最近読んで面白かった本「ダーリンは70歳」と「朝鮮戦争 血流の山河」読書感想文

2016年9月6日

みなさん、こんにちは。暑いです。次の台風マーロウができまして下手したら木曜あたりに上陸です。もう少し下通ってくれないと・・・
で、先日からブログに書きました2冊の電子書籍。久々に面白いもん読みましたのでご報告です。買って損は有馬温泉です。
ネタバレしないように詳細はなるべく書かないようにしますが、「朝鮮戦争」はちょっとは書かないとさっぱりの人も多いので、多少は触れますが・・

サイバラさんの最高傑作!!「ダーリンは70歳」

前々から読みたかったけど電子版がなかったので読めなかったらちゃっかり出ていた。

ダーリンは70歳 (コミックス単行本) Kindle版 972円

70歳と50歳の恋。素晴らしいじゃないですか。高須先生は凄い人だと思う。生きたお金の使い方を知ってる。そして可愛らしい。この間Twitterでググれって言われたけど気にならない。www
この作品の全体に流れるのは高須先生の生き様と、おおらかさ。そしてそれに応えるサイバラさんの奔放だけど優しさなんだが、特にほろりとさせるテクニックはサイバラさんは超一流。昔だったら売れっ子の講談師になれた。

前夫の鴨ちゃんが亡くなった際のエピソード・・・高須先生のお母さんも名医で、人の寿命がはっきりと分かったというエピソードのあとにこれを持ってくるなんて、反則や・・・サイバラさん、高須先生をめちゃくちゃレスペクトしてるんだね。
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※サイバラさんの許諾を得て掲載しております。

全人類が泣いた!!

サイバラさんからは、こちらは電子版同時発売と営業されましたのでしかたなく買いました。ww


これも出たそうですが、全114話オールカラーでこの価格って安くないか・・・・!!バラで買ってて損したぜ!!

日本と米国と中国とソ連がめちゃわかる「朝鮮戦争」

もう1冊がコレです。

上巻はたったの100円だが読んじゃったら下巻も必ず読みたくなる情け知らずの作戦です。

朝鮮戦争って世界史で習ったと思うが、ほとんどの人はよく知らないと思う。そもそも自分の時代は日教組全盛で、北朝鮮と中国が韓国に侵攻したなんてことは教えたくなかったと思うわけですよ。この本はいわゆる戦記物ジャンルであってフィクション部分(心理描写とかセリフとか)もあるが、事実関係はかなり正確。北朝鮮と中国が一方的に悪者ってわけじゃなく(といっても相当に悪人だが)、日本の政治家も四苦八苦してあげくは隠蔽主義だし、アメリカのマッカーサーは無能なのに威張ったジジイで森元首相みたいだしで、もう韓国の人も朝鮮の人もアメリカ人も日本人も大迷惑ですよ。

日本の敗戦からたったの5年後の1950年。突如としてソ連製の最新兵器で武装した北朝鮮が韓国に侵攻を開始する。韓国はめちゃくちゃにやられてあっというまにソウルを取られ、北朝鮮軍は残虐の限りを尽くして南下。アメリカは手を出さないと踏んでいたので侵攻したのだが、アメリカ軍は日本に占領軍としていた米軍を派遣。最初は北朝鮮を舐めきっていたがボロクソに米軍もやられて南端まで追い詰められるわけですよ。

で、米軍が博打を打って北朝鮮軍の北に上陸し、挟み撃ちを開始。北朝鮮軍は総崩れとなって自国に逃げ帰るわけでそれを追っていくわけです。この上陸作戦で実は日本の掃海艇(海上保安庁の前身の元海軍の人たち)の船団が機雷除去に駆り出されていたわけです。で、死者も出ているのです!!!これは知りませんでした。安保法案で「戦争に巻き込まれたら自衛隊に死者が出る」の例がここにありました。

当時の日本は戦争が終わったばかりで厭戦気分が凄く、任務を聞かされて離脱した艇もあったのだが、大多数はそのまま参加。しかし問題なのは立場もあやふやで憲法違反になるため日本政府は「勝手に米軍が雇った」かたちにして逃げます。ひどい。が、もし日本の掃海艇が出なかったら米軍に多大な損害が出て、今頃韓国はなくなっていたかもしれないわけですよ。

いったん敗走した北朝鮮ですが、ここでなんと中国軍が参戦してくるのです。しかも30万人とかの凄い人数。中国軍の戦い方は凄まじく、ひと言でいうなら「バイオハザード」。ろくな装備も、靴さえも履いてない、鉄兜もないレベルの野山を埋め尽くす中国軍が、殺しても殺しても全く人的被害を顧みずに米軍の何倍もの被害を出しながらチャルメラ吹いて襲ってくるわけですよ。マジで怖い。韓国民間人の死者37万余人、行方不明38万余人。韓国軍の死者と行方不明が26万余人、米軍は死者と行方不明で5万8000余人。しかし北朝鮮の民間人の死者と行方不明は270万人余人、北朝鮮軍は60万余人。中国軍にいたっては100万人を超えています。日本軍の特攻は一部だが、中国軍は全員だったわけです。

この本には終戦のあとでにっちもさっちもいかなかった日本の企業がどうやって立ち直ったか。しかし「自分たちの作った武器で韓国で人が殺されている」というジレンマに苦しんだかも書かれています。
中国と北朝鮮、そして米国や日本の関係がよくわからないみなさんは一度読んだ方が良いです。そして「日本にどこの国が攻めてくるんだ」と言ってた某ジャーナリストにもお勧めします。北朝鮮も中国も当時と同じ政権なんですけどね。しかも北朝鮮では歴史を改ざんして朝鮮戦争はアメリカが侵略してきたことにしている国です。

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