旭川は住みやすいという人が多いのに活気があると答えている人が少ないのはなぜか

2018年3月29日

Snapmartで324円で買ってきた旭川の写真。最近スナップマート多用してます。w

わたしのメルマガとnoteは質問に毎週答えていくタイプですが、最近地方再生の話の質問が結構来ます。地方創生の仕事はしたことがいないのですが、企業再生も地方再生も似たようなもんでしょ。で、先日頂いたのがこの質問。面白いけどメルマガで答えるには重すぎるのでブログにしました。

◆◆◆ 質問ここから ◆◆◆

いつもブログ・メルマガ楽しみに拝見しております。私の住む北海道旭川で市民アンケートが行われ、一つ疑問に思うことがありましので永江さんのご意見を頂戴したく質問致します。私の疑問は、アンケートの結果7割以上が旭川市が良いまちでこれからも住み続けたいと思っているのに、活気やにぎわいがあると思う人の比率が低すぎることについてです。

旭川市民アンケート調査報告書(市のウェブサイトより)

<参考数値>
依頼者3,000人のうち回答者は1,609人
回答者のうち、50歳以上が69.1%!!!!
男女比率は 男:43.8% 女:55.6% 無回答:0.6%

集計の中で、
「暮らしやすいと思うか」「愛着や親しみを感じているか」「住み続けたいと思うか」という問いには7割以上の人が「思う」「少し思う」などの良い方の回答をしています。

しかし、「まちに活気とにぎわいがあると思うか」の質問には、「思う」はたったの3.0%、「少し思う」は16.0%であり、「思う」と「少し思う」を合計しても2割にも満たない。

私自身は、十分とは行かないまでも、一定のにぎわいはあると思っています。個人的な意見かもしれませんが、元気が無いと思っているまちに住み続けたいとは思わないでしょうし、愛着があって住み続けたいまちの条件には、活気やにぎわいも含まれている気がするので、活気があると思っている人が少なすぎる気がするのです。それとも「地域の愛着と地域のにぎわいに相関関係は全く無い」ということでこの疑問は終了でしょうか。

ここで、永江さんのブログで以前、今の日本の経済はデフレマインドだから回復しにくいという内容のブログを書かれていたことを思い出し、一つ仮説を立てました。

「回答内容がメディアによってマインド操作されている説」です。

回答者は実際に、にぎわいを見たり聞いたりしているけど、様々なメディアなどでまちの活気が足りないと思い込まされているためにこのような回答になっているのではないかということです。「今の地方には活気がないから地方再生や地域振興が必要だ」と色んなところで言われている中で、自分だけ活気を感じていると回答することに抵抗を感じているのではないかということです。日本人特有の「みんなと合わせる」意識から、「このまちは良いまちだし愛着もあるけど、ホントは活気がないことを知っているんだ。だって新聞にも書いてあったもん。だから私も活気はないと思う。」というマインドです。(意識的か無意識にかはわかりませんが)

ちなみに回答を年齢別に見てみると、若者(10代20代)と70歳以上は、他世代と比較すると活気があると思っている率が少しですが増えています。これは、若者と高齢者がメディアをあまり見ていない(それか見てもあまり信用していない)、又は、回答に際して誰の目も気にする意識が無いから変な見栄をはらない、だから正直に「思う」「少し思う」の回答数が少し伸びた。というように言えるのではないかと思いました。稚拙な頭の素人考えで恐縮ですが、以上の私の疑問と仮説についてご意見いただますでしょうか。冷や水ぶっかけも覚悟しております。。。

ちなみに、私自身は活気があるからと楽観視しているわけでは無く、地方の生き残りをかけて危機感を持ってさらなる発展を目指しているものです。補足ですが、このアンケート結果の、今後の重要度調査(P62)で「市民主体のまちづくりの推進」「地域主体のまちづくりの推進」の重要度が低すぎて、永江さんが仰るように、自分たちが動く気はさらさらない他人任せな地方の体質がしっかり結果に出てましたw

