日本の20代パスポートの新規発行率6.9%の謎を解いたら馬鹿みたいだった

2020年1月20日


私の平均的な荷物なんですが、このときは56kgありました・・・・。

Twitterで回ってたニュース

日本の若者が気付けない自らの「貧困」。海外に出ない、その裏事情
ハフポスト

20代のパスポートの新規取得率は、1995年に9.5%だったものが、2003年には5%に落ち込み、その後、6%前後で推移。2017年には若干上昇したものの、6.9%だ。取得率で見れば、明らかに低迷している。
同じ資料によると、海外旅行に「とても行きたい」と答えた若者は45.1%、「まあまあ行きたい」の22.6%を合わせると、7割近くになる。決して興味がないわけではないようだ。他方、「あまり行きたくない」「行きたくない」と答えた若者たちの理由は「怖い・治安が悪い」が35.5%、「言葉が通じない」が19.7%だった。

という記事が話題になりまして、


のように騙される人が多発しております。だからいつも言ってるでしょ。ファクトチェックしろと。

外務省の資料を見ますと

19歳以下 22.3%
20〜29歳 20.8%
30〜39歳 13.8%
40〜49歳 14.4%
50〜59歳 12.4%
60〜68歳 10.2%
70〜79歳 5.2%
80歳以上 0.9%

見事に若ければ若いほどパスポート発行の比率に占める割合が高い(人数少ないのに)!!

なんか、記事の内容と真逆ではないですか・・・・? そうです!!

10代のうちに全体の22.3%分(93万3000人/年)も発行するから20代になって新規は6.9%なのだ!!
※パスポートを18歳くらいでとっていると20代の所有率はもっとずっと高くなるわけ。新規だから更新も含んでないしね詳しくは↓を読め

一般旅券(国内)の年代・性別発行数を見ると,年代別では 30歳未満の割合が43.1%を占め,男女別では女性が52.9%となっている。特に,20代においては女性が57.5%を占め,女性の割合が大きいのが特徴的である。

でありまして、「最近では特に若者の「内向き志向」が指摘されている」どころか、30歳以上、若者以上に内向き、ということになるのである。

この、パスポートの年代別発行比率には、世代別の人口比が加味されていない。若者のほうが当然のように人口が少ないわけですよ。

団塊の世代や団塊ジュニアの世代は20代の1.5倍くらいいるのに、パスポート発行者の割合は30歳未満が43.1%も占めてるのである。で、発行数だと5年と10年の発行のが混じったり、紛失による再発行もあるだろうから所有率を見てみると、これは有効旅券数を人数で割れば出るわけで、

国内在住者のパスポート保有率は23.4%です。これは全年代の合計。年代別の保有率は出ていないのだが(発行してから5年、または10年有効だから今何歳かが非常に集計が大変だからではないかと思われる)、人数的に3割以上いる60歳以上が発行する比率は10%以下と低いので、これを加味してざっくり補正すると20歳代のパスポート所有率は相当に高くて5割以上はいってると思います。でないと平均で23.4%まであがりません。

海外に行かないのにパスポートを発行することはないので、30歳以下の半数くらいは海外にいった経験があるということです。全然記事と違うやんか。

海外旅行に一番行ってる年齢層と性別は?

こちらがファクトです。繰り返しますが、そもそもの人数は20代の女性は70代女性よりずっと少ない。ずっと少ないのに。

海外旅行者の性別・年齢階層別構成比率

20代女子が一番海外行っててしかも一番伸びてる

逆に海外旅行に行かなくなったのは30代と60代です!!!
30代は重くのし掛かる社会保険料で手取りが上がらず、60代は知りません。ww 昔なら60代で引退する人も多かったけどいまは現役バリバリだから海外にいってる暇がないというのが私の推測です。

そんなわけで、日本の若者のパスポート保有率はおそらく軽く5割は超えているし、特に20代女子は活発に海外に行くようになっている。ファクトと真逆なものを丸呑みするなよ。少しは疑えという話でした。

海外旅行にiPhone、iPad、カメラ、ウェラブルなどデバイスを大量に持っていくわたしはこのポーチをいつも使ってます。

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