一生、安サラリーマンやフリーターや派遣でいることは人生の死を意味する時代

2017年8月1日

当たり前ですが、加計問題とか暢気にやってる場合じゃないほど恐ろしい事が報道されはじめてきました。

完全に”詰んだ”「貧困高齢者」が爆増する職なし貯蓄なし年金なしの三重苦
プレジデントオンライン

「高齢者は裕福だ」というイメージはもう間違いだ。高齢者が裕福だったのは「団塊の世代」の以前まで。50歳代では5割近くが「国民年金未納」となっており、この先「無年金」や「低年金」のまま退職することになる。10年後には「職なし貯蓄なし年金なし」という三重苦の高齢者が大量発生することになる――。

という衝撃的なリードで始まるこの記事。団塊の世代、つまり現在68〜70歳の人まではなんとかいけたが、問題はその下の世代。

同じく厚労省の「国民年金被保険者実態調査」によると、40年代後半生まれの団塊の世代では年金未納・免除者率が30%程度であるのに対し、それ以降は、50年代前半生まれ(65歳前後)で35%前後、50年代後半生まれ(60歳前後)で45%前後、60年代前半生まれ(55歳前後)で40%台後半と上昇する。保険料を納めていないのだから、受給できる年金額はわずかでしかない。年金受給額が最低生活費に満たないのであれば、「生活苦」を感じるのは当然だろう。

もともと国民年金はそれだけで生活できる額ではなく、お店屋さんをやってるような人が老後も店を続けながら生活費の足しになる程度の額で設定されている。他に収入がないのに国民年金だけで生活できるわけはないのに、仕事も貯金も国民年金もなければ、それこそ生活保護しかないわけですよ。そしてその負担はいま働いている若い世代に重くのし掛かる。

ところがこのグラフを見ると

1995年は1993年まで続いたバブル崩壊のあと、やっと整理がついた時期なのであるが、このときは
◆1993年バブル崩壊あけ◆
ゆとりがある 6.9%
苦しい 37.8%
であった。あのバブル崩壊で借金かぶって自殺者がたくさん出たあとでもこんな感じなのよ。

◆2009年サブプライムローン破綻の翌年◆
ゆとりがある 2.6%
苦しい 56.1%

◆2016年
ゆとりがある 4.6%
苦しい 52%

となっている。さすがに世界金融危機の直後から見たら景気は好転しているので、「ゆとりがある」と答えた層は1.8倍になり、高齢者世帯の20軒に一軒。苦しいと答えた層も少し減少しているものの、それでも50%強。「普通+ゆとりがある」と答えた層も約半数で、実際には少しくらいゆとりがあっても「これが普通でしょ」と考える人たちも多いはずだから、

生活が普通以上の高齢者と苦しい高齢者は半分半分

ということになっているわけです。

生活が普通または苦しくない高齢者の場合、「そもそも資産家」「現役時代に稼いだ」の2種類なわけで、資産もないのに現役時代に安サラリーマンとか派遣で生活がカツカツで、サラリーマンならまだ厚生年金があるけどフリーターや派遣でそれさえもなく、国民年金さえ払ってない人たちは高齢貧困待ったなしの状況なんである。しかしほとんどの人らは「将来のことは不安だが、なんとかならなかったら死ねばいい」とかそもそも考えること自体を避けて逃げている気がする。

いま、50代で派遣でアパートで一人暮らしでカツカツの生活していて国民年金も払ってない層は、高齢者になったら交通誘導の警備員かなにかしながら体が動くまでとにかく働いて働き抜くしかない。いまさらなにをということもできないと思うが、その下の40代ならまだなんとか対策が打てると思うんですよ。

何度も言ってる金をもらう思考から稼ぐ思考へ

リスクを嫌って雇ってくれるところならどこでもいいと勤めたり、派遣先で言われたとおりに働くことでは決してお金持ちにはなれない。雇う方は「賃金に見合う労働者」を求めているからだ。逆に働いている方ももらった金以上のことはしないから、「なるべくき安く使いたい側」と「労働力を提供する代わりに金をもらう」という需要と供給のバランスになる。

