素人だけど教育制度について語ってみる

2014年12月19日

まぐまぐ!大賞2014で端っこの賞頂きました。

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で、そのメルマガの質問でこんなのいただきました。

「今回の選挙で、選挙活動を手伝うことになっていろいろ政治について考えるようになりました。これからは出馬も含め、積極的に政治に参加していこうと思うにいたりました。そこで永江さんの少子化問題に対する案をブログで読んで、そのエントリの内容を周りの人間に伝えると、称賛の嵐でした。そんな博学主義の永江さんに質問です。

日本の教育をこうしたらいいのに!みたいな考えはお持ちでしょうか?あれば教えていただきたいです。

私の考える教育というのは、良き納税者を育てること、であると思っております。そのために2つの課題をクリアするべきだと思っております。一つは勉強しない層への配慮です。そういう子たちは現在年間所得が200万にも満たない層が多いため、セーフティネットとしてまずは国の方で成長する産業を選別し、子供に選択させて教え込んだ後に国家資格を与えます。そうしてある種生命線を持たせ、国が公共事業や補助金をぶっ込むことにより、その産業をしっかりコントロールすることができます。国が選んだ産業やから国がケツを持つということです。社会主義的ですかね?笑 私はすごくリベラルだと自認してますが。
2つめの課題は勉強のレベルと学年が一致してることで、突出した才能を腐らせていることです。これは単純に社会的損失だと思っていて、飛び級をもっとポピュラーにしていきたいです。こんな時代に集団授業はナンセンスだと思うのでビデオ学習にし、個々の進捗に合わせたテストを受けさせれば良いと思います。もっと伸び伸びと勉強させれば良いのになぁと思います。
ちょうせきとか石英とかを字面だけで暗記してもなんの役に立つのって思う今日この頃です。永江さんの思う日本の教育の課題と改善案を教えて下さい」
——— ここまで ————
これに答えるのはメルマガでは長すぎるのでブログに昇格させました。

国が教育にコストをかけるのは、国としての投資であり、投資目的はよき納税者を育てることです。よくできました。明治政府はスタート時に貧乏だったけど教育制度と軍備に大半の予算を投入し、列強の日本侵略を防いだとともに高い識字率で国力を強化したのは有名な話です。日本の成長を支えたのは高い識字率にあったのは当たり前で、マニュアルや図面も読めない人は工場で働けませんから。

リクルートの先輩に藤原和博さんという有名な方がいらっしゃいますが、先日もこんな記事が

【総選挙2014】教育は票にならないというのは本当か?

前半部分は100%賛同するものでありますが後半部分がよくわかりません(汗)。藤原さん、わたしのこと覚えてるかな・・

私が信用するとすれば、次の3つの問いかけに真面目に答えてくれる政治家だ。
(1)社会保障費をどう削って1000兆円の借り入れを減らすのか?
(2)日本は移民を受け入れるべきか、否か? 促進するならどういう方法で?
(3)原発を含めたエネルギー源をいつまでにどのようなバランスに変えるのか?
キッチリ答えてくれる人に、私はまだ巡り会っていない。

これよ、これこれ。票を獲得できることが確実な高齢者に耳障りのいいことばかりを言って、できもしないこと吹いてもらうのはマジで困る。企業の内部留保をはき出させるって、内部留保って現金だと思ってるのか、おい!! 会社経営したら誰でもそんなのあり得ないってわかるぞ。埋蔵金論議にはもう飽きた。

日本共産党が信じて疑わない「大企業の内部留保」というトンデモ埋蔵金理論について

話は脱線したが、教育は政治と強く結びついている。教育制度を根本から変えるには立法府である国会で審議しないといけないわけであるが、藤原さんの言うように「教育では票が取れない」わけで、今後は”極右じゃない”次世代を考える政党の出現を期待したいです。

わたくしの考えます教育制度改革はこんな感じ

質問の中に、「勉強しない層への配慮」というのがあります。この「勉強」というのをいわゆる学校の勉強と考えているのであればそれは間違いです。勉強っていうのは日本の学校で習う座学ばかりが勉強じゃないのです。

