頼むから3連休に見てくれ、痺れるから。の「100円の恋」

2015年11月20日

朝っぱらから健康診断に行ってきました。前にも書いたのですが去年にトレーナーについて1ヶ月で6キロ落とし、いまでも炭水化物を避けて1.5キロくらいの戻しで収まっているのですが、酒も毎日がぶがぶ飲んでるのにγ-GTPは130 → 50以下、尿酸値7.5 → 5以下と、日赤もびっくりの大改善になっておりました。デブは敵!!

で、皆さんの中には、3連休とも食っちゃ寝の生活を送るつもりの方も多いと思うんでございますが、そんなあなたに絶対見て欲しいのがこちらです。


百円の恋
Amazonでレンタルすると、Fire TV Stickがあれば大画面テレビで見られるし、なくてもスマホやタブレットで見られるぞ。

Fire TV Stickはプライム会員ならすぐ注文で土曜日に届くぞ(地方は知らない)

でだ。最初に言っておくが、自分は日本映画はいままで金のムダと思ってここ10年は映画館はおろか、レンタルでも見たことがなかった。Huluと契約したり、Amazonプライムの映画が無料になったりでここ1ヶ月は毎日1本布団の中で見ているが、本当に物凄いレベルの駄作が多い。まず自分がスーパー駄作としてあげるのは


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だ。北野武をして「事故」と言わしめたもの凄さ。早送り無しでは見られない。冨永愛の黒歴史です。

しかし最初の1分で超駄作と分かるのが

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で、その破壊力たるやすさまじい。☆5を付けてるヤツ、絶対一緒に酒飲みたくない。自分は5分以上は耐えられませんでした。

日本映画がだめな理由として「予算がない」というのがよく挙げられるのだが、デビルマンなんて制作費10億円だ。海外の名画だって「バクダッド・カフェ」「ニュー・シネマ・パラダイス」「ロッキー」とか、日本映画と比べればマシだが多額の制作費を突っ込まなくても大成功のものはたくさんある。金だけのせいにするのはおかしい。

で、日本映画がだめな理由はいろいろ言われるけど、
1 脚本がだめ
2 俳優の演技がだめ(ハリウッドみたいにきちんと演技を学んでいない)
3 監督が「映画が好き」なだけでやってる
みたいなのが挙げられるわけです。じゃあ日本映画がハリウッドの大作の1/10のお金で見られるかっていうとそんなことはないので、コストパフォーマンスが悪いのである。面白いのに当たる確率を考えると、まさに自分にとっては時間と金を賭けるギャンブルなのであった。

そんな自分がなんでこの映画を432円を投下してまで見ようかと思ったか。それはまずこのジャケットのとてつもなくブッサイ顔写真です。
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↑これね。映画見たら分かるけどクランクイン前に先にスチール写真を撮ったのがバレバレ

主演の女優さんは安藤サクラっていって父親は俳優の奥田瑛二、母親はエッセイストの安藤和津の娘さんなのだが、全然しらんかった。しかしこの評価・・・

DVD版
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レンタル版
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と、凄いのである。これは一発騙されてやっかと思ってポチしたのであった。

前半部はたるくて間延びしているが、後半から・・

ストーリーはデブでやる気のない、ニートでぐうたらな32歳の干物女が、出戻りの妹と喧嘩して一人暮らしを始める。食うために勤めたのが100均という話で、正直前半はどうでもいいエピソードも多くてダレる。自分は早送りで見ました。しかし後半に入ると釘付けである。でもって最後の20分はオヤジ泣き。後半だけ3回見ました。鳥肌が立つ。

干物女はダメ彼氏のボクサーの引退試合を見て、自分もボクシングを始める。さらに彼氏に振られて猛烈にトレーニングに拍車がかかる。プロを目指す。CGではなくて主演の安藤サクラは、たった2週間の撮影期間の間に、撮影前のデブ体型をきっちりとボクサー体型に仕上げるのである。10数キロは落としてるでしょ、2週間で・・・

ライザップ殺し!!!

ボクシングのパンチや、ステップも、めちゃくちゃ凄い。実際に演技指導していたトレーナーにはマジで「プロテストを受けないか」と言われたくらい凄い。たぶん運動神経もいいのだろうが、若いとき格闘技をやっていた自分からして、あのシャドウボクシングはかなりのレベルです。ちなみにこの映画はオーディションで、おっぱい出すエロのシーンと格闘技のシーンを両立させる女優なんて、後で考えたらほかにいないだろ。

そして、あの

すごい三白眼(しかも目が離れてる)

劇中で、100均の上司から「客からお前の目つきが悪いってクレーム来てる」と言われるのだが、それくらい凄い目です。とくに試合に臨む前の目、震え上がるわ・・・

ロッキーとはまったく違う点が日本的

同じボクシング、そして社会の底辺を描いているというのでロッキーと比較している人が多いが、全くコンセプトは異なる。むしろ真逆。
ロッキーはアメリカだから、コンセプトはアメリカンドリーム。つまり

なせば成る

なのだが、この映画は

なしてもほとんど成らない

です。農耕民族の日本人はアメリカ人とは価値観が違うのです。しかし「何もなさなければ、全くかわらない」「何か本気でやれば人間は変わる」という強烈な印象を残します。最後のシーン。主人公が試合の後で泣きじゃくりながらなんと繰り返すのか、楽しみにして見てください。

努力は人を変えるのです ← いいこと言うな〜
そしてもうひとつ「デブは敵」なのでありました。

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