LideoがKindleと戦うために、やらなくてはいけないこと

2012年11月20日

手のひら返した私が通ります。

さて、

楽天市場・送料課金の余波⑥ 「出店者連合」実現難しく、”報復”恐れ大手は及び腰

家電量販、「アマゾン価格」に怒り

みたいなニュースを見ますと、つくづく、政治の世界だけじゃなくネットショッピングの世界も第3極が必要ではないかと思う次第です。Amazonが原価割れで家電を販売している件については、いまは安く買えて消費者は嬉しいかもしれないが、これで日本の業者が吹き飛んだら、売り上げはみんなアメリカに吸い取られてしまう。日本の流通崩壊です。

知らない人が多いが、Amazon.co.jpサイトで買い物しても、アメリカのAmazon.com Int’l Sales, Incから買ったことになっているのである。日本法人のアマゾンは、Amazon.com Int’l Sales, Incの委託を受けて日本語サイトの更新や配送の手配をしているだけということになっているそうだ。なので消費税を納めていないのだそうな。内税だからタダ取りか? 国税局と激しいバトルをしていたと報道されていたが、あれはどうなったんだろう。そもそも消費税分が違うんだからこれから消費税率が上がったら、戦いようがない。

第3極となるのか、古巣のリクルートが参入というニュースが出てましたが、いままでB to Cモデルの経験がほとんどなく、クライアントといえば企業だったリクルート。しかも直販ではなくてモールと言うことで、視点は出品者である企業に向くんじゃないかとやや心配。新社長の峰岸君(体育会系の企業なので後輩は呼び捨てでもオケ)のお手並み拝見というところです。

アスキーから写真お借りしました。かわりにリンクしました。ダメだったら言ってね

さて、Kindle Paper WhiteをキャンセルしてBookLiveの国産デバイスLideoを予約した私でありますが、週刊アスキーに詳細が出てました。

昨日も書いたのですが、Paper WhiteのWiFiモデルと価格比較をするのはおかしい。朝日新聞記事も間違ってた。比較すべきは回線付きの3Gモデルである。

どうみてもLideoがPaper Whiteにスペックで勝ってる
Kindle Paper White Lideo
ディスプレイ 6 6
回線 WiFi+3G
(回線無料)
WiFi+WiMAX
(回線無料)
重量(g) 222 170
価格 12980円 8480円
ストレージ 2GB 4GB
製造国 台湾 日本!!(NEC)

スペックの劣ったデバイスを買って痛い目見るのはれぐざたんでもおなじみの現象だが、圧倒的に安くて、回線が軽くて、速くて、容量が大きくて、しかも信頼の日本製。日本語書籍の数ではおそらく勝っているBookLiveなのだが、いかんせん知名度がどうしようもない。これは間違いなく「経営陣のセンスの無さ」と断定し、どうすればAmazonと楽天に次ぐ第3極になるのかをヘビーユーザーの視点で考えてみた。


1 自社製アフリエイトの書籍紹介機能は必須

昨日のブログでも書いた。日本の電子書籍のブックスタンドはめちゃくちゃ売れてない。1アイテムで100も売れれば大ヒット。有名な人気コミックでも300という燦々たる有様だそうな。

で、ここで私が契約が切れたので堂々と出せる、Amazonのアソシエイトでこのブログ経由で売れたKindle本の一覧の一部を見せます

このまま下にずらずら続きますが、数週間で200冊近くのKindle本が売れました。つまり書籍のネット販売は、その多くがネットの書評経由といっても過言ではない証拠でしょう。(Amazonとの戦いで一番カチンと来たのは、Amazonとアソシエイト利用者は、Amazonが一方的に広告費を払っている上下関係ではなく、対等なパートナーであるはずなのにスーパー上目線だったからなんである。←これは余談ね)

私のブログ程度のものは数千はあるだろうし、論壇サイトや書評サイトもAmazonのアソシエイトを使用している。ということは、この効果はSEO的にも絶大で、もの凄い数の良質な外部リンクが貼られているわけだ。
実際、なにかの本を検索したら、Amazonが一番上に来てしまう。これに対し、日本の電子書籍で自社製のアフリエイトを持つのは楽天だけ。しかし楽天でさえも「小金目当てのアフィリエーター」向けに管理画面が作成されていて、さらには検索機能が全く使えないので電子本の書評を生成するのはめっちゃ疲れる。

BookLiveはアフィリエイト機能は見たところなし。ほかのブックスタンドではアフィリエイトの会社を利用しているが、アフィリエイト会社の管理画面にログインして、書評のウィジェット作るのはめちゃ面倒くさい。バリューコマースさんから口座を作ってくれと依頼されまして作ってあったので管理画面から1個作ってみた。ebook Japanですが、提供されたバナーを貼るだけ。本を選んで書評なんて作成できません!!

