受動喫煙防止の地方の意識格差の関連性を分析してみる

2017年8月14日

お盆ですが、働いてます。w

さて、喫煙関係のツイートをすると、地方によって大きな意識格差があるのが分かります。田舎の人は半分諦めているのであるが、実は喫煙率と田舎かどうかはあまり関係なかったりする。
「国民生活基礎調査」によると

喫煙率が高い上位5県(2013年)

 総合 北海道(27.6%)、青森(25.9%)、福島(25.1%)、宮城(24.1%)、秋田(23.5%)
 男性 青森県、佐賀県、北海道、福島県、秋田県
 女性 北海道、青森県、埼玉県、大阪府、福島県

喫煙率が低い上位5県(2013年)

 総合 奈良(17.0%)、京都(18.5%)、愛媛(18.2%)、香川(19.4%)、三重(19.4%)
 男性 奈良県、京都府、徳島県、神奈川県、愛媛県
 女性 徳島県、島根県、鳥取県、奈良県、福井県

特に最悪なのが青森の男性で40.3%と全国唯一の40%超えが喫煙者。北海道の男性も39.2%。東京は総合20.9%だが、男性のみは31.3%と10人に3人が喫煙者。地方から上京して学校に通ったり働いている人が多いからだろう。基本的には意外かもしれないが

東北、北海道で喫煙率が高く、
大阪を除く関西、四国、中国地方が低い。

ということになっている。総合では北海道は奈良の1.5倍以上喫煙するわけで、この差はどこから出てくるのか。いろいろ調べてみた。奈良県とか男女一緒にしても喫煙者は6人にひとりしかいない。京都も少ない。外国人観光客は京都と奈良に多いから日本のイメージがよかったりして。

貧乏な方が喫煙率が高いから?

全体でみればこういう感じ。こちらは厚生労働省の発表データ。

コレを見るとたばこ産業はパチンコと同じ貧困ビジネスであることがわかる。1日二箱のヘビースモーカーなら、日本で一番人気のセブンスターだと1日960円。一年で30万円以上も使うことになる。年収240万なら手取り換算するとへたしたら年収の2割近くをタバコに巻き上げられてることになる。これが貧困ビジネスでなくてなんなのか。生活保護受給者は喫煙率が非常に高いのだが・・・

生活保護受給者に多いメタボと喫煙者 厚労省が対策検討

受給男性の喫煙率は43・0%(同33・7%)で、とくに50代が51・9%と多かった。

ということであるが、日本全体で見ると男性の喫煙率は32.2%、50代は36.5%だから、1.5倍近く高い。もちろん全員ではないが、金がないのに喫煙を止められない意志の弱さが生活保護につながっているという人も多いという見方もできる。病気で働けずにやむを得ず生活保護の人の喫煙率は低いはずでしょう。

なにより腹が立つのは我々の税金である生活保護費がJTやタバコ農家に巻き上げられているのである。これは相当な金額である。「生活保護受給者だって人生を楽しむ権利はある」という見方には賛同するが、だからといってあまりにタバコに使いすぎだろう。

で、県別の貧困率は2012年では全国平均18.3% 沖縄34.8% 鹿児島24.3% 青森24.1%、高知23.7%、大阪23.2%、宮崎23.0%、と、沖縄と九州、大阪に集中しており、東北は青森以外はランキング上位には出てこない。北海道は21.4%でやや貧困ではあるが突出してはいない。県別で貧困率が高くて喫煙率が高いのは青森と北海道くらいのもの。貧困率が高い地域に喫煙者が集中するというのは青森程度しかない。

東京の世帯収入は日本で一番群を抜いているが、だからといって喫煙率が極端に低いわけではない。だから世帯収入と喫煙率は深い因果関係ではないように感じた。

年齢と喫煙率の関係

喫煙者というと「迷惑喫煙ジジイ」みたいなイメージを持ってる人が多いが、実は高齢者の喫煙率は激減していて年代層ではもっとも低くなっている。


70歳以上の男性の喫煙率は15%しかないのです。この年代は医者にかかることが多く、タバコの害については周知徹底される上、人生の残りが少なくなってくると慌てて喫煙を止めるのである。70歳を過ぎると一気に喫煙率が下がるのがわかるが時すでに遅し・・・・・

