「消費税は全年代にかかるから年代による不公正を是正」に対する「貧乏人ほど負担が重くなる」の根本的な間違い

2019年9月24日

以前から私は書いていますが、わたしは消費税賛成、軽減税率は100%不要でむしろ20%位まで上げてかわりに現役世代の社会保険料をなんとか減らせ派です。

先日も書きましたが、

日本医師会、高齢者増の医療費負担をさらに現役層に負担させるべき恐るべき提言


日本の給与所得者の社会保険料は爆増していて基礎となる国民年金や厚生年金は

こんな感じで上がっています。消費税が2%上がるだけでギャーギャーいうのに社会保険料はいつのまにか会社負担分と合わせて給料の30%になっているのに気づきもしてない。

年収500万だと社会保険料はボーナス分からも引かれるようになり年70万以上払ってます!!!このほかに所得税も取られているわけですが、年収300万の新卒程度の単身者でも43万くらいも引かれているんです。これはほぼ高齢者の年金と病院代に消えています。なにせ人口3割の高齢者が6割分の健康保険を使っているのです。消費税が2%上がっても年収500万家庭の負担増は年4万くらいなのに、20年間で4%も上がってる厚生年金には無関心なわけ。

年収500万で年間で
消費税負担 20万円〜
社会保険料負担 70万円〜(しかも企業側も同額負担しているから正社員雇用がどんどん厳しくなっている)
って、分かってない人が多すぎ。社会保険の負担率が下がれば企業側の負担も減るから給料も上がるのに!!

健康保険は昔は現役が1割、家族が3割だったのが、現役負担がどんどんあげられいまや3割。逆に高齢者は2001年には定率1割(月額上限あり)になって完全に高齢者に向いたかたちになった。

なんとか高齢者にも負担して貰わないといけない。だって彼らの時代は上がいなかったのでいまの現役のように払ってないんです。なのにいまの現役が将来貰う額よりずっとたくさん貰っている。おかしいでしょ、これ。憲法違反じゃないの?

憲法第14条
すべて国民は、法の下に平等であつて、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。

現役世代で集団訴訟起こしたっていいくらいのレベルです。

しかし、年金生活者の年金を引き下げとなると、高齢者が猛烈に反発して下手したら政権が飛びます。野党、特に立憲民主党や共産党の支持は高齢層に集中しているのでめちゃくちゃに反対するでしょう。物価スライドしてあげた年金もずっとデフレなのに元に戻せないほど。

そこで消費税なのです。もちろん高齢者も払います。消費税は年代や資産に関係なくかかる税金で非常に平等。たくさんお金を使う金持ちはたくさん払うし、貧乏人は少ししか払いません。しかしこれをいうと「消費税は逆進性がある」といって反対する人が多いです。つまり貧困な人ほど食費が占める割合(エンゲル係数)があがるので実質的に税負担率があがるということです。

消費税と逆進性


要するに、収入が少ない人ほどエンゲル係数が高くなる。総家計に占める食品代が大きくなるからです。まあしかし、高所得者は高い店で飲み食いするし、高い車も買うし旅行にもいくからエンゲル係数だけでは推し量れないと思いますが、とりあえず経済学ではそのようにいわれます。

で、消費税反対の人はこればかりいうのですが・・・・・なんか大事なこと、見落としていませんか????

こちら厚労省の資料です。

高齢者世帯は所得が低い

年齢階級別の年間収入をみると、勤労者世帯においても50~54歳層をピークとして年齢上昇に伴い年間収入が減少していくが、総世帯の方が減少幅が大きく、また労働者の引退が多くなる65歳層以上の所得分布をみると、世帯主が65歳以上の世帯や高齢者世帯は相対的に低い年収の割合が高くなっている。このことは高齢者世帯が引退して年金受給者層となることで収入が減少することが多いことと整合的である

定年になったり退職した場合、世帯収入はドカンと下がります。ましてや農家や自営のように国民年金しか無い場合、「見た目の収入」はまさに貧困家庭になります。
ということは・・・・

「消費税上げると負担が大きい」の
対象の人たちって高齢者が大多数?

になりませんか?高齢者にも負担して貰うための消費税ですよね?

貧困というとすぐにシングルマザーを思い浮かべる人が大多数ですが、総務省の2015年統計では子育て中のシングルマザーは106万人です。しかし2018年末には厚生年金制度の被保険者数は 4,266 万人、老齢(退職)年金受給権者数(共済年金を含む)は 1,853 万人となってます。重複を除くと公的年金の実受給権者数は、平成28年度末現在で4,010万人。年金貰ってるのはとっくに人口の1/3を超えてます。
つまり年金受給者はシングルマザーの40倍いるんですよ。

年金払ってる人はこんなに減ってるのに

もらってる人は爆増しているのです

しかし何度も言ってますが

日本の資産はほぼ高齢者に集中している

わけです。収入は年金だけだから少なく見えるが資産を持っている!! ここがシングルマザーとは違う。もちろん資産もない高齢者だっているでしょうが、会社経営してて稼ぎまくってるシングルマザーもいますから、統計的に話しましょうね。

収入だけを見て「貧困だ」「金持ちだ」といっても仕方ないわけで、収入は少ないけど、貯金が3000万あったり、実はすごい土地持ってる資産家だったり、マンションやアパートを持ってるけど自分がたくさん給料もらうと年金の制限がかかるから子供名義の会社にしてほとんど給料もらわない人とかたくさんいるわけです。資産なんて遺産相続にならないと誰にも分からない。これが果たして貧困なのかというとそうじゃないでしょ。

