プルトニウムについて騒がずに勉強してみましょう

2011年3月29日

今朝の朝日新聞に、チェルノブイリの時にドイツ南部に住んでおられた大学教授の投稿が。
当時、店で売ってる肉や野菜がガイガーカウンター当てると、みんなメーター振り切っちゃうくらいの放射能値でドイツは大パニック。しかしそれから住み続けてだれも異常なしとか・・人間って意外と平気なんだな・・と書いておられた。
まあ、みんな放射能っていうと、ビキニの灰の第五福竜丸(まさか知らない人はいないよね)とか、ゴジラを思い浮かべて不安になるのだと思うが、実際には人体実験がそうそうできるわけではないので、人体への影響はよくわかってないのだとか。 実はうちの母親の友人に広島で被爆した方がいらっしゃって被爆者手帳もお持ちだったが、86歳までなんの異変もなく天寿を全うされました。 人間って凄いよね。広島のときも数十年はぺんぺん草も生えないって言われたらしいけど・・。

さて、Twitterとかで見ると・・・だいたいにおいてプルトニウムがマッチ箱1個で日本が壊滅とか、その比喩だけ見て騒いでいる方がいるが、 プルトニウムの出すα線は紙一枚で防げる。ではなんで毒性が高いと言われるかというと、空気中に粒子状になったプルトニウムを吸い込むと体外に排出されにくく、蓄積され、長い 期間にわたって内部被爆があるからだ。仮にマッチ箱1個のプルトニウムを気化してたくさんの人が吸ったらそりゃたくさん死ぬだろうが、沸点はなんと 3228℃。3228℃にならないと気化しないのです。溶鉱炉の温度でさえ1500度ですよ・・・ プルトニウムで日本壊滅ってほざいている風評家の方は、どうやって気化して日本中の人に吸わせるのか教えてほしい。水素爆発だってただの燃焼だから数百℃です。

さて、わたしがtwitterで一番安心して、いちばん分かり易い解説をされているのは、東大の理学部の原子力のプロ、早川先生である。
http://nucl.phys.s.u-tokyo.ac.jp/hayano/jp/index.html

テレビは出てないが、とにかく専門的なことを分かり易く解説してくれる。とはいえ勉強が苦手な方はちょっときついかもしれないが・・・

この先生の解説で分かり易いものから抜粋
まずはこれ


プルトニウムは別にMOX燃料だけではなくて普通のウランの原発からもでる。今回の検出で無知な方は3号機から漏れたと騒ぐだろうが、普通の原発でも30%はプルトニウムが燃えてるわけで、どれかは特定できないのだ。
しかし、一番でるのが核兵器。長崎はプルトニウム型原子爆弾でした。
60年代、米ソのあとは中国がさかんに核実験を大気圏内で行い。プルトニウムが気化して世界中に降り注いだ。グラフを見ると分かるがいまの1000倍の量が降り注いでいた年もあるそうだ。しかし中国人は減ってない。彼らはプルトニウムに耐性があるのか・・・謎


そして次のグラフ
プルトニウムは重い。鉛より原子量が大きいから遠くへ飛びにくい。チェルノブイリの時でさえ、日本まではほとんど飛んでこなかった。だって核爆発によって数十万℃になるから飛ぶわけです。

では核爆発ではどうかというのが三枚目。

 

長崎のプルトニウム原爆でさえ、爆心地から10キロ以遠には飛散してないのです。

というわけで、プルトニウム怖いと騒ぐ必要はないと思います。
騒ぐ前にこういうことを勉強しましょうよ

最後に、

早野先生、ありがとうございます m(_ _)m

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