政治家が一番わかってない、ネット選挙の本当の意味。

2013年4月24日

ネット選挙解禁・有料バナー広告で格差 無所属不利、「金権」に拍車懸念も (1/2)

などとか

「中傷対策お済みですか」IT業者、永田町に攻勢

みたいに報道されておりますが、まったく見当違いも甚だしいと思う昨今です。だいたい「中傷対策お済みですか」って電話営業してくるのはIT企業じゃ無くて、ブラックSEOとかで食えなくなった営業会社だと思いますから念のため。風評被害対策ったって、逆SEOやって悪口サイトを下げるくらいで、これそもそもGoogleの規約違反ですからコンプライアンス的にいかがなものかと。やり過ぎてYahoo!のインデックス外された会社まで選挙対策しますのリリース出していたのにはびっくり。言っときますけど、こんな対策やってるのばれたら大炎上しますよ。知らなかったでは済みません。

逆に風評を逆手にとって恐れずに丁々発止とやりあって炎上マーケティングできるくらいじゃないとネット選挙では戦えませんぜ。
↑先に結論言っちゃったよ・・・

政治家の方々は、ネット選挙がOKになると、「お金を掛けずに簡単に手軽にアピールができる」という捉え方をしていると思いますが、それは大きく踏み外していると思います。石器時代過ぎます。

朝日新聞にはネット選挙について「地方ははぁ??って感じ」と書かれていたが、地方でガラケーしか持ってない方はネット選挙もへったくれも関係無い。なので当然ながら首都圏型の選挙に限定されて来るとは思う。面白いデータが朝日新聞に出てまして

衆院比例区 ネット派は投票先決定遅め 朝日新聞調査

TKY201304170607

小選挙区比例区を問わず、投票先を決めた時期は、新聞利用層は「公示日より前」が49%とほぼ半数を占めた。12日間の選挙戦の「前半」は25%で、「後半」は16%。投票日「当日」は8%だった。テレビ利用層は遅めになり、さらにネット利用層だと「公示日より前」「前半」はともに24%で、「後半」は28%、「当日」は22%だった。

これはですね。ひと言で言うと、「ネットで投票先を決める人は、最後の最後まで熟考する」という事じゃありませんか。新聞を一番利用しているという層には、地方のお年寄りがたくさんと考えられるから、「いつも××党だから××党」とか「××さんには義理があるから投票」という、従来型の投票マインドが残っているわけだ。ネットをよく利用する層はコレが無い。なので徹底的に比較して考えようとする。

「ネット派は徹底比較の習慣づけがされている」わけですよ。カメラを買おうと思ったら、まずは価格コムで競合モデルを一覧化してスペックを比較したあと、購入者のコメントをチェックし、購入モデルを決定している。決定したあとは一番安くてサービスが良さそうなところを、オークションから楽天、Amazon、価格コムまで総動員比較して購入に至っている。みなさんも似たようなものでしょ?

ネット選挙によって、政治家も徹底的に比べて選ばれる

のである。ここが従来型と違う。義理も無ければ人情も無い。雨の日も雪の日も街頭に立っていたから熱心なのねという投票も無い。あるのは徹底した「スペック比較」であり、「自分の一票をいかにお得に使うか」という思考である。

では、政治家のスペック比較とはなにかと言えば、まずはその素養。「Googleアースで中国船の動きがわかる」と常識の無さを暴露してしまった原口氏は、新聞派はこの事実を知らないとは思うが、ネット派の中では「リテラシー低すぎ」で認知終了。彼のTwitter見てもまあはっきりいってどうでもいいことばかりで、「Twitter投稿してるからリテラシーが高いわけでは無い」というのがわかる。蓮舫さんもフォロワーは多いけど呟いているのはどうでもいい私的なことばかり。政治家として運用しているとは言いがたい。河野太郎さんくらい使えればまずまず合格点くらいじゃないだろうか。
ご存じ首相官邸のFacebookページなんて、絶対プロがついてます。撮影といい内容といい素人レベルではない。首相専用機で自衛隊のジャケット着てパソコン叩いている安倍さんの写真なんて、考え抜かないと掲載できるもんじゃない。思わず私もイイネしてしまったです。

知名度の低い、選挙基盤の無い新人こそネット選挙だ

だがしかし、一番メリットがあるのは、既存の基盤がある政治家ではなく、新人だと思います。逆に世襲で人間としての中身が無いまま「デモシカ」(政治家でもやるか、政治家しかできない。特に地方議員にいっぱい)でやってる方はネットはやらない方がいいです。間違いありません。スペック比較して勝てる人しかネット選挙には手を出さない方がいいのです。

繰り返しますが、ネット選挙は、自分のスペックを磨き、強固に論理武装とデータ武装をし、炎上にもめげない、逆に受けて立つくらいの姿勢の人にこそ向いています。「自分のスペックを他候補と比べてください。どこよりもスペックが高くて価格が安くてサポートもいいですよ。賢い買い物してください」と言える人です。そのためには従来のタレント候補なんて全くダメダメだし(ヤワラちゃん、国会でなにやってんの的な)、立候補前にめちゃくちゃ勉強しないといけないし、自分のプランを的確にプレゼンできる能力も必要です。ネット選挙で一番政治家にとって重いのは、まさにこの点を充実させることができるかという点だと思われるのです。

ネット選挙は金がかからないで宣伝できるどころか、めちゃくちゃ血の汗を流して自分のスペックをあげないと厳しいんだよ、料亭とか後援会回ったり土下座していると負けるよと、政治家のみなさんに言っておきましょう。

楽天でこんなの買ってる候補者いたら笑える・・・

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