新スタートのドラマ、「MOZU」が原作「百舌の叫ぶ夜」と無意味にかけ離れて意味不明な怒りをどうする

2014年4月13日

先週は寝る前にテレビつけたら「MOZU」っていう新ドラマやっていた。これだ。

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そういえば昔、原作の「百舌の叫ぶ夜」って読んだな・・昔すぎて内容忘れたと思いつつ、大和田常務が好きなのでぼんやりと見ていたら、うっすらと原作を思い出してきました・・しかし

この脚本はない!!見てて全く意味わからん!!

もともと時系列が入り組んだ、ある意味エンゼルハートみたいな内容の小説でTBSのサイトにも「映像化不可能と言われ続けてきた」と記述があるんだが、ドラマの内容の設定がめちゃくちゃ。もともと複雑なのに本筋と関係無いどうでもいい部分を足したり(有村架純の演じるネット記者なんて全く無意味で無駄なだけ。原作では地方紙に出たって一行くらいをどうして膨らます?)、内容が原作とは真逆になっていたりで訳がわからなくなってる。実際見た人も最初からストーリーが訳分からなかったんじゃないの??

殺される寸前の新谷(シンガイ)が真っ黒けの悪魔目になったときは、原作を知らない大半の人は「このドラマ、呪怨みたいなオカルトなん?」と思ったことでしょう。あまりにストーリーが理解できないので、いくらなんでもこんな内容じゃなかったぞと思い、原作をもう1回読んでみようと電子書籍を買った。こちらはKindleと紙版


Kindleだとシリーズ三作買うと778+734+810=2322円

Bookliveだと3冊まとめると
1. 百舌の叫ぶ夜(百舌シリーズ) 税込777円
2. 幻の翼(百舌シリーズ) 税込734円
3. 砕かれた鍵(百舌シリーズ) 税込810円 ■お支払合計金額
税込2,321円 合計獲得ポイント385 ポイント 差し引き1936円
しかも自分はポイントで買っていて月間10000ポイントの定期購入で12000ポイントになるから、実質1613円になる。
百舌の叫ぶ夜(百舌シリーズ)

Bookliveのほうが自分にとっては17%も安い。しかし凸版印刷はこんなんでやっていけるのか。生き残り賭けて必死なんだな・・・・

原作と違うところでこれはないだろうという、いろいろ


今朝、原作をもう一回読みました。もともと原作は30年も前の話なので内容を現代に合わせて変更するのはいいと思う。しかし人気タレントを露出させるために登場シーンを盛って、かわりに重要なシーンを落としたり、原作と全く設定を変えて意味不明にするのはどうなん? もっともネタバレするのが目的じゃないから、第一回だけの違和感をご説明いたしますのでご静粛に・・・

1 なんであんなタバコを吸うんだ??

シーンの中では異様に登場人物がタバコを吸う。しかも歩きながらだ。吸い殻どうすんの。東京都の多くの区では歩きタバコを条例で禁止している。爆発現場とされる銀座の中央区でも禁止されている。条例どうぞ

なのに、警官の主人公は現場の慰霊の場で歩きタバコだ。www
実は原作では主人公は妻を爆破で無くしてからタバコ止めているのであった。この番組、JTから金が出てるのではと思いたくなるほど喫煙シーンが無駄に多い。男性の喫煙率は25年前は50%を超えていたが、いまでは30%程度まで落ちた。(厚生労働省調べ)。30年前の小説の設定でさえ主人公は禁煙しているのに、いまなんでヘビースモーカー??番組のプロデューサーとかが愛煙家で、近年の禁煙ブームに嫌気がさしてわざとやってんの?くらい勘ぐりたくなる。

どれだけタバコを吸うシーンばかりなのかはこちらで
ドラマ「mozu」の喫煙シーンが異常に多いのでしっかり数えてみました

2 なんでハッカーがテロやるんだよ・・・

たぶん脚本家はITリテラシーが非常に低いか、または無いか、のどちらかでしょう。原作では左翼の活動家はドラマではハッカーだ。Anonymousに影響されてるんだと思うが、ハッカーは人殺しもテロもしない。ハッカーって何する人たちかわかってないんじゃ? だいたい田中要次さんは百歩譲ってもハッカーには見えない。せめて北朝鮮の工作員程度にしてほしいよ。

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どうみても普通のおじさんである。あんなハッカーいたら、へそが茶を沸かす

3 なんで原作は企業舎弟なのに、ドラマは警備会社??

