初夢・・・生鮮食料品の現地からの直販サービスができたら幸せになる人が増えるかも・・

2016年1月3日

2年前ですが、こんなブログを書きました

2014年正月にいまさら確信した、こんな業界と職種がめちゃくちゃヤバイ

これをYahoo!個人に転載したところ、トップニュースに掲載されて大炎上。Yahoo!の読者にとりあえず馬鹿が多いってことだけはわかりました。とにかく内容を読まないか最初だけ読んでFacebookアカウントで実名で罵詈雑言。その大半が「こういうヤツが日本の文化を破壊するんだ」(えっ、俺が破壊してんの??)、「うちの近所の神社には晴れ着がいた、よく調べろ」(あなたの田舎の神社まで回らないとアカンの??)というものばかり。それはそうとして、今年は犬と府中から小金井の閑静な住宅街を5キロも散歩してついに門松はひとつも発見できなかった・・・。

さてと。30日の日に、恒例の「大間のマグロ漁師」をテレビでやっていた。

洋上の激闘!!巨大マグロ戦争2015~誇り高き挑戦者たち~

27歳の美人元小学校教師の女漁師とか、最愛の妻を亡くしてやる気を失いずっとマグロが釣れないやもめ漁師とかいろいろあった。やもめ漁師の家庭は娘が2人いて、長女は中3で有名私立への推薦をもらったが金がないので公立しかいけないと嘆く。なんでマグロが釣れないかというと、娘2人に朝飯作って食わしたり洗い物したりで出航が陽も昇った11時・・夕方も早く帰ってご飯の仕度・・一番食いの立つ、朝まずめと夕まずめに仕事しないで釣れるわけがない。

あのねぇ。長女もさあ、私立行きたいならオヤジに飯作らせてないでさ。早起きして飯くらい作ってさ、オヤジを夜明けと共に海に送り出し、マグロ釣らせたほうが賢いんじゃね?

と、ツッコミ入れたかったんだが、みなさんはいかがお過ごしですか。この大間のマグロには毎回突っ込みたい点がたくさんありまして、たとえば「もう3年もマグロ釣ってない」「収入がない」っていうのがあるんだけど、1日走り回るから燃料代だって1日何万かかかる(海の上は軽油は免税だから安いけどそれでも朝から晩までで走ってれば数百リットルは食う)。3年間も釣れなかったらどうやって燃料費払うんだ??

と、思ったら知恵袋に・・

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知恵袋。すげー。

天然ブリの浜値ってマジでいくらなのか

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んで、最年長の老漁師がマグロが釣れないから夜釣りで、手釣りで天然ブリをばかすか釣るの。昔はブリの若魚のハマチの養殖というのが盛んだったが、ハマチ(関東ではイナダ)って正直水っぽくてあまり美味しくない。その上のワラサ(3〜5キロ)くらいになって脂が乗って美味しくなる。よってハマチの養殖は廃れてしまい、稚魚であるショゴを獲らなくなった。だから秋のイナダ釣りって昔とは比較にならないくらいめちゃくちゃ釣れるのだ。

いまのブリの養殖は、獲ったブリを活きたままイワシの生け簀にぶっ込んで飽食させて脂を乗せる「畜養」がメインになってると思います。まあそれはさておき、この老漁師が一晩かけて手釣りで(和製のルアー、たぶんカッタクリ)でかいトロ箱に二箱の寒ブリを釣るわけです。こりゃ大儲けだなと思ったら・・

キロ50円にしかならなかったよう

と、老妻がおっしゃるわけです。網じゃなくて手釣りの天然ブリがキロ50円!!!??