最近、所得格差が広がっていると言われるが、シンクタンクの分析を見ると「高齢化が原因」としているケースも多いです。大和総研のレポート

もちろん高齢者だって貧乏な人はいますが、貯蓄の額を見ると歴然とする。若い世代、特に子育てをしている世代はカツカツなのです。高齢者はすでに3割を超えて近いうちに人口の半分近くまで高齢者率が上がるわけですから、つまり

高齢者に負担して貰うための消費税なら逆進性でいいじゃん

ということになるでしょうよ。日本全体の全低所得者における年齢層別比率があれば一番いいのだが何処を探してもない。年代別の貧困率のはある。たとえばこれ

しかし、この貧困の定義も「等価世帯所得(等価スケール=世帯人数の平方根)の中央値の50%」であり、所得が基本で資産ははいってない。所得が少なければ山を持っていても貧困なのだ。だから貧困率が一番高いのは



田舎の農家でご主人に先だたれた方ということになります。国民年金だけで現金収入がないからです。しかし資産があるかどうかまではわかりません。田畑や山や保険金を持っているかもしれない。こんなの調べようがない。

消費税を上げることによって本当に生活が苦しくなるような「資産がなく、所得もない人」について生活保護がある。また、子育て中のシングルマザーについてはきちんと養育費を国が代行して取り立てるとともに、シングルマザーであろうがなかろうが、子供を育てるということは国の投資なのだから、オーストラリアのように年齢にスライドして上がっていく手当を年収にかかわらず「子育て」に支給する。

デフレを脱却してインフレになるには少子化対策が最優先なのは経済の基本でしょ


ともかく、「消費税反対」は「高齢者を優遇せよ」と同義語であり、「消費税は逆進性があり、貧困なひとほどキツい」の貧困の人はほとんどが人口の1/3を占める年金暮らしの高齢者で、「資産はあるけど収入が少ない見かけだけ貧困」の人たちということだ。

立憲民主党や共産党の支持層は明確に高齢者が中心だから、彼らが支持層のために「消費税反対」を声高に叫ぶのは分かる。しかし若い層までがひきづられて「消費税あげるの、けしからん」と叫ぶのはどうにも変でしょ。「消費税上げて良いから社会保険料をこれ以上上げるな」または「できたら社会保険料下げてくれ」というのが論理的な考え方だと思う。消費税はまだ10%。社会保険料は会社負担分とあわせて30%なんですよ!! この水準はフィンランドなどと同じ、世界での最高レベルです。

また野党のいう「高所得者と企業に課税しろ」というのも、いまや日本の税率は世界最高レベルで、アジア各国などはグローバルの視点からたとえばシンガポールでは株や不動産投資などの儲けに対する課税はない。相続税も贈与税も住民税もない。所得税はと言うと日本では所得が1800万円超で最高税50%(40%所得税+10%住民税)に達するが、シンガポールは所得金額が最高税率の32万ドル(2560万円)でも20%。つまり相当に税金が安い。

こうした政策は他国から富裕層や投資家を呼び込むのに制定されている。自分の周りでも富裕層はどんどんマレーシアやシンガポールに引っ越している。同様に法人税をどんどん上げれば戦略的に低くしている国に儲かっている企業は移転してしまう。最低賃金を法律で強制的に引き上げても同じ事。余力のある企業ほど海外に移転するだけで、余力の無い企業が日本に残り、人件費の高騰で倒産しまくりでしょう。

要するに、あちらを立てればこちらが立たず。日本はもうニッチもサッチも行かないところまで追い込まれているのです。人口が減っているので内需はどんどん縮小する。韓国は輸出で食ってるが日本は内需で食ってる国なのです。このままだと100年後には人口が4000万になってしまう。つまり内需が1/3以下になる。だってそのときでも高齢者比率が半分ですよ・・・・・。

永江理論ではこれを打開するためには、いますぐ国のリソースのできる限り多くを少子化対策に突っ込み、なんとか出生率1.80まで持っていく。これによって計算上、これ以上の高齢者の比率は上がらず人口は9500万人で安定する(内閣府発表)。

この少子化対策の資金は消費税のアップと高齢者の年金減額と健康保険負担率を現役並みの30%に引き上げと同時に子育ての現役の健康保険料と年金の支払い額を下げる。足りない部分は国債発行。子供がたくさん生まれれば消費も拡大し景気も良くなる。高齢者の皆さんや我々も、日本の将来のために我慢して国として「少子化対策」を第一優先とする。それしかもう日本が生き残る道は無いんですよね。

もう一点、「消費税を上げると景気が悪くなる」だが、実際には翌年は反動で落ちるが翌年には戻るというと「いや、落ちてる」とかいう人たち。消費税じゃなくて人口が減少してるから内需が減ってるを全然組み込んでいない。人口は10年前から減り始めた。だから単純に消費税だけで景気が伸び悩むわけではない。むしろこれからはずっと停滞していく。景気が悪いから消費税を上げないならいつまで経っても上げられずに社会保険料が高騰していくんですよ。わかってる?

まあ、これ読んでも同様なことが書いてあるんだよ。面白いよ

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