警備会社が殺し屋使って殺人しまくってるんだってさ。この設定には吉田沙保里から天誅を下して欲しい。警備会社に失礼だろ。

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あまりに設定がデタラメ臭い。これはたぶん、おじさんハッカーである田中要次さんが持ってるICチップ云々というところで企業秘密とかそういう風に話を持って行きたいがための無茶ぶりではないか。原作ではこれはラブホにはいるカップルの写真(しまったネタバレしてもた!!)で、こっちのほうがめちゃ現実感があるじゃんか。

加えて脚本家はICチップってなにか知ってるのかなぁ・・・。まさかこれに写真が入ってるとか言うオチじゃないよね。ICチップってクレカやSIMカードに付いてる金色の四角いのだよ。写真入れるだけならSDカードで十分。いまのICチップはCPUとかコプロセッサが付いてるので、単に写真保管とかに使う意味ないよ。

4 明星美希は喫茶店でおじさんハッカーと女性が話すところは見ていない

ドラマでは明星美希がハゲのおじさんハッカーを尾行して、カフェで女性と話すところを見ている。しかし原作では見てない。あとで倉木から「おじさんハッカーは女と話していた」と聞いてびっくりするのだ。これ、実は重要な部分で、こんなの最初から変えてどうやって話のつじつまを合わせるのか見てみたい。

5 刑事同士の連帯感はどこいったの?

半沢直樹の時も書いたのだが、原作のコンセプトを全く曲げてしまうのはどうかと思いますよ。

原作では主人公の倉木と大和田常務は、最初から心が少しふれあうのだ。そして徐々に信頼関係が生まれていく。ここに明星がからんで3者の心のつながりが面白いのである。体力派の低学歴たたき上げ巨体デカと、超エリートのスマート頭脳派の心線のふれあいが面白いのに、役柄より人気役者を選択したから半沢直樹と混じってこちらも大変である。

倉木はドラマよりもずっとずっとタフで、妻が死んでも全く動じるそぶりもないしヨレヨレにもならん。公安と所轄のあれほどばかばかしい対立も原作には無いから、あれは大和田常務の個性を活かすために作られたシーンでしょ。でも大和田常務は着ている服も立派そうに見えて、地べたを這いずるデカには見えないのが難です。エリートにしか見えません。

有村架純の演じるネット記者も本筋には全く関係が無く、かえってストーリーを意味不明にしている。つまり人気俳優をアピールするシーンを創るために肝心のストーリーが台無しになっているのだ。まあテレビらしいといえばテレビらしいが、あんなのに納得しないで原作を読むことをオススメします。

事実は小説よりも奇なり の時代は終わり
原作はテレビよりも面白い の時代が来ています。

※関係者の方、またはファンからかもしれませんが「作者が絶賛してるのにシナリオの知識も無いのに批判するな」って匿名メールいただきました。あんたは馬鹿か?こっちはお金払って原作本買ってるお客さんですよ。料理がまずいって言われて、シェフが自信もって出してるのに料理の仕方も知らないヤツが文句言うなって言うか? だからこんなくだらないドラマを作っちゃうんだよ。作者がいいって言ったって観客がつまらないと思えばそれが全て。第一回の感想書いてるほかのブログ見てみなよ。みんな「爆破シーン金かかってる」ばかりでストーリーに引きつけられたなんてほとんど誰も言ってないから。

そして第2作見たらもう原作の世界観からはかけ離れた別の話になってる。原作ファンとしては陵辱感で一杯ですわ。「百舌」っていう鳥はトカゲとかを木の枝に刺して「はやにえ」にする。殺人マシーンのシンガイ(弟)の身内の呼び方が百舌なのは殺し方が同じだから。シンガイはアイスピックや尖った木の枝で首の後ろを刺して殺す。ナイフ使ったらもう全く百舌じゃないじゃん。

有川浩さんの「フリーター、家を買う」は、原作にはない恋愛シーンはあったけど、コンセプトは原作に非常に忠実で面白かったし、泣けた。Kindle版はないようですが、Booklive版があります。
ただ原作ではどうやって主人公が採用された建設会社の経理を建て直すかが詳細にわたって書かれていて、ここがけっこう面白い。テレビではこういうのはおばさんとか子供は興味無いので省かれたのだと思います。もったいない。

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