知らないと大損する、ビッグキーワードとスモールキーワードの使い分け

2013年1月22日

有料メルマガの質問でけっこう多いのが「リアルの店舗をやってますけどネットで集客できますか」っていうヤツです。都会ならまだしも田舎だったり、ネットとは少し遠い顧客が中心のビジネスのかたからよく寄せられますが、こういう場合の回答はほぼパターン化しております。回答はイエスです。

○田舎であろうが、ネットから遠い客が多かろうが、ちゃんとやれば1店舗を繁盛させるくらいは集められる

「ちゃんとやる」というのが大事なんですが、加えて

○ネットの親和性が高い顧客にアピールできるように、ビジネスモデルやサービス内容を変えていく

という事が重要です。つまり、「いまあるサービスや商品をネットというルートで売りたい」ではなくて、ネットで集客したいなら「そもそものサービス自体を顧客に併せて変えていく」という適正化の視点がないと大きくは成功しません。

コレに加えて、ネットで集客する場合は、「顧客視点に基づいたキーワード」を熟知しないといけません。SEO対策であろうが、リスティング広告であろうが同じ事です。しかしいままで相談があったなかには「広告代理店に任せっきり」で、毎月かなりの額の広告費用を垂れ流しているところもありました。
基本的にはリスティング広告は自分でやるべきだと思ってるので、わたしのクライアントにはみんな自分でやらせます。代理店はマージン商売なので広告費はたくさん使ってくれた方が良く、予算を使い切ることに腐心するわけで、少ない費用で多くの効果を出すことの優先度は低めです。もちろん仏みたいな心の優しい広告代理店が無いとは言いませんが、いままで見て来たクライアントの広告設定見たら、ビッグキーワード中心で広告費用を使うだけ使わせよう、という感じのがけっこうありました。

で、本日は常識中の常識である、しかし分からない人は全くわからない、ビッグキーワードとスモールキーワードについて真面目に簡単解説です。たまには真面目なことも書くんだよ。雪が降るかもしれないな。

スライド1

簡単に言うと、ビッグキーワードは、「検索される回数の多いキーワード」です。スモールはキーワードはその反対。ビッグキーワードは数が少なく、スモールキーワードは果てしなく多くなります。ちなみにこのブログの1ヶ月の誘導キーワードは多い順に「パタゴニア」「ジェットスター」「FC2ブログ」で、どれもビッグキーワードだと思います。パタゴニアなんて1ヶ月に1万人くらい誘導してます。イヴォン・シュイナード(創立者)は「ナガエ〜??!! こいつぶち殺してやる」と思ってるかもしれませんな。

同じようなキーワードでも、その検索ボリュームにはものすごい差があります。その簡単な予想はこちらを使います

Google 新しいキーワードのトラフィックの見積もり
※注 キーワードプランナーという新しいサービスになりました

これでたとえばエステについて調べると、こんな感じ
まずは「エステ」というキーワードは
エステ30

毎日20000〜30000回検索されてます。意外と少ないでしょ。しかしここに毎回リスティング広告を出そうとすると、1日30万円かかると試算されます。1ヶ月1000万近い。エルセーヌやTBC、たかの友梨とかだと月間数千万くらいのリスティング広告費用はテレビに比べればゴミですので、屁でもないんでしょう。ガンガン出してます。お金が余ってるところなら、ビッグキーワード買ってとにかくアクセス集めるというやり方もあります。

しかし「エステ 六本木」というようにキーワードを変更すると
エステ六本木130

ここまで検索ボリュームがごっそりと落ちます。超スモールキーワードです。なんと1日20回未満しか検索されません。1日130円、1ヶ月だと4000円です。
つまり誘導できるアクセス数は明確に

ビッグキーワード > スモールキーワード

しかし、ちょっと待ってください。自分がもしエステサロンを探そうとすると、「エステ」って検索してエステの知識から得ようとします?
普通は自分のいける範囲で場所名入れて検索しませんか?? または「エステ 美白」みたいに目的入れるとかさ。

はっきり言えることは「エステ」で検索して見に来る客より「エステ、六本木」で検索して来る客の方が、より具体的な目的があり、コンバージョン(成約率)は比較にならないほど高いはずです。

つまりコンバージョンは

スモールキーワード >  ビッグキーワード

なわけですよ。

昔々、毛利元就が3人の息子に矢を折らせ、1本の矢だとすぐ折れるけど3本の矢だと折れない。3人で協力し合っていけと諭したのは有名な話ですが、キーワードも同じでは?
ビッグキーワードになけなしの予算をどっと使うなら、同じ予算で的確なスモールキーワードを数百設定したほうがコンバージョンは間違いなく上がる。広告代理店に丸投げしている体制ではダメ。客と接していないとどんなキーワードが効くのか、分からないでしょう?

上記までは分かりやすいようにお金で試算できるリスティング広告で説明したが、実は普通のSEO対策でも同じです。そもそもサイト(とくにトップページ)に存在しないキーワードでは検索にヒットしないから客が来ない。
そして大事なことだが、リスティング広告やるときに「いつも来るキーワードはこれだから」ということで設定すること自体がおかしいかもしれないのだ。ひょっとしたら客は全く違うキーワードで検索していて、サイト自体にそのキーワードが無いから来てないだけかもしれないのである。

そんなわけで、本当に効果のあるスモールキーワードを掴むには、人任せにしないで自分自身で愛を持ってひたすら試すしかないのです。またトップページが全面フラッシュ、または画像、みたいなサイトではそもそも文字列として認識されない。ここ読むと・・

そもそもmeta keywordsの部分はGoogleは完全に無視しているらしい。

ということなので、メタタグにキーワード入れたから来るだろということは無いそうです。念のため。

古い本ですけど、名著です。Googleの考え方は首尾一貫して変わってないのです

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