福島原発は放射能だしてますけども、明確に自然が破壊されたという実態はまだない。タバコの吸い殻は海に散乱し、汚染物質をまき散らし、誤飲した魚やウミガメや水鳥多数死亡。子供の誤飲事故多数。空気中に有害物質まき散らしてます。昔、釣った魚からタバコのフィルターが出てきたことが何回もあり。

○幼い子どもへの影響

今回の福島原発では子供に対して影響のあるレベルの放射能は出てません。では、タバコは??
日本人の死因でナンバーワンはガン。死因の30%がガン。で、日本人の男性のがんのうち40%、女性の5%が喫煙に由来するということは国立がんセンターのサイトに書いてあります。ということは、日本人男性の12%が煙草が原因で死んでいる。

大人でさえこんなに死んでるのに、本当に煙草が幼い子供に影響がないとでも??!!

別に私は原発に賛成でもないし、やはり日本のように地震と津波に歴史上頻繁に襲われる国では、いまの原発には急遽、非常時の電源確保を今の何倍にもして、津波対策を十分に施し、古いものから徐々に減らしていくのが正しい方向性だと思ってます。これで時間を稼いでその間に必死に代替エネルギーを生み出す。
いま、原発事故にスポットライトが当てられているのでヒステリックに「放射能、放射能」と騒ぐ気持ちはわかるのですが、現在ではありとあらゆる食品に添加物がはいっていて、土壌には農薬も浸透しているし、化学物質は微量なりとも水や食物や空気には絶対入ってる。こんな微量な放射能よりもっと発癌性が強い物質は死ぬほどある。微量放射能で白血病になるなら、シンナーなどの有機溶剤のほうがよほど可能性が高い。危険な違法ゴミがたくさん野山に捨てられ、タバコのポイ捨てだって多くの人が平気でしている。

その原因はどこにあるのかといえば、無知と無関心にあるわけです。東電社員の社宅に石を投げたり、検針に来たおばさんを怒鳴り散らしたり、被災地に車で見物に行って大渋滞を巻き起こしたり、そういうレベルの国民的無知、無関心が今回の原発事故を引き起こしたとなぜ考えられないんだろう、と思います。わたしが思うに、子供の前で煙草をぶかぷか吸いまくる行為、野山に汚染物質や汚染ゴミを捨てまくる行為は、事故を起こした原発となにか違いがあるのだろうか、ってことです。

一番怖いのは無知。それがいいたいだけなんですね。だから日本人は草食系とか言って遊んでいるばかりではなくて、もっと勉強する必要がある。でないとこんなことの繰り返しです。

で、最近一番腹が立ったこと。

風評、風評というが誰が一体広めているんだ、ということです。茨城から来た漁船を入港させない漁港。風評で値段が付かないから買い取れないと平気で言う市場関係者、つまり仲買人。

おかしくないですか??

筑地魚河岸三代目というドラマにもなった漫画があります。この中で主人公は「筑地は一所懸命がんばっている漁業者と、消費者の間に立っている素晴らしい仕事だ」と言います。もし本当なら、風評を吹き飛ばすことがいまの市場の一番大事な役目であり、存在価値です。無知な客が「福島の野菜は怖い」というなら、放射能を測定して保証書をつけ、「大丈夫ですよ」と太鼓判を押して販売すべきではないか。都会で意識が高い人たちは、「福島県産」と書いてあれば意識的にそれを買います。なのにそれができないのは、食を預かっているはずの市場関係者の無知が原因です。こんな市場には存在価値すらない。もっと勉強しろ、といいたい。自分たちの無知のために生産者が潰れてもいいと思っているのか。茨城の漁船の入港を拒否した千葉の漁港は、風評が千葉に広がって来ているのにさらに広げている大馬鹿。

わたしがやってきたインターネットを通じての商流は「中抜き」と呼ばれ、中間マージンを無くし、生産者やメーカーと消費者を直結させるものです。今日もイトーヨーカドーでは、東北の野菜フェアをやっていますが、いまでは大手のスーパーは現地で直接買い付け、たいして市場は通していません。どんどん市場の役割は減っていて、筑地の青果の取扱量を調べたら、ここ8年で20%くらい減ってます。さもありなん。

今後、生産者が直接販売する、またはスーパーなどと直接取引する比率は、震災のごたごたが落ち着いてもさらに大きくなると思います。

本当に困ったときに手のひらを返す取引先は信用できない。市場関係者はいま、自分で自分の首を絞めているのです。

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