こんなことがあるのかとFacebookで書いていたら東大で先生している五十嵐君がネットで調べてくれました。

水産物流通調査 水産庁

「2014年 年別調査報告」→「漁港別品目別」のファイルの「大間」ですとマグロはさすがの6222円で合計195トン上がってた。80キロのマグロはだいたい50万円になる。大間におけるマグロの水揚げ金額は12億円分?
日本の生マグロの平均卸売価格は1788円なので大間は特別に価格が高いブランドなのだ。
大間に匹敵するマグロのブランドは、南紀勝浦(5424円)、山口の仙崎(6880円)くらいだ。同じ80キロのマグロでも、沖縄だと12万円くらいにしかならないわけ。冷水のほうが脂が乗るのでその価格差かも。

で、次は例のブリ。

ブリと言えば北陸が有名ですが、年末だと浜値でキロ5000円だそうな。昨日も「ぐるナイ」で富山のたしか氷見のブリが5キロだとキロ5000円で10キロだとキロ7500円ってやっていたが、これは浜値ではなくて魚屋さんの価格。ところが水産庁のデータでは氷見は2922トンも水揚げがあるのに、浜値はキロ371円なのです。

ブリは全国平均でキロ243円。輪島で156円。金沢でも348円。キロ5000円は浜値じゃなくて、水揚げ → 仲卸 → 魚屋 の利益が乗った後なのかも。

大間の場合、ブリの浜値はキロあたり平均が304円で総水揚げ89トン

平均が304円なのに、老漁師が釣ったヤツはキロ50円・・・テレビ局の台本なのか、それとも時期によって変動するのか。
上記の水産庁の資料では、もっとも悲惨なのが宮城県塩釜で、獲れたマグロの価格はキロ982円。ブリはキロ88円。10キロのブリが1000円しないの・・・100キロのマグロで10万円しない。マグロはメジと言われる幼魚のうちは価格が安いのだが、メジばかり225トンも塩釜で上がるわけない。

このことから推測されるのは、老漁師の老妻が台本読んで嘘を言っていないとして・・

1 漁師さんが獲った魚の価格は流通で物凄く値段が高くなる場合がある

※テレビなどでいう「キロ当たりいくら」は、漁師さんがもらえる金額ではなく仲買と小売りがはいってかなり高くなった金額

2 力の強いブランド力のある漁港の魚は高く、そうでないと安く買い叩かれて価格差が相当開く

あたりでしょうか。

ネットが一番得意なのは「中抜き」

ぶっちゃけ、自分が大間の漁師なら、マグロは大きいから漁協を通すにしても、ブリやイカやアワビなんかは消費者または飲食店に直接売ります(漁協ともめるかもしれないがブリをキロ50円で売るよりいいわ)。もちろん老漁師さんだからガラケーしか使えないので、ネット販売なんて想像も付かないわけだが、ブリが1本3000円で売れるなら、一晩で20本で6万円。1ヶ月20日稼働で120万円だ。

また、地域の漁協の力の差で価格がこれほど開くなら、あえて安い地域の食材をメインに販売する手もある。Facebookで書いていたら農家の方も、農家が手にする金額と、実際に消費者が買う金額の差がすごすぎる。中間マージンがあまりにとられている、という意見もありました。日本の生鮮食品の流通は世界に例を見ないほど複雑で、それが末端価格を高くしているわけですよ。危険を冒して漁に出る漁師さんや、朝から晩まで一年中働く農家のみなさんの取り分が少なすぎるってやっぱりおかしいと思う。

もちろん高級寿司店とかは「目利き」も必要だから、高くてもいいものを集めて回る役目が必要だが、すべてがそうではない。ところが農家も漁民も高齢化が進んでいてネット販売しようにもできる人がほとんどいない。これはひょっとしたらビジネスチャンスなのかもしれない。代わりに出品して代わりに販売して、マージンをいただく大規模なビジネスモデルが出てきてもいいのかなって考えてしまいました。

DMM.産地直送
Yahoo!生鮮食品
Amazon産直

とか、これからの時代にガツンと来ると思うんですけどね。ちなみに築地の取扱量は緩やかに減少している。マーケット的にはこうした直販サービスが出てきたら一気に来るかもという気はします。特に飲食店関係はけっこう使うかもね。
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AmazonのKindle端末セール。12/31までとあったのにKindle Fireはまだ4000引きのまま。プライム会員は8980円 → 4980円。自分も正月、面白くいじり倒してます。

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