嫁の実家を継いでほしいと懇願されたので、やってみたら酷使されて死んでる人はどうするか

2018年6月20日

本日はメルマガとnoteの日。noteは単体だと108円ですが年間のマガジンだと3980円なのでかなりお得になります。マガジンがオススメです。w

 1 サーフィン関連でWebビジネスを始めたい
 2 やりたいことを深掘りするにはどうすればいいか
 3 手作りの商店街に可能性はあるか
 4 これからのクリニックの集客方法とは
 5 もしわたしにタイムトラベル能力があったら
 6 割引クーポンサイトへの掲載は効果的?

です。まぐまぐ!または、スマホで読む方はnoteでお買い上げいただけます。関係ないですがついでにInstagramもフォローしていただけると喜びます。

あまりに面白くて悲しい質問がメルマガにきましたので、本日はブログに昇格させ、親身に回答してみたいと思います

ーーー 質問ここから ーーー

永江さんのご意見をお聞きしてみたいことがあり質問メールさせていただきます。私は現在31歳、結婚4年目の男性です。結婚をした際に奥さんから奥さん側の実家の家業を継いでほしいと熱望され、2年前から従業員として働いております。身内だしそんなに悪いようにはされないだろうと考え雇用条件を確認せず入社をしたところ、年収280万で休日年78日・・・。大企業のサラリーマン時代には考えられなかったブラックな環境に正直心が折れそうです。

せめて年収は30代の平均並みで休日も就業規則通り105日欲しいと話をしようと思うのですが、中小企業で後継者の私がサラリーマン気分で雇用条件の改善を求めるのは客観的にどう思われますか?ちなみに経営体力的に給料が払えないと言うような状況ではないです。休みについても業務改善して組織の生産性を上げれば105日は取れるんじゃないかと思います。直談判をして受け入れられなかった場合奥さんの願いには反してしまいますが、自分の時間を安売りしたくないので辞表を出そうと思っております。永江節でのご回答、楽しみにしております。

ーーー 質問ここまで ーーー

最初に結論をいいます。

お前、考え違いをしとるぞ!!! ww

のひと言です。しかし年収280万円でよく生活できるよね。実家を継いで欲しいという奥さんはこれじゃやりくりできないでしょう。専業主婦じゃなくて奥さんも一緒に働いていて二人分の収入があるのかな? またはマスオさん状態?

自分が義父だったらどうすると思う?

家業と言うからには会社なり商売なりをしていて他に従業員もいると思うのですが、娘の旦那を跡継ぎとして入社させた場合、まだ勤続2年でまともに仕事もできてない状況で、1人前の給料と休みを与えたら、ほかの社員はどのようにあなたを見ますか?

身内贔屓されて、いいなぁ〜

と思われて、社員のモラルはダダ下がります。
いま、あなたがどれくらいの意欲で働いているかはわかりませんが、安い給料でこき使われ、休みもろくにない状態であれば、社員は「身内だからといって贔屓しないんだ」と感じてるはずです。

一番情けないのは

事業を継ぐはずが雇用されてる気分

ってとこですな。全くもって経営者視点0。義理の父上が給料上げないのも分かる気がします。その意味では「中小企業で後継者の私がサラリーマン気分で雇用条件の改善を求めるのは客観的に見てドアホウ」だと思いますよ。

あなたは事業を引き継ぐために入社したんでしょ。それがどうして「雇用されてる」という意識になっちゃってるんですか?
事業を引き継ぐということは「経営者」として入社してるわけです。たとえ扱いは社員だとしても、社員の意識では永遠に事業の引継なんて不可能です。ひょっとしたら日頃の勤務も「経営者」としてではなく「従業員」として働いているんじゃないでしょうか。

自分ならこうするを具体的に説明するよ

まず、事業を引き継ぐために入社したのであれば、2年間なにしてたのよ、と。

家業を引き継ぐつもりなら

1 会社の経営状態と資金繰りの把握
2 従業員の信頼を得るための努力
3 事業の詳細まで完全把握
4 新経営方針のプレゼンと引き継ぎまでのスケジュール提示
5 実際に引き継ぎ

は2年くらいのスパンがあれば十分に可能なはずだった。2年間なにしてたのよと。

仮に3までできているのであれば、自分が社長になったときの経営方針をしっかり資料にして、できれば銀行とか経理責任者とは話を詰めて自分が経営を引き継いだときのプランを確認してもらう。真摯に相談することで「大丈夫かな、娘婿・・」と思っていたキーマンたちに売り込むわけですよ。支持を得られれば次に進む。つまり根回しというやつだ。

社長、つまりお義父さんへのプレゼンだ

時間をもらい、まとめた資料で自分がこの家業をどのようにしていくか、ブレゼンします。

基本は

自分が引き継いだらこのようにして発展させるつもり

というコンセプトです。
当然ながら厳しい質問も出るでしょう。想定問答集もきっちり作る。奥さんと予行演習を何日もやりましょう。
準備万端になったら、いよいよです。

もともと事業計画は、銀行担当者や経理責任者に確認をしてもらっているわけですから、内容がしっかりしていればお義父さんも頷くしかない。で、最後に5の「実際に引き継ぐまでのスケジュール」です。とりあえず自分は専務か代表取締役に就いて、お義父さんは会長職という名誉職でも用意しておけばいいでしょう。株式も引き継ぐ必要があります。ここ、けっこう税制上の問題もあるので税理士と相談のこと。

社長になれば自分で報酬を決めることができます。株主総会の承諾を得ないといけないので、おそらくはお義父さん、お義母さんあたりと株主総会という名の家族会議を開き、社長の仕事にふさわしい報酬をきちんともらえるようにすればいいのです。ただし、報酬はやっている仕事との対価ですから、「言われたことを社員としてやってます」という姿勢とは根本的に異なります。

休日についても、きちんと会社の規定を作り、社員を大事にするために効率を上げて休日を増やすのであれば誰1人として反対しません。これも当然、経営計画に盛り込みます。

ここまでやることをやって、しっかりとした経営計画をプレゼンしているのに、お義父さんが「今まで通りの給料でこき使う」というのであれば、それは安い労働力としてしか見ていないわけですから、すっぱりと退職して転職しましょう。

お義父さんがもっと老いたときに「お願いだから引き継いで」と言われることになるかもしれませんが、突然このようになると株の引き継ぎで多額の贈与税が発生して実際には無理、みたいな感じで会社を畳むケースがかなりあります。経営者のお父さんが急逝したけど息子が株を引き継ぐのに5000万の現金が必要で用意できない・・・みたいなケースはたくさんあるのです。そのリスクも含めて時間をかけて準備することはいいことです。

まとめると

後継者として入社したのに
意識は雇用されてるまんま
そこが最大の問題だった

ということしかありません。
会社を引き継ぐと言うことは、自分の生活だけではなく、社員の家族の生活まですべて責任を負うということです。その気構えを持って取り組むこと。報酬や休日については経営者なら自分で決めるわけで、まずは「経営者の意識を持つこと」があなたの最重要課題です。お義父さんはまだそれがないと思って向こうも不安なんじゃないかなと思いますよ。

家の中を見回して冷蔵庫の突っ張り棒を買おうとしたらAmazonでも欠品で入荷まで一週間とかかかる。みなさんも早めに手配して対処したほうがいいですよ。いまやらないとまたやらないままで終わるぜよ・・・

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