◆◆◆ 質問ここまで ◆◆◆

身も蓋もない回答行きます

実は一昨年の8月の頭に、北海道半周の釣りの旅というのをやりまして、戦果はたいしたことなかったのですが合計で1500キロくらい走破して旭川で1泊しました。ホテルはドーミーイン旭川っていうチェーンのビジネスホテルみたいなとこだったので、ご飯がてら数キロくらい夜の旭川を歩きました。お盆のちょっと前だったのですが、感想はというと・・・

閑散としてて驚きました。w

むしろまだ7時とか8時なのに人通りがこんなにいなくて思わず時計で深夜かなと時間を確認したくらいだ。飲食店がパラパラとしかなく、やっとたどり着いた食べログで調べた人気の居酒屋は隣の女がすぱすぱ猛烈な勢いで吸い始めたので睨み付けてすぐ店を出た。名前晒すと「居酒屋 天金」って店で今見たら今どき全席喫煙可であった。とにかく近所には喫煙可の店しかなくインバウンドの客が来たら激おこ。さすが喫煙率全国有数の北海道。

いま食べログ見ていたら「独酌 三四郎」という一番評価の高いところは2017年3月10日より全席禁煙とあるので今度旭川に行ったらここにしかいかない。

で、旭川が格別に閑散としているかというと、その数日前に泊まった苫小牧では夜に寿司屋に行こうとしたら、幹線道路をでかい角のエゾ鹿のカップルが横断していた。さすがに人口20万近い都市のど真ん中でエゾ鹿を見るとは思わないので寿司屋で興奮気味で話したら「よくいます」との事であった。w 苫小牧の閑散さは半端ではなかった。

その苫小牧の寿司屋のムラサキウニとバフンウニの握り。バフンウニのほうが味が濃厚。

まあ、ここまでで東京人からの感想で言うと、「旭川はメディアによってマインド操作されてるんじゃなくてやはりあまり賑わってない」という説をとります。ごめんくさい。

札幌を除くと、比較的人の通りが多い気がしたのは小樽で、インバウンドの観光客がゾロゾロいて、ホテルも観光客が大勢いたし、人通りも多くて飲食店の予約もそこそこ必要だった。観光客の数を調べてみたら

苫小牧 186万人(7〜8月がピーク)
旭川 521万人(7〜9月がピーク)
小樽 790万人(2月と7〜8月がピーク)

苫小牧にエゾ鹿が歩いてるのはこれでよく分かったが、小樽のほうが観光客がやっぱり多かったのである。密度的には旭川市は747.6 km²で小樽市は243.1 km²とずっとコンパクトだから、さらに賑わってる感じがでるわけですね。

しかし、住みやすいかというと、上のグラフのように旭川では「暮らしやすい」と、少しでも思う人は7割を超えるわけです。小樽市が同様の調査をしてない(古いのはあった)のでわからないのですが、小樽との明確に違いはこの質問にありました。近所付き合いです。

小樽市

小樽市は近所付き合いの濃度が日本平均よりかなり低い。都会並みとはいわないけどかなりクール。これと比較して旭川市は質問は少し違いますが・・


けっこう近所で助け合ってる感じあります。4割強が近所同士で助け合ってると回答してます。小樽よりは住民同士が密接に助け合っていて、それが「暮らしやすい」に結びついているのではないかと。

が、旭川の問題は実は

このへんでありまして、おそらく高齢化も進みつつある中で、「まちづくりへの関心が明確に下がってきてる」ということじゃないでしょうか。たった2年でこうです。枯れてきている気がするのです。

ここは若い世代がもっと話し合うなりして行動を起こさないと、のちのち取り返しが付かなくなる。旭川の年間イベントをみても、冬祭りなら札幌に行っちゃうし、もっと若い世代でいけてるイベントを開催していく動きがあってもいいんじゃないかと思いました。髙梨沙羅ちゃんがせっかく旭川なんだから担ぎ出すくらいの根性で。w

高梨沙羅ちゃんの悪口言うヤツはこれを読め!!!


駆け足とはなりますが、他都市との競合比較分析をやるのがこういうケースでは役に立つよと言う話でした。

本日のKindleのセールですが面白そうなので反射的にゲット ¥ 1,728 → Kindle ¥ 599

  • 0
    このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 0
    follow us in feedly
PAGE TOP