自分が夕張市長だったら・・・・・

2016年3月16日

先日、NHKの特集見てまして、いまの福島の大きな問題として溢れる除染土を挙げておりました。
除染土は福島から持ち出すことはできず、黒いビニール袋に入れて山積みされています。問題なのはもう一回津波が来ると全部さらわれる場所にあることで、そうなったらせっかく除染した土がまたまた広くばらまかれるわけです。どれくらいの量があるかというと

1000万袋超が仮置きに=汚染土解消、めど立たず-中間貯蔵、用地取得1% 時事通信

東京電力福島第1原発事故に伴う除染で出た福島県内の汚染土のうち、仮置き場などで保管されている量は1000万袋(約1000万立方メートル)を超えることが分かった。同県大熊、双葉両町に建設する中間貯蔵施設への汚染土搬入は昨年3月に始まったが、これまでに取得できた施設の用地は予定地の約1%にとどまる。除染作業が進む一方で施設建設の歩みは遅く、仮置き場解消のめどは立っていない。

約1000万立方メートル!!!

かけ算苦手な方の為に書きますと(www)、直径30メートルの穴に埋めるとすると
1000万/(15×15×3.14)=14000メートル!!!の深さになります。物凄い量。

で、この汚染された土ですが、放射脳であろうとまともな頭であろうと、なんとか処理をしないといけないことは分かります。現在は政治も東電も誰もかも、「すべて先送り」にしてるんじゃないでしょうか。卑怯ですぜ。そんなことしていてもう一回津波が来たらどうすんのという感じです。

素人向け汚染土の基礎知識

で、分かってない人のために書きますと、除染土の中の主な放射性物質はセシウム137で、γ線、つまり電磁波を出しています。電磁波はご存じの通り携帯電話や高圧電線からも出ており、高圧電線近くの土地の家屋は「再建築不可」になってるのは、癌の発生率が高いからです。半減期は約30年ですので60年で1/4になってほぼ無害になります。

実は福島とは比較にならない大規模で汚染されたチェルノブイリでもセシウム137が原因と特定された疾病は一例も発見されていないそうです。先日のNHK「被曝の森」というのを見ました。汚染された森のネズミから3383個の細胞を取りだし染色体を観察し、それを汚染されていない弘前市のネズミと比較。染色体異常の発生率は浪江町のネズミで0.1%、弘前市は0.2%で、被曝してないネズミのほうが染色体異常が2倍(テレビでは差がないと言ってましたけど)。ネズミは被ばく量が多いにも関わらず現在のところ染色体への影響は見られない。
んで、染色体に異常がある細胞が増えると癌になるわけですよ。ほとんどは異常があっても体内で処理されるんですけどね。

たまに「汚染土のせいで甲状腺癌に」とか訳の分からないことを言う人がいますが、甲状腺癌の原因はヨウ素131で、こちらは半減期がたった8日で3週間で無害化します。チェルノブイリでは共産党政権が事故を隠したので子供が搾乳された牛乳をがぶがぶ飲んでしまい甲状腺癌が多発したのですが、福島はご存じの通り、事故のあとすぐに牛乳絞って出荷どころではなかったし農作物も収穫されてないので、そもそも子供に甲状腺癌が多発する訳が無いのです。

×原発事故で甲状腺癌が増えた
○原発事故で甲状腺癌の検査が最新機器で行われて発見される率が高まった

というわけです。というわけで汚染土にはヨウ素131は含まれていないのよ

で、夕張の話です

皆さんご存じのように、夕張市は2007年に財政破綻しました。そのあと、徹底的に福祉などを切り詰めて、爪に灯をともして生活しています。

鈴木直道・夕張市長「財政優先、見直しも」破綻10年目 朝日新聞

「当初は349億円あった借金は、3月末までに91億円を返す計算になります。財政の健全化が順調に進む一方で、人口は3割以上減少し、職員は253人から97人まで減るなどの大きな『副作用』が出てきました」 「このままでは、血のにじむような思いで育ててきた地域の再生の小さな芽を摘むことにもなりかねない。結果として財政の健全化そのものも困難にしかねません」

10年で返した借金は借金全体の26%。ということは全部返すのにあと30年だが、人口が3割減っちゃったから住民税とか激減でしょう。おそらく若い世代が出て行ってしまい、高齢者が残ってる気がするんですよ。正直このままだとどん詰まりで、ぶっちゃけ滅亡を待つだけみたいな感じなので、政府に救援を求めているんだと思います。

しかし、夕張市には大変な財産があるんです。なにかっていうと、大規模な多数の炭鉱の跡です。炭鉱がどれくらいの容積なのかちょっと調べたら、幌内炭鉱で火災事故があったときに365万立方メートルの水を注入したとある。くわえて炭鉱はだいたいは地下1000メートル以上の深さがあるわけですよ。

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Wikipediaより借りました。大正時代の夕張炭鉱だそうな

てすので自分が夕張市長なら、座して死を待つより、国に高く廃坑を売りつけ、汚染土を投棄するために中の精査や地下水汚染の対策もきっちりやらせ、地上から100メートル以深に埋めるようにさせる。もちろん反対する住民もいるだろうが、10年で人口の3割が流出してしまうということは、よほど厳しい生活をしているんだと思うんですよ。土地などの資産もほぼ無くなったに等しいわけで、炭鉱が再利用され、たくさんの労働者が町に働きにやってくるわけで、歓迎する人のほうが多いんじゃないかなと思います。
なにより、福島の人には喜んでもらえるでしょ。

問題は、陸路で運ぶと脊髄反射する人たちがワーワーいいそうな点で、苫小牧まで船で運ぶことになりますね・・・

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