週刊誌が使命を終える理由を別の視点から考える

2015年3月27日

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出版プロデューサーの山田順氏がブログに書かれていました。

静かにそして徐々に紙の雑誌の「死」が近づいている

雑誌は1990年代に比べると、販売部数、金額ともに半減し、とくに週刊誌の販売部数は3分の1になっている。しかも、この1月の部数を見ると、週刊誌は前年同月比でなんと11.6%減である。「書店数が減っているなか、コンビニに頼ってきましたが、最近はコンビニの雑誌販売コーナーも縮小されているので、どんどん厳しくなっています」と、販売関係者。

女性誌は安泰と長く言われてきて、オマケを工夫して付けまくり、オマケのために買うのかなんだかわからなくなっていたが、それでももう終わりらしい。ほぼすべての女性誌がマイナス成長になっている。

非常によく分析されているので、まずは山田氏のブログをじっくり読んでいただきたいのですが、よろしいでしょうか。そう書かないとスマホからのとんちんかんなレスが最近物凄く多くて困る。「それ、リンク先に書いてあるから」的なヤツのことを言ってます。

雑誌に限らず漫画も雪崩現象となり、ついにコミックスが雑誌を逆転。ということはこれが進むと有名作家のシリーズものしか売れなくなるということですよね。新人がデビューする場がなくなるわけで、将来を考えると有名作家がジジイになっていくとどんどん衰退してしまう。

週刊誌はなぜ衰退したか

どうも新聞社とか雑誌社の上の人は「印刷物を読まなくなったのは、今の若いもんは馬鹿になったからだ。けしからん」と思っているらしい(聞いた話だよ)。

違うでしょ。スマホ化が原因なのかというと、また少しニュアンスが違っていてスマホを通じてのネット接続率が上がったという事じゃないかな。仮にスマホじゃなくてPCが各人にひとつずつ渡っていても同じ結果になったでしょう。アメリカみたいにChromebookが生徒1人ずつに渡られたりタブレットが配布されても同様の事がおきたはず。
ちなみに自分はAmazonのKindleが日本でスタートしたときから紙の本は一冊も買っていない。本箱はすでに廃棄して部屋が広くなった。代わりに電子書籍は2000冊くらいは買いました。雑誌はもう10年くらい前から買ってない。電車に乗るときには暇つぶしに雑誌を大量に買っていたが、いまじゃズルトラで本読んでますからね。

日本の場合、このエントリーにも書いたけど若年層のPC所有率が先進国で突出して低いという事実があり、PCとの親和性が低い10〜20代向け女性誌はなんとかそれで持ちこたえていたのが、スマホの普及によりその優位性もなくなったと考えるんですが、どうでしょう。

雑誌はいずれにせよ、滅びる運命にある。自分も若き頃はPOPEYEとかBRUTUSとかSPA!とかビッグコミックスピリッツでライターしてたことがあるので週刊誌というものを考えると、記事の内容には大きく分けて2種類あるわけです。

1 時流のもの

2 いつ入れてもいいもの
  ※ノウハウ、ガイド、クッキングとか、TPOみたいな・・

1の時流のものについては週刊誌はいかんせん、ネタが古い。物理的に仕方ないのだが、原稿書いてレイアウトいれて校正して校了になって印刷かかって取り次ぎから配本まで時間がかかる。校了から販売までは1週間くらいでしょう。もちろん急ぎのヤツとかはムリクリに差し替えたりもするが、ニュース性の高いものはネットには到底及ばない。
雑誌が出てみたら「そんなのとっくにみんな知っている」になってるわけだし、いくら掘り下げて書いても出るのは1週間後。その頃にはネットではもっと掘り下げられて地球の裏側のブラジルくらいに達してます。
「こんな商品が出た」っていう記事が出る頃にはいろんなブロガーが感想書きまくってたりするわけです。

新聞とて同じ。朝刊の校了は前夜だから朝刊に記事が出ている頃はネットで見ていればたいがいの事は既知になる。テレビは深夜はニュース枠がほとんどないから(NHKは23:30の次は翌朝の4:30で5時間空く)新聞と共存できていたが、ネットはそんなわけはない。深夜も更新されるから、夜に起きた飛行機事故は朝刊では「××機墜落事故」だがネットではもう詳細が出ていたりする。さらにテレビは家にいないと見られないが、スマホやタブレットなら電車の中でもOKなんです。場所という縛りがなくなってしまったのです。

だから、1では週刊誌はネットには到底かなわないのです。もうスクープものでしか戦えないわけですね。

2はもっと切実です。昔の週刊誌や男性誌は「こうやって女の子をくどく」とか「錦糸町キャバクラガイド」とか「今どきの新卒が意外としらないビジネスマナー」みたいな、いつ使ってもいい「ストック記事」がありました。女性誌でいうと「お弁当記事」とか「お掃除のポイント」「小顔メイク」みたいな・・(本当にあるかどうかは知らない)。

しかしこんなものはネットで検索すれば死ぬほど出てくる。なにも金払って雑誌買わなくても困ったときにグーグル先生に聞けば速攻で答えてくれるわけですよ。
かくして・・・「速報性」と「困ったらすぐ」に対応できない週刊誌は、粛々と滅びていくのである。月刊誌はとうに滅びかけです。ネット接続がない年配の方とかにとっては災難だが、採算ラインというのがあるので一定部数を下回ると休刊、廃刊になっていく。

雑誌のライターとかDTPデザインで生計を立てていた人たちはもっと大変だ。雑誌社も当然困るが、WEBに転向すると極端に原稿料が下がる・・。とはいいつつ時世の流れなので、いい機会だからWEBに転向するにしても、受託から自分のビジネスを始める流れにしたほうがいいと思います。

ぶっちゃけ、能力のあるライターさんなら、アフィリエイトサイト作るだけで相当に稼げると思います。たぶん雑誌の受託で原稿書いてたときの何倍もね! ランサーズで1記事数百円で発注して書かせてるアフィリエーターさんと違って、文章のプロだもん。でもSEOとか集客の仕組みを熟知しないとダメなんですけどね。Googleの順位大変動でブラックな手法で上位にあがっていたサイトが吹き飛ばされた今、本当の文章力とか取材力を武器にしての下克上のチャンスですよ。

できそうかどうかはこのあたりをさくっと読んでみてからね〜くれぐれも情報商材屋には騙されちゃだめですよ

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