中国のPM2.5けしからんとかいう「飲食店分煙派」のみなさんの脳について

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みなさんはPM2.5について、どれくらい知ってます?
なんか、空気中にたくさん粒子が飛んでいて病気になったりガスって見えなくなったりするやつだよね。くらいだと思います。本日はこのお勉強です。

東京都のサイトにもありますが、PM2.5ってこれくらいのサイズです。

健康被害についてはこの資料をご覧下さい。1952年にロンドンで石炭暖房由来のスモッグによってにより2週間で約4,000名の過剰死亡（その後の影響を含め8,000名）があったことが知られています。
粒子が小さいので肺の深いところまで到達し、毒性のある化学物質が付着しているケースが多いので、米国東部6都市の住民約8,000人を14～16年にわたって追跡調査し、年齢、性、喫煙、職業等を調整した結果、死亡率は、大気汚染レベルの高い都市ほど高く、各都市のPM2.5濃度との間に強い関連が認められたとエビデンスが記載されています。国際がん研究機関（IARC）が大気汚染、粒子状物質に発がん性がある（Group 1）と認定（2013年10月）しているそうです。

さて、このPM2.5ですが、春になると冬の間に質の悪い石炭をお構いなしに燃やした中国からの飛来が多くなりますよね。しかし今日現在でも

こんな感じです。

死亡率との関連は
PM2.5日平均濃度10μg(マイクログラム)/m3上昇あたりの増加
●全死亡（外因死を除く） 0.3～1.2%
●心血管系疾患による死亡 1.2～2.7%
●呼吸器系疾患による死亡 0.8～2.7%

ではいったい、シーズン真っ盛りの中国国内ではどれくらいのPM2.5の濃度かと言いますと・・・北京では1日あたり400㎍とか割とあるようです。日本の環境基準では、大気１立方メートル当たり１日平均３５㎍以下、年平均１５㎍以下でございますよ。中国では年間数万人がPM2.5由来で亡くなってるという説もありました(中国の大学では8000人の分析も)。

で、ここで本題に戻りますが、室内でタバコを吸われるとどれくらいPM2.5が上昇するのでしょうか。
いままでは1日あたりのPM2.5の量でしたが、これからは単位が変わり、1立方メートルあたりのPM2.5の重量になります。

喫煙OKの飲食店のPM2.5は、200～800μg/㎥。中国北京市のPM2.5の400～900μg/㎥と同じ

日本禁煙学会はHPに、次のように「日本の様ざまの飲食サービス業店内（車内）のPM2.5濃度」を掲載しています。
全面禁煙のコーヒー店 8μg/㎥
非喫煙家庭　　　　　　 17.8μg/㎥　
喫煙家庭　　　　　　　 46.5μg/㎥
自由喫煙パチンコ店　　148μg/㎥
不完全分煙禁煙席　　　336μg/㎥
不完全分煙酒屋喫煙席　496μg/㎥　
自由喫煙居酒屋　　　　568μg/㎥　
タクシー喫煙一人　 1000～μg/㎥
※上の方の死亡率の関係と比較すると恐ろしい。平均濃度10μg(マイクログラム)/m3上昇あたりの増加で心血管や呼吸器の死亡率が増加していくので、自由喫煙居酒屋では543㎍も禁煙環境よりPM2.5の濃度が高いから、まさに銃弾飛び交う戦場で宴会やるがごとし!!!毎晩のように煙モクモクのバーで飲んでた文豪がみんな早死になのが頷けます。

ここで注意していただきたいのは、単に席を分けたりついたてしたくらいの「ナンチャッテ分煙」ではほとんど数値的に意味がないということ。前にも書きましたけど木更津アウトレットの二重扉くらいの設備でないと、結局は漏れててできてしまう。匂いは少なくなってもPM2.5は飛び回っているのです。
数値ではわからない人に図表化するとこんな感じ

コレ見たらわたるけど、パチンコ屋に子供連れて入るとか、子供乗せた車で喫煙するとかキチガイ沙汰。英国やオーストラリアでは警官に逮捕されるよ。

てな話をTwitterでしていたらヘビースモーカー(と推測する)でタバコ推進派の木曽さんから手榴弾が飛んできたので爆発する前に拾って投げ返しておいた。喫煙者は車椅子の人と同じく社会に迷惑を掛けているが、車椅子を締め出すなというなら喫煙者も同じだそうです。大丈夫?
自分で好き好んでなったとかいう前に、車椅子の人は他人に危害与えてないんですけど。

結論で言うと人前で喫煙する人は「PM2.5で中国は迷惑かけるな、けしからん」とは口が腐ってもいってはならん。お前がPM2.5発生器だということです。今後、そういう人がいたら「それ、ブーメランですよ」と注意してあげましょう。そして「PM2.5が怖いからマスクする」とか「PM2.5怖いから中国いかない」とか言う人には

「だったら自由喫煙の店には行くな」

と教えてあげましょう。
じゃあ電子タバコならどうかというと、匂いは減ったとしても・・・

乗用車内で加熱式タバコのIQOSを1本吸っただけで、PM2.5が600台まで上昇。煙は見えにくくても微粒子は発生しており、それにはニコチンやアンモニア、ニトロソアミン（発ガン物質）、ポロニウム（放射性物質）が検出されています。禁煙区域で加熱式タバコは使えません。 pic.twitter.com/7wml0T8wKv

— 稲本望 (@nosmokerider) 2017年7月4日