こんなんで、勝てるわけ無いでしょ!! アホですか!!

Amazonの場合、24時間以内にアソシエイトをクリックした訪問者が他のものを買うと、そこからも利率の支払いがある。そもそも電子本だけのブックスタンドと比較してそれだけでも不利なのに、ネットの集客やSEOを何だと思ってるのか、と、ブックスタンドの経営陣のオバカ加減には腹が立つ次第です。

Amazonより使いやすく、いろいろな書評のウィジェットがすぐに作れ、いろいろなデザイン(サイズだけじゃなく)が選べ、内容も本に特化したものにする。たとえば評価点が出るタイプとか、他の書評が一部見られるとか、いくらでもできるはずだ。でもって、書評に特化したウィジェットができたら、論壇サイトや書評サイトに積極的に営業する。料率にこだわってる場合じゃありません。というか、多額の広告宣伝費かけてアドワーズやバナーやるなら、その分をブロガーや論壇サイトに回したほうがよほど効果が出るのは明白。SEO効果が格段に向上するから、アドワーズもいらなくなる。Amazonのリンクウィジェットは本に特化しているわけではない。どんな商品も扱える汎用型だ。こちらは本に特化すればいいんだから差別化は容易だし、もっと使いやすく作れる。

たとえ、ガシガシにブロガーに利用してもらっても、月間数百万円の支払い程度で絶対収まる。この程度のコストが見込めないならとっとと畳んだ方がいいです。

自社の販売サイトなら1日数千のアクセスだろうが、ブロガー連中に貼ってもらえたら1日数十万、数百万のアクセスになるんです。それが分からないのは、印刷業界しか知らないサラリーマン経営者だけだろう。ネットに詳しく無い経営者は、電子書籍の販売サイトの経営をするべきじゃないのです(実際はどうか知らない)。

2 セルフパブリッシングは絶対に必要!!

同様に、Amazonと同じセルフパブリッシング(自己出版)は、必須です。現在の日本のブックスタンドは、書籍コードがある本だけで自費出版のものは販売しないしシステムもない。もともと印刷会社や書籍の流通、出版社がからんでいるからそうなっているのだと思うが、マジで勝つ気があるのか! バカモン!!

なんで必要なのか、理由は簡単。セルフパブリッシングが出来るレベルの人なら、間違いなく高い確率でブログくらいは書いている。ソーシャルも活用している。自分がセルフパブリッシングしたら、絶対に紹介するし、カラムに常設リンクも貼る。それがどれくらいの効果があるか、馬鹿でも分かる。自社のブックスタンド以外に、常設の直営書店を何万と持てるんです。1000人のセルフパブリッシャーがいれば、1000の優良な外部リンクを獲得できる。10000人なら10000だ。これがどんな意味を持つのか、分かってないんじゃないか?

思うに、日本の電子書店には「集客」という意識が根本的に欠けていると思う。まさしく砂漠に書店を作っているようなもの。検索上位はすべてAmazonに取られ、ブロガーに誘導を協力してもらう機能も無い。これで売れるほうが不思議。Lideoにしても、いくらNECがKindleより全てのスペックに勝るものを作り、BookLive書店にAmazonより多くの日本の書籍を集めても、誰も知らないんだから売れるはずがない。

経営陣にネットの専門家集団をいれ、すぐに対応していかないといまの優位性さえ失うことになる。とまあ、厳しい話を書きましたが、たぶん「そんなこと言われてもいろいろしがらみがあるんで・・」と本人達は思ってるだろう。その場合、待ってるのは死だけです。今必要なのは橋下さんみたいな経営者かな? どうせ死ぬなら座して死ぬのを待つか、それとも戦って活路を見いだすか、なんですけどね。

Lidio、昨日紹介したら3名様にお買い上げいただいたようです。しかし、利率たったの1%!!!だって楽天だから。
私は別に金なんぞいらないが、フツーのアフィリエーターはこんな料率じゃ誰も紹介しません。高い料率のKindle紹介します。アホすぎです!!

  • 0
    このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 0
    follow us in feedly
PAGE TOP