醤油にもコーヒーにも致死量がある事を深掘りしてみた

2015年8月11日

前に書いたエントリー

味の素に対する思い込みをこのエントリーで溶かしてみる

がまたバズっていて読み返してみたら面白いこと書いていたので本日は深掘りしてしきい値とか数量の感覚について語ってみます。

水も砂糖もみんな毒? 身近な食品の致死量を調べる
exciteニュースですが、ちゃんと日本中毒情報センターに実際に取材しておりました。

で、こちらはマイナビの記事でソースはアメリカの「BUSINESS INSIDER」
知ってた?身近な食品の致死量

これが食品の致死量だ

上のふたつの記事より・・

■ 塩 大さじ16杯
■ 水 6リットル

アメリカでは、ラジオ番組中のコンテストで3時間に水6リットルを飲んだ女性が数時間後に亡くなったとか・・

■テキーラ 15ショット
日本中毒情報センターだとアルコール(エタノール)の致死量は、300〜360g(比重から換算して378〜456ml)なので、55度のテキーラなら687ml。1ショット45ml(30mlの店も多いけど)として15ショットかな。

■玉露17杯
カフェインの致死量は3〜10gでかなり幅がある。体重にもよると思うが仮にミニマムの3gで心臓が止まる人は、玉露一杯のカフェイン含有量は180mgくらいなので、17杯で死ねる・・・。玉露の17杯は飲もうと思えば飲めそうだよ。金はかかりそう。

玉露、危険!! www

コーヒーの含有量は100mlあたり40mgで、カップのサイズがいろいろあるのでexciteのほうは75杯、マイナビは120杯になってた。ちなみに

強強打破はカフェイン含有量150mgとあってコーヒー2.5杯分とあるのでコーヒー一杯のカフェイン量を60mgで計算してたが、玉露一杯で強強打破とかわらないカフェイン量。玉露最強伝説。つまり強強打破の致死量も17本

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スタバには590mlのベンティというサイズがあるけど、あれだとカフェイン含有量は236mg。13杯が致死量です。腹がガボガボ。その前に6リットル超えてるから水分でも死ねるとFacebookで鋭い指摘いただきました。

■ 醤油コップ1杯〜

醤油は168〜1500mlなので、コップ1杯からペットボトルまで人によって耐性が違うらしい。血圧高めならコップ1杯で死ねそう。

原則禁止のトランス脂肪酸では即死しないけど、醤油を一気飲みすると即死!!??

まあ、なぜこんな話を書いたかというと、この間Twitterで絶滅したと思っていた「安保法案で日本は侵略戦争兼放射脳」のおばさんに絡まれたからである。← そこか

ここからはオマケなので読みたい人だけ読んでね

あのおばさんは絶対読まないと思うが、原発事故の影響であと30年で日本は滅びるとかいってた。見かけたら以下を参考にして洗脳を解いてあげて欲しい。無理か。

まず、こういう人は、しきい値がわからない。大量にあると危険なものは少しでも危険だと思い込んでます。放射能も醤油もコーヒーも水もみんな同じで大量に体内に入ると死に至るが、量が少ないとなんともない。美味しいものさえある。www めちゃくちゃ限定的な安保法案で「日本はまたアジアに侵略戦争を仕掛ける」と思い込むのもちょっと似ている気がする。

よく「低量被曝のデータがないからなにが起こるかわからない」という人がいるが、自然放射能の低量被曝のデータなんていくらでもある。
いやそれは外部被曝だ、内部被曝はデータがないというなら、毎日バナナ食ってるわたしが生きた証人です。バナナにはカリウム40という天然の放射線物質が豊富に含まれていて、130ベクレル/kg。1本食べるとおよそ20ベクレル。日本では現在、民主党の某女性議員が在職中に決めた「100ベクレル/kg以上の一般食品は流通させない」(EUは600)という体制なので、本来はバナナは流通しちゃいけないはずなんですが・・www そして普通の人の体内には自然の状態で4000ベクレルの放射性カリウムがあり、常に内部被曝しているがなんともない。