最低賃金上げろとか言うのは簡単だが、賃金を上げるとサービスや製品価格に跳ね返って競争力がなくなるから、経営者側は「払った金以上に稼ぐ人」にしか高い賃金は払わない。基本的にどの会社でも管理部より営業の方が給料は高いと思うが、それは「金を稼いでくる人」と「金を使う人」の差、つまりプロフィットセンターとコストセンターの違いなのだ。

サラリーマンで一番給与が高いのは外資系の金融だろうが、ただし成績が悪いとクビになる。日本の会社で営業で一番有名なのは光通信だろうが、インディードで見たら

法人営業の年収が149万円〜720万円。月給で12.4万円から60万円と物凄い差で笑ってしまった。w 売れる営業マンは歩合もつくけどだめな奴は超安くて早くヤメロって感じなんでしょう。

サラリーマンはローリスクローリターンじゃない

で、「金はもらうもの」と考えている人の多くは起業して独立したいけど、起業ってハイリスクハイリターンだからなぁと考えているでしょう。だから「給料は少なくてもローリスクローリターンのサラリーマンで」と考えている。

が、ちょっと待て。サラリーマンって本当にローリスクローリターンなの???

一番上のプレジデントオンライン読みなさいよ。

情報通信関係に勤務し、昨年定年を迎えたA氏。40代後半から始まった給与の減額は60歳の定年時まで続き、年収はピーク時の半分まで減少した。5年間の定年延長も選択できたが、業務内容はほぼ同様で給与は退職時の半分と会社側に言われ、「自分で仕事を探そう」と、退職の道へ踏み切った。見込み違いだったのは、会社の業績が悪化していた時期に退職金制度の変更が行われたため、考えていたよりも退職金がはるかに少なかったこと。それでも何かしら仕事に就けば老後の生活はなんとかなると思っていたが、職業安定所や就職媒体、知人のツテなどを使っても、いまだに職は見つかっていない。A氏は、「年金だけでは、老後の生活が成り立たない。いつか、生活保護を受けることになるかもしれない」と暗い表情で話す。

ハイリスク・ローリターンやん!!!

サラリーマンがローリスク・ローリターンだったのは、給料がちゃんと上がっていく成長期、つまり団塊の世代までだったと思うんですよ。中小零細はもとより、大企業だっていつ倒産するかわからない時代です。30年前にサンヨーやシャープや東芝に入社すれば超エリートだったが、いまはどうなってる?無くなっちゃったり統廃合された銀行だってたくさんあるっしょ。もうとっくにハイリスク・ローリターンになってるのにいまだになにを引きずってるのかと言いたい。

しかし、年を取ってもできる仕事で起業すればとりあえず食っていくことはできます。定年ないからね。

統計データで見ると自営業者の世帯年収は意外と少ない。が、これは社長と社員では税率が違うので、給料をたくさんもらうと税金でドカンと持って行かれるからです。芸能人はみんな個人事務所を作ってそこからの給料制にするのはそのためです。で、サラリーマンと違って同じ給料でも経費をたくさん使えるからそれでやりくりする。だから生活自体はもっと豊かになるのです。ただし年商自体が少ないとサラリーマンよりずっと厳しくなります。w

一般には独立するならサラリーマンの時の3倍の売り上げ必須というのは、3倍の年収にするわけではなくて、経費で使う訳なんです。
メルマガなどでも大学生から将来はどうしたらいいという質問がたまに来ます。自分は社会経験なしで起業で成功するのは天才だけだと思っているので、

○起業しやすい、ノウハウがついたり人脈ができる企業に入る
○3〜5年かけて起業の準備をしつつ、社内の評価を高める
※低い奴には後で仕事が来ません
○満を持して起業

というのが一番いいと思います。40代だって将来は怖いから考えないということは止めて、自分もなにか起業できないかなということを考えるためにまずは副業から始める事をオススメします。お金はもらうものではなくて稼ぐものという考え方を身に付けるためにも副業は役に立ちます。

リクルートの先輩の藤原さんは、現役の時からキレた人だった。たぶんこの本は参考になると思いますよ。

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