すぐに儲けたい!? Fコマースこそオワコンです

2012年2月29日

一昨日のブログはかなりアクセスがあり、更新しようとするとサーバエラーが出るのでちょっと待ってました。
んで、TL見ていると誤解もあるようなので補足。わたくし、Facebookはたいしたことないなんて思ってませんので。クロスメディアの見地からすると、たいしたことないどころか、とっても大切なのです。ただし、これですぐ儲けよう、なんてことは諦めた方がよろしい。特に重要なのはウォールへの投稿内容なのに、ファン数の獲得ばかりに熱中している。この部分を外注したり「仕事でやってる」気分で書いても全く意味がないということです。
昨日のYahoo!ニュースで「ソーシャルメディアを通して好きになった企業1位は「無印良品」というのが流れてましたけど、有効回答数がたった202件という高校生の夏休みの宿題レベルの母数でこんなこと言い切っていいのかと思う次第です。

で、最近話題の、というか楽天さんが加盟店に半強制的にやらせようとしている、Fコマース。これについても私的な見地で言うと全く効果無いと思います。一昨日は日経に喧嘩売って、本日は楽天かい! という感じですが一匹狼ですのであまり関係ない・・と思う。

FコマースというのはFacebookページにアプリを設定してここに買い物かごやLikeボックスを置いたりして本サイトの買い物をさせようという魂胆のこと。この部分、分かってない人も多いので簡単に図にしてみました。日本のだとクレームが怖い(^^ゞので、BEST BUYの場合で・・・

まず、※注1の部分

Facebookページはユーザーが「いいね」を押してファンになると、その後はFacebookページの管理者が投稿した内容がファンのウォールに表示されます。一般の人が投稿しても表示されません。もしこの内容がファンにとって「興味あるもの」だと、「いいね」や「シェア」という行動に結びついて、ファンの友達に拡散していきます。

ところがもし投稿がつまらないと、その投稿の右の下矢印で速攻、「ここからの投稿を非表示にする」とされてしまいます。こうなるとファンであっても二度とウォールにプッシュ投稿できなくなります。わざわざFacebookページに行ってファンを解除するよりこっちのほうが簡単だから。
こうなるとつまり、メルマガで言うと、会員登録してあっても配信できない状態です。ファン数が多くても投稿に対していいね数が少ない場合、大半はすでに止めていると推測できるわけ。どこの世界にメルマガの登録者数を自慢する馬鹿がいますか。自慢するなら有効配信数、いや「有効閲読数」でしょう、ということです。メルマガの場合、そもそも止めるのも面倒なので開封すらせずに捨ててしまう人が大半で、いまや開封率は0.何%みたいな感じですので、Facebookのファンにも同じことが生じているはずです。

ファン数 = メルマガを一回登録した人の数

でしかないわけですよ・・・開封している人の数じゃ無いんです。

ウォールで「商売ネタ」ばかり投稿すると、相当数が「送ってくるな」になるということです。ユニクロや無印良品のFacebookページがファン数が数十万いるのに「いいね」の数が300前後と少ないのはこれが理由だと思われます。上記のBEST BUYのいいね数はなんと578万人ですが、各ウォールの投稿のいいね数は同じように300程度。ファンのほとんどが表示を停止してますよ。まだ日本のFacebookは日が浅いのでこれで済んでますが、商売っ気ばかりのをウォールに投稿していると、いずれBEST BUYになります。ここまでは一昨日のブログの補足

で、いよいよFコマース。
次はこれだっ、とばかりにいろんな会社が一押ししています。とくに目立つのは楽天で、こちらを見たら分かりますけど、
「楽天市場」では新サービスとして、出店店舗がFacebookやmixiなど複数のソーシャルメディアで企業ページを開設できるようにするサービス「楽天S4」を10月6日に開始した。サービスは有料で、現在、楽天では出店店舗に対して「楽天S4」を利用するかどうかの確認を行なっているが、サービスを希望しない場合には11月24日までに、店舗側がウェブでその旨を申請する必要がある。
ということで、有料なのに拒否しないともれなく着いてくるサービスです。「店舗の企業ページを、楽天が制作代行するほか、楽天市場の商品ページのデータと自動連動する機能を提供します。これにより店舗は、楽天市場内の自社ページで商品登録を行うだけで、自動的に企業ページにも商品情報を投稿できるようになります」(リリースより)ということ。つまりFコマースですね。

そもそも楽天は顧客データは一切、店舗には渡さない姿勢。それはまあ、「楽天に来た客は楽天の客だから」という理由から仕方ない点もありますが、Facebookに来た客に店がなにか売ってもその客のデータを渡さないというのは企業モラル上、どうかと思います。ましてや有料で客が自分でFacebookで物売るわけで・・・。

で。。。ここからですが・・・

Facebookで物売って・・・つまりすぐに儲けようとして果たして成功するのか、という点ですが、「Fコマースはオワコン」と明確に宣言したいと思います。

その理由。イラスト見ながらどうぞ。

まず、前記の通り、Facebookのファンは、メルマガの開封者と同じように許諾している場合は、ウォールへの書き込みをプッシュで見せられます。 この内容がよければ、どんどん広がるわけですが、この場合も広がるのは「ウォールの投稿内容だけ」でFacebookページには来ません。どのくらいの人が来るんだ、ということになると、ファン数の1%以下、統計では0.4%という数字があります。たぶん来た人もトップページだけ見て、ちょこっといいね押して帰ってるはずです。

Facebookページのユニークユーザーのページビュー数は新しいインサイト>リーチ>ページアクセス>ユニークビジターページビュー数で見ることができます。
ちなみに私の仕事のFacebookページは1683いいね(ファン数)で、ユニークユーザーのページビュー数は1日平均たった10〜50ページ(笑)。ファン数の比率で言うと0.5〜2.9%だから、上記数値の0.4%よりはかなり健闘している。が、試算してみたらどんだけかわかります。

たとえ10万人のファンがいても、来訪者総数はたった400人。ウォール以外のページ見る人はほとんどいない。

ましてや楽天の加盟店がFacebookページ作ったところで、ファンを数百も集められれば御の字。これだと買い物ページを見てくれるのはほとんど0。売れるわけないですがな・・・
上記のBEST BUY、ファン数578万人!! でさえ、ウォール以外のページのいいねは一投稿あたり一桁なんです・・・・。個人IDと変わりませんわ。

本日のまとめ

1 Facebookページのファン数には意味が無く、リーチ数に意味がある

2 Facebookページは、ウォールしか見られない。
ウォールの投稿に全力を注がないとやる意味自体が無い!!

3 ウォール以外でなにをしようとほとんどアクセスはないので時間の無駄

以上でした。
かなりコンサル的なこと、無料で書いてしまいましたが別にいいです。ファン数を集めましょうみたいな提案は時代遅れなので、こればっかり勧める代理店とかコンサルには疑惑の目を向けましょうね。メルマガ会員集めるのに豪華プレゼントで集めましょう、なんて今時誰もやらないのと同じです。

 

  • 0
    このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 0
    follow us in feedly
PAGE TOP