で、デマ拡散系のブログとかでは「福島はチェルノブイリ以上の放射能だ」とかよく書いているが、はっきりわかっていることは福島で放出された放射能の総量はチェルノブイリより遥かに少ないってこと。向こうは大爆発したけど、ラッキーなことにこちらは原子炉が爆発してませんからね(回りの建屋は水素爆発で飛んだ)。
ただし短寿命核種(半減期5日)である放射性の希ガス(キセノン131)の排出量は福島が多い。ヨウ素131で十数倍、セシウム137で6倍くらいの差。

んで、この調査が凄い。
ドイツはなぜ外国の原発事敀に敏感なのか-ドイツにおけるチェルノブイリ原発事故の影響から-

上智大学の先生のレポートでございますが

2004年にバイエルンの森のイノシシの放射線量を計測したところ、80~40,000ベクレル/㎏で平均値約7,000ベクレル/㎏が検出された。

チェルノブイリって1986年なんですよ。セシウム137の半減期は30年、18年経過しても平均7000ベクレル/kgもの放射能がドイツのバイエルンの猪から出ている。最高は40000ベクレル/kg!

放射能怖いヤツはBMWに近づくな!
※本社工場はバイエルンのミュンヘンです

でもって福島の猪ってどれくらいの放射能かといいますと・・

放射線量の高い福島産イノシシ肉を食べてみた

「福島で捕れたイノシシのボタン鍋を食べませんか。肉の放射線量は1キロ当たり800ベクレルです」
こんなEメールが東京工業大学助教の澤田哲生さんから来た。私は参加し、食べることで福島の今を考えた。

現在の福島の猪肉の放射線量は国立保健医療科学院の調査データだと、50ベクレル/kgから最高で830ベクレル/kgです。EUが定めた野生鳥獣肉のセシウム基準値は1キロ当たり600ベクレルなので現在では福島のイノシシの大半は普通にEUでは流通します(上にも書いたけど日本は100ベクレルでダメ)。

原発事故の影響 独・バイエルン州 (2013/10/24)
日本農業新聞

によりますと、ドイツのバイエルンではいまだに猪の20%が基準値(600ベクレル/kg)を超えて廃棄されるということです。↑で現在の福島の猪見ますと14頭検査してドイツの基準値以上のは2頭ですので14%。福島の現在の汚染状況は、チェルノブイリから27年経過したミュンヘンの同等かそれ以下ということになりますよね。
もちろん福島でも事故から2年後くらいに60000ベクレル/kgの猪が出ていました。推移を見ますと
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今年の3月に1頭だけ30000ベクレル/kgというのが出てますね。ここでもう一度!

2004年にバイエルンの森のイノシシの放射線量を計測したところ、80~40,000ベクレル/㎏で平均値約7,000ベクレル/㎏が検出された。

現在の福島の森林の放射能汚染状況は、2004年のドイツのミュンヘンよりずっと下という感じでよろしいでしょうか。

放射能怖いヤツはドイツワインとか飲むな!
↑ しつこい

想像してみるに、日本では事故直後に5万ベクレル/kgの猪が出て大騒ぎしていましたが、ドイツではチェルノブイリから27年たってほぼ半減期なのに4万ベクレル/kgのがいるんですよ。チェルノブイリ直後はどうだったのかと考えると物凄い放射能数値だったんでしょうね。

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こんな感じ・・・
なのにドイツの平均寿命は延びてるんですよ。癌も増えてない。
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もちろん放射能の恐怖で精神的におかしくなってしまったり、経済的に行き詰まって自殺された方、強制退去で体調を崩されて亡くなられたかたも大勢いるわけで、原発事故を起こした東電や国の責任は重いです。← ここは重要

それを前提にわたくし、なにが言いたいのかというと、「ドイツ見てると、意外と放射能って人体にとってたいしたことないんじゃ・・・」っていうことだけでございます。

それより辛めのすき焼きの汁をご飯に掛けて完食したり、べろべろになってテキーラを13ショットも飲んだりするほうがよほど危ない感じですぜ。

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