いろんな思いで楽しめる中国映画「ウルフ・オブ・ウォー」

2020年1月13日

3連休3日目。皆さま、いかがお過ごしでしょうか。実はAmazonプライムで見たこの映画が面白かったのでネタバレですがブログに書きます。
日本ではいま、イランとアメリカの緊張が高まり、ホルムズ海峡に自衛艦を派遣することでまたまた「危険な場所に自衛艦を行かせるのはけしからん」論争の方が湧いています。アメリカはイランからの石油を禁輸していますが、日本は輸入しています。2018年ではこのくらいでしたが2019年には急減しました。

日本・イラン貿易、2019年は急減 : 米国の経済制裁が影を落とす

今回の自衛艦派遣についてはすでにサウジアラビアは支持を表明しています。中国や韓国などのいわゆる反日勢もググっても反対している様子はありません。PKOでは中国軍と自衛隊は連携していますしね。

自衛艦の派遣については「そんな危ないところに自衛隊を行かせるのか」というアホな感情意見を見て、船員のかたから「我々にはなにかあってもいいというのですか。我々は自衛官の命より価値がありませんか」というツイートがめちゃくちゃ回っていました。自衛官の安全が大事でアメリカ軍人は死んでも良いとか、中には「石油なんてなくなっても我慢すれば良い」まで馬鹿のオンパレードです。太平洋戦争は日本がABCD包囲網で石油の供給が経たれて、一か八かではじめたんだぞ。

河野大臣に自衛隊指揮してホルムズ海峡に行けって高齢の左の方がFacebookで叫んでいるが、孫さんや柳井さんに売り場に立てと同じくらい馬鹿なこと。さらに河野さんに自衛官になって指揮しろというのは自衛官(軍人)が防衛大臣になれってということだぞ。軍国主義時代に戻れって言ってるわけで、シビリアンコントロールに逆行している。

まあ、それはさておき、海外派兵というと映画ではズバリ米軍ばっかりで、トップガンなんざ他国に侵入して撃墜するわけでこれって戦争開始と同じだし、

この映画でもCIAの命令で交戦していない国の上空に侵入してテロリストを家族ごと殺したり、葬式の参列者ごと爆殺したりで本当に米軍、タチが悪いわあ(事実なら w)なのでありますが、米軍のいいなりになるな! という皆さんはこういう映画を見てるんじゃないかと。

その視点で中国を見られるのがウルフ・オブ・ウォー


この映画の主役はウー・ジンで、わたしのサーフィンの友達で「虎の穴」で会計担当やってもらってる山口さんに似ている。どうでもいいことはどうでもいいのだが、あまり強そうには見えないが中国の特殊部隊「戦狼」の元隊員なんである。ストーリー的にはB級なのでそこは楽しくないけどバックボーンがめちゃくちゃに興味深い。中国歴代興行収入第1位

ところで戦狼というのは本当にあるのだろうか。調べて見たけど出てこない。特殊部隊といえばアメリカの海軍ネイビーシールズ、陸軍のグリーンベレーにデルタフォース。イギリスのSAS、イスラエルのサイェレット・マトカル、韓国のROKNSWF、日本は・・・えーーーと・・・陸上自衛隊の特殊作戦群と海上自衛隊の特別警備隊SBU。中国は、Wikpedia見たら「飛龍」「華南之剣」「黒貝雷」「雄鷹」「東北猛虎」「西南之鷹」「猟豹」「暗夜之虎」「利剣」「蛟竜」「雷神」とかっこいい名前の特殊部隊がたくさんありました。戦狼は架空のようです。

で、ストーリー的には義憤で戦狼を除隊になった主人公が中国のアフリカ進出に合わせて貨物船に乗り込んで働いているわけ。同じ隊員だった恋人がそのアフリカ某国で殺されたのでその調査も個人的にしている。中国がアフリカに積極的に進出してるってことを知らないとこの映画はイミフです。

アフリカ、脱「中国頼み」に一歩 新大統領が空港止めた

中国のアフリカ進出は凄まじく、物凄いお金を貸し付けて現地のビジネスを仕切り、いわば経済植民地としているわけですが、この映画の中でも中国資本家が現地人と中国人を差別してます。某国で革命が起きて国民が殺戮が始まり、中国人が脱出しようとするときに現地の従業員を置いていこうとして主人公と衝突します。しかし映画の中では現地で中国人は完全に別扱いされていて、「中国人に手を出すな」と革命軍でさえ指示しているのです。まるで明治維新の時の欧米人。こういうところを見ないと!!

で、アメリカ軍でさえ民間人を置き去りにしてとっとと逃げるのに、中国海軍は現地の大使と連携して踏みとどまるのである。しかし国連の常任理事国であるから主権を侵害しない。ここがアメリカとは違うんだ!! 的な要素が見えますが、主人公や避難民は「なんで助けに来てくれないの」というイライラが・・・・。

ネタバレしちゃいますが、最後のあたりで避難民が戦車に囲まれてにっちもさっちもいかなくなり、虐殺が始まるときに主人公は中華スマホでその模様をリアルで中国艦隊のイージス艦に送るのです。なんで革命中に携帯電波局が生きてるんだよと思うがそれはそれ。そしてそれが艦内で流されると

中国海兵女子、号泣

するんですよ。自分たちが自国民を守れない悔しさで・・・ここは民族関係なくぐっときますよ。

で、いよいよ・・・・のときにああなってこうなるわけですが、最後に流れるのが↑一番上のテロップで、ここで「ああ、これは中国国民に対してのプロパガンダ映画だ」ということがわかるのですが、それはそれで、自国民を守ってくれない軍隊なんていらないよねと思う次第なのであります。

で、一番突っ込みたかったのは、現地アフリカで革命起こしたのは見るからに共産党軍で、みんな赤いスカーフ巻いてるの。それが中国の仮想敵なんですよ。一番面白かったのはここかな。

で、今日はシリーズ1作目見ました。中国軍特殊部隊が元シールズ特殊部隊にやられまくります。

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