日本を蝕むのはサラリーマン的経営者ではないか

2015年3月25日

インタビューとか読んで唖然としたことは何度かありますが、久々に顎が外れてゴロンと床に落ちた。それくらい凄いスクープです。

スクープ!「経営危機」シャープ前副社長の告白 ことここに至ったいま、すべてを明かす

友人が勤務していることもあり、なんとか応援してやろうと去年シャープのLEDの大型テレビ買った。嘘言ってると思われたら悔しいのでいま写真も撮ってきたぞ。

DSC01340
世界の亀山ブランドだぞ!!

で、上のインタビューだが・・

私は、一時的な黒字に慢心してスマホ用の液晶のみに注力せずに、まったく違うビジネスにも素早く参入するべきだったと思います。シャープに限らず、日本の電機メーカーは、一つの事業に固執していては、もうやっていけない。そんな時代はとっくに終わっている。こんなに技術が目まぐるしく進化する時代に、同じ事業が何年も利益を出せるはずがないんです。だから、自社の技術を活かしながら、状況を読んで次々に事業を変えていく必要がある。

物凄い違和感がある・・・まあ、ひとことでいうと

元経営者なのに他人事???

なんです。他人事風の言葉は各所に出てきて

「巨額の投資をして設立した堺工場の液晶生産を止めるわけにはいかない」
「結局、シャープが新しい挑戦をできなかったのは、ウチは液晶パネルでやっていくんだという考えにとらわれすぎて、守りに入ってしまったからなんでしょう」

みたいな感じで、おいおいシャープが傾いたのは経営陣がこんな他人事みたいな感じだったからなんじゃないの? と思った。そう思ったのは自分だけではなかったらしく、NewsPicksでも炎上している。特に中小企業の経営をしている人とかは辛辣。社員を路頭に迷わせるかもしれないのに責任感を感じているのか的な・・。下手したら株主訴訟でやられるかもしれないですよ。

しかしだ。自分思うに、この人だけが特別な感覚なんじゃなく、サラリーマンから経営者に昇格した人の中には、同じような感覚の人が多いんじゃないかってことだ。要するに

自分の会社じゃないから愛が足りない

って言えばいいのかな。最近話題の大塚家具なんて、この究極の正反対側にいる。たしかにドロドロして身内の争いかもしれないが、父と娘があれほどまでして主導権を争うのは、オーナーでありたいという強い意志からだ。サラリーマン経営者なら「恥をさらして」テレビに出て主張する前に辞表出して辞めてしまうでしょう。

(公式)大塚家具株主総会情報・・・娘さんのほう

テキストではなくて全画像の(つまりはもし否決された場合を考えて検索されたくないのかな??)新役員候補の顔ぶれを見ますとそうそうたる職歴の人ばかり。そして素人にも分かりやすく明確に経営方針を主張している。

大塚勝久事務所ホームページ・・・父上のほう

こちらも

大塚勝久体制(株主提案)が株主の皆様によって可決された際には、粉骨砕身して企業価値の早期回復に向けた経営の陣頭指揮を執る所存でございます。

と、激熱い。娘が広告宣伝費を削減したので売り上げが下がった。だからガンガン広告打って売り上げを伸ばしますという主張は、昔と違ってテレビに対する依存率が非常に下がり、番組を録画してCMは飛ばして見ているのが「大塚家具のメイン顧客の中堅〜富裕層」の行動パターンである今の時代にどうかとは思うが、熱いことは間違いない、

どうして2人はこんなに熱いのか。恥も外聞もなく争えるのか、というと2人が大塚家具に対して愛を感じているからでしょう。自分でないと大塚家具が死んでしまうと信じている。個人的にはお父上の感覚は古いなという感触はぬぐえないが、本人は「自分の子供も同然だから死ぬときは一緒」と思い込んでいる一途さがある。

仮に父上が経営権を奪還してそのあとやっぱり経営難に陥ったときは、病床で娘の手を取り「ワシが悪かった。あとは頼む」と、今までのことは綺麗さっぱり忘れていいそうなくらいの愛を感じる。そして娘さんも快諾するのだ。ああこれが愛・・・

サラリーマン社長は会社をダメにする?

もちろん全てのサラリーマン上がりの社長がダメって訳じゃない。ただ、起業して育て上げたオーナーと、社員から上がってきた人は愛情度が違って当たり前なのである。誰も責められない。

SONYがだめになったのは故盛田会長が亡くなってからだし、マクドナルドについては

マック崩壊を招いた、組織破壊と優秀な人材の放逐 FCから反発噴出で集団離反の恐れも

一連の品質問題と業績悪化の原因をつくりだしたのは、現会長で前社長兼CEOである原田泳幸氏時代の経営だという指摘が数多くなされている。原田氏は04年4月21日に日本マクドナルド創業者の藤田田氏が死去した直後に同社社長に就任した。藤田氏は米マクドナルド創業者のレイ・クロック氏が日本マクドナルドの合弁企業相手に選んだ人物で、日本マクドナルドを大成功させた大立者である。米本社は何よりも先に、藤田氏の社葬を開催するか、それが無理なら会社主宰の偲ぶ会を開催すべきであった。ところが、米本社には藤田氏を丁重に葬送するという発想がなかったどころか、これをチャンスと見て「藤田経営の破壊」を仕掛けるのだ。

カリスマ、故藤田田氏のあと、米本社の言うがままになって藤田氏の業績を消し去り、利益追求に走ったせいで組織崩壊を起こしていまのていたらくになったという。これが本当だとすると原田氏になくて、故藤田氏にあったものは、まぎれもなく「マクドナルドという会社に対しての愛」だったと思うわけです。

世襲制はダメと言われるが、豊田章男氏のトヨタは頑張ってるじゃないか。

涙を流しながら社員に語りかける豊田社長。こんなこと愛がなくてできるものか

もっとも世襲制がすべて良いわけではなくて、カジノに会社の金を注ぎ込んだ大王製紙の例もあるので、くれぐれも馬鹿後継者を育てないように起業家は注意しないといけないわけです。

IT系はまだ企業自身の年齢が若いので、社長が死んじゃうリスクは少ないと思うが、大川功氏が亡くなって10年で住商エレクトロニクスに吸収合併されて消滅したCSKの例もあります。その故大川功氏語録からいくつかを拝借

経営とはトップのビジョンに全社員が共鳴し、全社員の努力を通じてその夢を実現すること
思想のない会社は滅びる
利益なき企業は罪悪
目標を公言し自ら背水の陣に追い込め
クレームにはすぐとんでいけ
自ら燃えて周囲に火を点けよ
人生を感動の歴史でつづれ
めぐりあいを大切に
別れ際を大切に

世渡り上手で社長になった人には無縁の言葉集

サラリーマン経営者が悪いんじゃなくて、サラリーマン経営者でも「起業家のような熱い人を選べ」ってことになりますでしょうか。これでも読んで勉強してください。

  • 0
  • 0
    このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 0
    follow us in feedly
PAGE TOP