Facebookページで成功する会社。成功するわけ無い会社を推測する

2011年7月3日

またまたFacebookページ(旧ファンページ)のお話です。

Facebookページは、いわば掲載費無料で掲載できる広告ですから、けっこう注目されているのはすでにご存じでしょう。でありますが、どんな企業ならFacebookページでそこそこ効果があり、どんな企業だとやっても無駄なのか、全くそこのところが論議されていない。「ここが儲かる」的に群がってる感がぬぐえない。前にも書いたが、インターネットの黎明期にH通信が魚屋さんや八百屋さんまでに「ホームページ作ったらお客がたくさん来ます」っていってサーバ売りまくったのと同じ匂いがする。

では、どういう会社が成功して、どういう会社はやっても無駄か。考えたらけっこう簡単なのである。まずはFacebookの特性から考えたらわかることだ。

日本ではまだ400万人に届かないくらいだが、実名性が基本のFacebookは、mixiやアメブロなどに比べて操作が格段に難しいというか奥が深くて高機能。加えてモバイルからはほとんどその機能の一部しか使うことができない。これは携帯からでも申し込めて、携帯しか持ってないユーザーでも使える(というかそのほうがいまや多い)mixiやアメブロ、twitterとは大きく異なる。ネットに対するリテラシーがある程度高くないと使えないのである。家にPCがない。自分用のPCがない、というレベルでは無理なのだ。必然的に知的レベルがそこそこ高いユーザーが中心となる。もともとハーバード大学の学生が自分たちのために作ったものだから、そりゃそうだろという感じだが、職業的にはホワイトカラー的な人がやはり多い。

ということで、必然的に年齢層がかなり高くなってくる。年齢層が高いということはつまり、平均所得も若年層に比べて高くなる。実名が基本だからなかなか荒れない。ということで良識派は使いやすい。こうしたことからmixiからこの層がかなり移行しているのは間違いないところだ。昨年まではそもそも100万人くらいしかいなかったので友人もいなかったが、今年の半年で倍増以上して400万人。つまりmixiの半数になってきていて、自分も含めてかなりの層が移行したのは確実だと思う。

でだ。ユーザー層から考えると、Facebookページは以下のジャンルの企業には効果が出やすいということがすぐわかる

○ブランドイメージがはっきりと確立されている

ブランドといっても いろいろあるが、上記のユーザー層に浸透している場合は「いいね」をもらいやすく集客もたやすい。ユニクロがその典型だろう。ここまでは誰でも簡単にわかる。逆に言えばブランドイメージが全然無い企業は、たとえ大企業でも相当に苦しいと思います。

○年齢層が高めの層にマッチする

顧客層が上記の層とリンクしている企業も有利なのは間違いない。リアルの世界では大人気でも、ギャル向けのファッション衣料とかは相当に苦しいのでは?

○都会を基盤にしている

これも同様。地方と首都圏、大都市圏ではFacebookの浸透度がくらべものにならないはず。地方の企業、商店などは苦しいでしょう。もっとも通販、お取り寄せなどは話題を作りやすく逆にいけるとは思います。

○話題になりやすい、つまりシェアしたくなる内容がある

Facebookで「いいね」をもらうためには、もうひとつ「友人にこれを教えたくなる」という要素が不可欠。話題性の高いセミナーとか、そういうのはいいけれども逆に怪しい商売は知的レベルの高い人も多いだけに見破られてしまい、難しいでしょう。mixiコミュとかでは幅をきかす「情報商材」とか「超儲かる副業」的な無知層をだまして儲けるものは、浸透しにくいと思う。仮に仮に自分の友人がこういうのを「いいね」していたら、親しい友人なら注意するし、そうでないならあっさり友人から外します。大半の人は同じじゃないかな。通報機能も削除体制もしっかりしているので反社会的なものは通用しづらい。逆に公共性の高いもの、心理的な支持を集めやすいものは有利

○ビジネスシーン向けでもいける

Facebookでは実際の仕事関係の友人と結びつきやすい。ここが匿名が基本のmixiと大きく異なる点だ。一般的にブランドイメージはB to Cで高めやすく、B to Bではなかなか浸透しないのだが、FacebookではB to B、B to B to C企業もいけるのではないかと思います。

では、逆にだめっぽいのはというと・・上記の反対に位置する場合だ。ユーザー層に向いておらず、地方のニーズの高い企業。まあたとえていうなら知名度は高くても「ワークマン」はきつそうだし、ユニクロはよくてもしまむらはきつい(いまは池袋に旗艦店作るとかリリースされていたからそうなったら別かもしれないけど)。ましてや無名の一企業、一商店で、これといってアピールポイントがなくて真面目にやってます、みたいなときはFacebookページ作ってもほとんど意味がないと思う。まあ、これはウェブサイトでも似たようなことではあるが、ウェブではブログなどで社長や店長のキャラで呼ぶこともある程度はできるが、Facebookページはきついはずだ。

まあざっと走り書きしてみたが、この部分はおいおいもう少しわかってくると思うので、キャリアを積んだらまち触れたいと思います。

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