魚のおろし方、寿司の握り方を習う
ラーメンのスープの作り方とか顧客対応を習う
セメントのこね方を習う
足場の組み方を習う
カンナのかけ方を習う
顧客対応の仕方を習う
米の作り方を習う
魚の獲り方を習う

すべて勉強です。もちろん日本には「専門学校」「各種専門学校」というのがあり、高校卒業後にそちらに通う人も多い。「園芸高校」「水産高校」「工業高校」っていうジャンルもある事は知ってる。もちろん「それがしたくてしたくてたまらない」のでその方面に行く人はそれでいいのだが、「勉強ができないからそこしかいけない」っていうのもいっぱいいるという点が物事をおかしくしていると思う。工業高校という名のヤンキー育成専門学校も世の中にはたくさんあるじゃないか。つまり日本では

高学歴サラリーマンは卓越した職人より偉い

という本当に馬鹿げた価値観がいまだ浸透していて、これが教育制度をおかしくしていると思うのです。いくら高学歴で有名メーカーに勤務したって、今のご時世では先はどうなるか分からない。昔、自分の妹が長期信用銀行のエリートとお見合いしたときに、ウチの母親が「長銀は国と同じだ。絶対に潰れないから結婚しろ」といいまして、我が母ながらこの人は本当に馬鹿だなと思っておりました。長銀はご存じのようにその後経営破綻していまじゃ新生銀行です。山一証券もサンヨーもなくなったし、ソニーも風前の灯火。学歴なんてたいした意味を持たない。「自分はこれだけ勉強して頑張った実績がある」程度の評価。

しかし、シェフ、料理人、パティシエ、一流職人、など、専門職を極めた人の中にはサラリーマンなど足元にも及ばない高収入の人がたくさんいるでしょう。そもそも男の価値(女もそうだけど)は古代からどれだけたくさんの獲物を獲ってくるかで決まった。金を正しい方法(ココ大事!!)で稼げる人は直球で偉いのです。
で、たくさん税金を払う人が偉い。税金は他人のために使われる。税金をたくさん払う人は人のためになってるのです。だから薄給の高学歴のメーカー勤務の人より、大入り満員で税金をたくさん払ってるシェフのほうが偉い!!これ、当たり前。ただし不正なことや詐欺まがいで金稼ぐヤツは人間のクズ!
したがいましてわたくし、日本の教育制度の根幹は

正しい金の稼ぎ方をちゃんと教える

という事から始まると思うわけです。今の教師は全員できません。だってみんなその才能ないし興味も無いし、実績も無いから。

文部科学省のキャリアはそもそも1流大学出た官僚だからその発想が無い。勉強できないヤツはだめなヤツだくらいに思ってるからおかしくなる(物凄いきめつけ)。ただ政治家には企業家も多いからそこは得意のはずだ。不正なことも得意なヤツがいそうで困るけど。

一人勝ちのドイツの教育制度に学ぼう!!!

いまやEUで一人勝ち。日本と違って借金も綺麗に返しました。いつの間にか燃費でも国産車を凌駕しているドイツ車。日本は明治維新の時、ドイツを手本にして憲法も作ったり軍隊の教育をしたりしたわけです。しかしバブル時には調子こいて「ドイツなんかめじゃない」と考えるにいたったわけですが、東西ドイツの統一で苦しんだあとも着々と盛り返してきています。人口8000万人だけど日本と同じく少子化には苦しんでる仲間です。

