想像するだに恐ろしい、サービス側から見たスマホシフトのデメリット

2014年12月26日

北朝鮮をパロディにしたC級映画がGoogle Playで公開ということでズルトラで見に行ったわたしは、上映中の「フューリー」が400円でレンタルされているのを見て、「あっ、これも流出したので先にネット配信だ」と反射買い。ところがそれは邦題「ザ・フューリー」、原題「バトル オブ ザ タンクス」というパチモンで、出てくる戦車は米軍がM18、ドイツ軍はパンター(本物はシャーマンとティーガー)。原作では戦車の名前がフューリーだけどこっちはとくになし。どこがフューリーなんだ!!Googleの狙いはこんな慌て者がいろんな映画を買っちゃうことだろうと強く感じましたわ。。。
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でだ。スマホの激流が押し寄せていると言われて久しい。先日もこんなニュースが

インターネットへの入り口はスマホへ移行 ~ニールセン スマホシフトを見える化したレポートを公開~

グラフお借りします
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同じようなことがこちらでも。

Yahoo!ニュース本部長に聞く、「月間100億PV」を超えた理由

100億PVを達成した裏には、当然のことながら「スマートデバイス」の存在が大きい。これまでWebサイトを閲覧する場合には、PCかフィーチャーフォンであり、PCは一家に1台程度で、フィーチャーフォンでネットを閲覧する習慣がないという人も多かった。しかし、スマートフォン時代では、端末の性能向上にともなって、快適なブラウジングが可能となった。フィーチャーフォンであまりネットを利用しなかったユーザーも様々なサイトを閲覧するようになり、それを多くの携帯電話ユーザーが1人1人見るようになるのだから、そのインパクトは計り知れない。

そもそもネットにスマホ経由で接続する人の絶対数が増えた。つまりネットユーザーそのものの数が底上げされたからということだけならいいのでありますが、逆にいままでPCだった人がスマホメインになったケースも多く、ネットでサービスを展開する側としては「やったー、ユーザー増えた、ばんざーい」と言っていられるだけではなくなってきました。本日はスマホユーザー拡大についてのサービス側から見た弊害について真面目にまとめたいと思います。いまのうちに対策しないと将来的にも大変です。

中身をよく読んでくれない

だいたいどこのサイトでも1人あたりのPV数は

PC > タブレット > モバイル

になっているはずです。ひとりあたりのPV数が減るということは、FAQや注意書きなど、読んで欲しいページを読まないであとでクレームになるリスクが高まるということ。この「中身をよく読まないでの誤認行動」というのはこのブログでもバズると多発します。バズるときはソーシャル経由が多いためスマホ比率が爆増。スマホ率は普通の日で55%くらいですが、バズると70%近くまで上昇し、そうなると目立ってくるのはとんちんかんなレスや的外れの批判・・www

内容をちゃんと読まずにタイトルだけとか、他人のレス見て単にリツイートしたりする人ちょい多すぎ。先日も某バイラルが「テレビの取材はみんな仕込」っていうのを誤爆し、PCで見れば同一人物として挙げられてる人の写真が別人だって分かるのに(ほくろのあるなしが明確!!)、スマホで反射的に釣られてリツイートしまくられ、写真使われてた女性が止めて欲しいと懇願してましたよ。あれはひどい。

同様に、写真が小さいため、ショップなどによっては「想像していたのと違う」という理由での返品リスクが高まります。どの端末から買ったのかまでは調べられませんが、少なくともキャリアメールの利用者はキャンセルや返品の率が高い傾向値はあると思います。

キャリアメールの利用者と連絡が付かない

何度も書いてますけど、いままでガラケーのみだった人がiPhone買ってネットショッピングする場合、キャリアメールを普通に使ってくる。ところがキャリアメールではPCからのメールを拒否している人が非常に多い。特にauではデフォルトで拒否ってるらしい。キャリアメールのお客の6割にメールが届かないという声があったけどどこも同じ。

携帯キャリアメールによるサービス提供側の災難急増について

特にリテラシー低めの女性が多い楽天ではその傾向が強く、40代くらいの女性が「全くメールも来ない。問い合わせにも答えない」と評価をしているケースがよくありますが、たいていは自分でメールを拒否してるのです。この時代、Gmailをみんな使うようになり、その中であえてキャリアメールを使うわけですから、ショップ側はキャリアメールの注文が入ると

((;゜Д゜)ガクガクブルブル

となります。docomoのように拒否されて戻ってくるならまだしも、auやSoftBankのように異次元の彼方にメールが消えてしまうため、いちいち電話で確認したり、その手間が人件費となり利益に跳ね返ってくるわけです。まあ、殆どの人はメールを使わなくなってLINEになってるわけで、LINEのビジネスコネクトを導入したサービスなら解消するのでしょうが、どこの企業でもこのサービスを使えるわけではない。まだ苦難の道は遙かに続く・・・

笑い話ですが、定期購入の仕組みを導入しているショップサイトで、深夜に「今月の注文が確定しました」というメールが自動で飛ぶのですが、キャリアメールを使ってる女性から「深夜にメールが来てうるさい。送るな」と言われて閉口した事があります(メールが届かないケースが多いのでキャリアメールでの登録は止めて欲しいの記載あり)。音消して寝ろ。

広告を主たる収入にするサイトの売り上げ低下

AdSenseなどの広告は、スマホはPCに比べてクリック単価が2〜3割安い。そしてスマホユーザーは、文中に広告を配したり(このブログではやってません)したときの間違い押しを除くとCTR(広告を押す比率)が低いです。ということは同じクリック数ならスマホ率が上がると売り上げが落ちます。

上記のようにバズるときはスマホ経由の比率が増大するので、アクセスの割にCTRも低下するのに加えて単価も下がるので、アクセスがバンバン来る割に広告売り上げは大して伸びないという事象になります。サーバのコストが上がるのに広告は下がる。腐れバイラルとかどうしてんだろ。たぶん一般のアフィリエイトも、スマホユーザーに適した商材以外はクリック率は落ちてるんじゃないかなぁ。

独立ショップにおける売り上げの低下

これ、非常に顕著です。おそらくほとんどのオリジナルドメインのネットショップ(いわゆる本店)は、大きく売り上げを落としているものと思います。2012年からの2年でそもそもネットショップの数が227%も増加している(ネットコンシェルジェの尼口君調べ)という激しいレッドオーシャン化もありますが、スマホユーザーは画面が小さいので検索で商品を探すことはせず、いきなりAmazonや楽天のアプリで商品を探す。わたしもスマホで買い物するときはそうです。

Amazonの優位性が徐々に他を駆逐している今、よほど尖ったオリジナル商品をもっていて、ソーシャルで回すことができる場合を除き、大半のショップは四苦八苦している。アクセス数も減っているはず。高い手数料を取られる楽天の「鵜飼いの鵜」として生きていかざるを得ない。新規のショップをいまから開設するのは、よほど商材にエッジが立ってないとキツいです。ショッピングカート屋さんとかもこれから苦難の時代にはいるでしょう。なので自分がショップの構築と運用を依頼される場合は、商材開発をセットでないと受けないことにしています。

まあ、物事には一長一短があり、スマホというデバイスの浸透で、ネットに触れるチャンスが増え、情報を共有できるようになったのはいいことです。しかしその反面、デメリットもかなりある。Appleが6s miniを出すらしいですが、パソコン持ってないみんなは頼むから6インチくらいのファブレットにしてくれると幸せになる人たちが少しは増えます。


実例200に学ぶスマートフォンサイトデザインのアイデア帳

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