都道府県別の平均年齢の上位は

1 秋田 49.30
2 高知 48.41
3 島根 43.36
4 山口 47.73
5 山形 47.64

と、喫煙率上位で数十年後には人口が半減する秋田が出てくるが、喫煙率の低い島根が3位に出るなど、あまり相関関係はなさげ。喫煙率の高い県も低い県も混じってでてきます。

じゃあこれじゃないか、的な

で、思いついたのが、タバコの生産量。東京オリンピックを基本喫煙OKにするといってる新五輪担当大臣は岩手選出ですが、喫煙率も上位に付けています。

2013年の葉たばこ生産量は

1位 熊本県 3,220 t
2位 青森県 2,524 t
3位 岩手県 2,298 t
4位 沖縄県 1,803 t
5位 宮崎県 1,801 t
6位 長崎県 1,601 t
7位 鹿児島県 1,088 t
8位 秋田県 703 t
9位 福島県 630 t
10位 佐賀県 600 t
出典: 全国たばこ耕作組合中央会

であり、これは因果関係あるなという感じ。

東北地方はタバコの産地であり、タバコ農家の力が強いはずだ。九州のように観光資源も少ないから、行政はタバコの害をうたえたりしづらい。きちんとしたタバコの害の教育が行われていないのではないかと思うのです。厚生労働省は文部科学省に働きかけて、喫煙率の高い都道府県で児童への受動喫煙防止教育をきちんとやったほうがいいと思うわけです。

全然可哀想でもなんでもないタバコ農家

Twitterでは「タバコ農家に代替作物を」みたいなのがときどき寄せられるが、タバコ農家のイメージは山奥の段々畑でじーさんが細々やってるイメージですが、じつはそうじゃないのです。そんな人たちが政治家を動かせるわけがない。

こちらは全国たばこ耕作組合の資料です。

タバコ農家数激減 → 1人あたりの作付上昇

となっており、生産効率が上がって儲かるビジネスになっているのがわかる。葉たばこを栽培するには、日本たばこ産業株式会社(JT)と「売買契約」を結んでたばこ耕作組合が農家の委任を受けて一括して行う。つまり止める農家が多ければその分がやってる農家に集中するわけ。したがってこのデフレの世の中に

1戸あたり生産農家の売り上げ平成元年から2倍に増加

となってます。つまり農家は減ったけれど、その分、金がたくさんはいるようになっている。農家の平均売り上げって400万円くらいですよ。
トーゴーサンのサンといわれるほど農家の課税所得の捕捉率は甘いと言われているわけで、10割課税されるサラリーマンの世帯年収665万と農家のそれはレベルが違う。組合の発表ではタバコ生産農家の売り上げは

沖縄 1588万円
佐賀 1378万円
静岡 1188万円
千葉 1136万円
長崎 1102万円

と、みなさん豪農です。沖縄で1588万円の世帯収入(個人商店だから年商か)ってどんだけリッチなんですか・・・!!

この数字だけ見ると、タバコ農家をいじめるな、タバコ農家は可哀想みたいなのは幻想でしょう。逆に儲かるから葉たばこ栽培をしている。そしてタバコ農家が1,199戸と突出して多い岩手県の選挙区の新五輪担当大臣は、1199戸とJTの利益のために、日本の信用を失墜させ、年15000人もの受動喫煙の死者には目をつぶるわけです。いい死に方しないと思うよ・・・・。で、喫煙率の高い東北3県はタバコ農家の数が多いのです。九州は生産量は多くても戸数が少ない。なんだか見えてきましたね。

一部の中国製のネットワークカメラが中国からの監視に使われている事が判明。自分も中国のメーカーのをおばあちゃん犬監視に使っていたのでこわくてこれに買い換えた。Panasonicのはいいけど高いので信用できるプラネックスです。レポートはいずれ書くよ。

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