このドイツでは教育が日本と根本的に違う。いろいろな本も出ているし、ウィキペディアにも記載があります。

ドイツにおいては伝統的に職人の従弟制度に由来する即戦力的な職業教育と、大学教育に代表される高等教育が明確に教育課程として分離されている。従って日本における中学校及び高等学校のような、後期初等教育・中等教育の時点から異なる教育を受ける事になる。もちろん両者は途中移籍や再履修が可能であるが、一方の学校を卒業した状態から直接もう一方の進路に進む事は現実的な方法ではない(職業訓練修了→大学など)。  中略
大学などの高等教育を希望しないか、もしくは志願できるだけの学力を持たない学生は、基礎学校を卒業してのち、直ちに労働者としての訓練を受ける。この進路を選んだ場合は、それぞれ「基幹学校(Hauptschule)」および「実科学校(Realschule)」と呼ばれる教育課程の、どちらかを選択する場合が殆どである。基幹学校は職業訓練校のようなもので、義務教育の延長として小学校高学年から中学校に相当する5年制教育を受ける。基本的に義務教育の範囲内として留年や進級試験はないが、最終学年への進学のみ進級試験に合格する必要がある。ここで訓練程度を測った上で、卒業者に日本の中卒相当の資格を与える。ギムナジュウム編入などが困難である事に加え、そうした意欲や可能性を持つ生徒は、後述する実科学校への進学を希望する為、多くは15歳前後で労働者として就職する。

つまりドイツでは、12歳の段階で「高等教育に進むか」「労働力となるか」という選択を迫られるのである。日本のように頭も悪いし遊んでばかりだけど親が甘いのでFランの大学で4年遊ばせた、テヘペロ、なんていう人生はないのである。

非情のように見えるがそんなことはない。もし専門職になるなら大学まで進んで役にも立たない勉強をする時間もコストもモッタイナイ。経済学で言う時間価値の概念だ。寿司職人になるなら15歳からなった方が卓越した職人になれるし生涯賃金も高くなる。大工だって鉄筋工だって同じだ。高校で勉強もしないでバイク乗って暴走している時間は本人は楽しいかもしれないが、国家にとってはタダメシ食わして遊ばせているわけだから物凄い損害なのである。

高学歴コースに進む方も大変だ。小学校でコースが決められるわけだから、本当に勉強が好きで才能のある子しか進めないし、すでに働いている同年齢の子たちが休日を謳歌していても必死に勉強だ。労働者コースに進むのは可哀想だと思うあなたは毒されてます。学生時代に遊びまくってブラック企業にしか就職できないとか、派遣で細々食いつなぐ人生ならば、徹底的に職業訓練を受けて専門家になったほうがよほどいいじゃないか。もちろんこうした職業訓練校で教えるのは一流の人たちでなくてはならない。しかし高齢化の日本。凄腕の職人だったじーちゃんたちがいっぱい暇してるから次世代のために働いてもらおうよ!!

まあ、ドイツのこの教育制度が100%いいとは言わない。勉強もできないし、労働意欲もない社会にとってパラサイト的な層は移民にとってかわられて最下層に沈む。後戻りができないのはあまりにひどいと言うことで改革もされているようだ。でも自分が一番言いたいのは、「勉強が苦手」「勉強以外にやりたいことがある」という層には、地学とか倫理社会の授業を受けさせるより、早いうちに手に付く職業訓練を受けさせて、将来にわたってきちんと食える環境を用意することだと思うんです。

前にたしか朝日新聞で読んだのであるが、大阪のヤンキー中学から競艇選手となった子の話があった。彼の学校では大半が生活保護家庭で、生徒もみんな勉強もしないのは当然で働く気も無い。「将来俺らはたいした仕事にもつけないから、親のように生活保護もらって暢気にくらそうや」と言い合っているという。彼はそれに嫌気がさしてバイトした金で家庭教師を雇って競艇学校に合格するという話であった。彼の努力には感嘆したが、「働く気が無いから生活保護で楽に暮らす」と話し合っている中学生がいるのには驚いた。これはダメでしょ。ということで、わたしの教育に対する考え方の勝手な言い分を終わります。

でも25年前にドイツに行ったとき「日本って先進国だからドイツに近い感じだよね」と思っていた自分は吹き飛びました。日本はドイツより明らか中国に近いです。たぶんこんな教育法案が出たら日本中の親から「12歳で進路が決まるなんて可哀想」って声が出て政権は飛ぶんだろうな〜まさに中国と近い感覚!!
確かにドイツは窮屈だろうけど、日本ってルーズ過ぎない??借金どんどん増えてもみんな平気すぎだよ。

住んでみたドイツ 8勝2敗で日本の勝ち (講談社+α新書)

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