「なぜWebスパムサイトは事前に使用許諾を取らないのか」の真理

2016年12月11日


ワンフォトの新井さんが写真撮ってくれました。

昨日は無料セミナーで講師やりまして、定員100名のところに遥かに超える皆さんにお集まり頂きまして、どうもありがとうございます。メモも禁止で90分マシンガントークを乱射しました。「後ろの席から当てます」っていったらぞろぞろ前に移動されたのには笑いました。質問もたくさん出てなかなか面白かったです。

さて、その最後の質問に、めちゃくちゃ良いのを頂きました。本日はこれで1本書きます。

いただいた質問
「永江さんのブログに熊本の震災の時にふるさと納税しようというのがありました。たとえば自分が同じことをそのときにしようとして、熊本県のサイトから写真とかを持ってきてその話をしたら、著作権侵害の観点からはどうなのでしょうか」

元になったのはわたしのこのエントリーだと思います。

年収500万円で妻と子供2人の場合で40000円!! そうだ。熊本の自治体にふるさと納税しよう

身を切って「ふるさと納税被災地に」がバズった結果〜

リアルタイムでアクセスが2000を超え、あっというまに拡散。Yahoo!のトップニュースにも取り上げられて寄付金はかなり集まったと報道されてます。10億以上じゃなかったかな。
で、この質問にはひとつの大きな意味が隠されています。つまり

明確なメリットがあるなら
著作権者は利用をほとんど許可してくれる

※なかには気むずかしい変わり者もいるので注意

ということです。
会場には外観が広域指定暴力団の会長にしか見えない「高倉組」の組長さんも見えていました。サイトからのタレントの写真の無断使用にいつも頭にきているそうです。

が、
「このタレントさん、演技力が凄いですよねっていうブログに使われるならどうですか」
と聞きますと

そんなの、喜んで許可します。どんどん使ってください!!!

とのことです。当たり前だ。無断で使用しなくたって許可はいくらでもくれるから使用許可申請のメールを1本書けば良い。企業が新商品のリリースに付けて出してる写真だって、著作権はその企業が持っているのは当然だが、その商品を紹介するのに「無断」で使用したって100%クレームは付けてこない。当たり前じゃないですか。

著作権でもめるのは、著作権者になんのメリットもない場合なのです!!

メリットと言ってもいろいろなものがあります。

1 著作権料が入る
2 評判やイメージが上がる
3 大量のアクセスが流入してくる

などが代表格です。こうしたメリットがあるのに「転載」や「転用」を断る人はほとんどいません。自分もBLOGOSに転載を許可していますが、1円ももらっていないので理由は2と3です。

質問に戻ると、熊本の震災に呼応してふるさと納税を熊本に、の運動をする場合、熊本県は絶対にノーとはいわないでしょう。県庁が対応に右往左往してメールチェックどころじゃなくても、あとで無断使用したというクレームもないと思います。個人のブログから熊本の写真を借りたいときも同じです。
震災の影響でメールの確認ができないことを考えて「この写真は××からお借りしました。メールしても返答がないのでおそらくそれどころでないと思いますが、問題があったら外しますのでご連絡ください」と書き添えておけばいいだけ。厳密な法律上は著作権者の承認を得ていないからどうのこうのかもしれないが、文句言う人なんていないよ。

それと「引用」には必然性があることが必須です。熊本の震災被害を訴えるのに写真の引用は必須ですよね。しかしパクリサイトがイメージのために他人の写真を持ってくるのは必然性がないのでその時点で引用はではないわけです。

なぜパクリWebスパムは許諾を取らないのか

※キュレーションとかメディアというのはパクリで生成されたものには適してないので、Webスパムと総称します。

どうしてWebスパムは著作権者に承諾をとらないかというと、

著作権者にメリットがないことを分かっているから

にほかなりません。
「金は払わない」
「あたかも自分で撮影したり描いたりしたようにする」
「リンクは貼っても非常に小さく誰も辿らない」
という形をとって、あたかも「自分のオリジナルのように見せかける」わけですので、これではオリジナルの著作権者になにのメリットもなく、承諾するわけがありません。だから許可申請もしないのです。断られるのがわかっているからですよ。

法律的にどうだから転載を許可しないのではなく、メリットがなにもないから許可しないのです。メリットがあるのはコストを掛けずに記事らしいものが作れるパクリ側だけ。こんな一方的なことが通用するわけがない。

「NAVERまとめ」、元記事に還元する仕組み導入へ

現在は、基本的にまとめ作成者のみがPV報酬を得られるシステムになっているが、まとめられたコンテンツの1次情報発信者にも還元する。1次情報発信者は、サイトやURL単位で著者登録を行う。審査、承認後は、1次情報発信者が「この情報はまとめていい」「この情報はまとめ不可」など利用範囲を設定可能にするという。コンテンツがまとめで紹介された場合、貢献の指標に応じて1次コンテンツの著者にインセンティブを還元する。その割合は未定だが、「まとめ作成者よりも多くを還元する必要があるかもしれない」(島村氏)という。

おそらくだが・・・NAVERまとめに自分の記事や写真を使って良い場合はあらかじめ登録をしておく。登録されたものが使われるとPVに応じて使用料が支払われるのだろう。これならカメラマンなど、たくさん登録してくる人はでてくるだろう。パクリを集めたサイトが登録されないよう、事前チェックが厳重に行われることを望む。

この動きが広まって、権利者にきちんと対価を払うという流れはもう止められないと思う。払わない悪徳サイトには広告を配信しない」「企業が買収しない」「運営者名を広く晒す」ということで多少は良くなっていくのではないかと思う。「広告を配信しない」については各ASPが対応すれば済んじゃうしね。

さてAmazonのサイバーマンデーセール。残りがあと2日だ。
コレを行こうかと今待機中・・・・いくらになるんだろう

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