人間も企業もピークを過ぎたらあとは・・・を調べてみた

2012年12月25日

今朝の朝日新聞。

ウイルス進化を先回り 文部科学大臣賞・富士通賞

デジタル版は有料なのでこの先を読みたい人は登録するか、紙の新聞買ってくださいなのだが、要は、世界で通用する科学者・技術者を目指す高校生のコンテスト「第10回高校生科学技術チャレンジ(JSEC)」で高校一年生がAndroidのウイルスを検知する画期的なシステムを開発して受賞したそうな。

文部科学大臣賞・富士通賞 矢倉大夢さん(1年)=兵庫・灘高

スマートフォンやタブレットパソコンなどの基本ソフトである米グーグル社の「アンドロイド」に感染するコンピューターウイルスなどのマルウェアを、自動的に検知するシステムを作った。現在の対策は、パソコンに悪さをする特定のウイルスなどを見つけ出し、防御する方法だが、防御網をかいくぐる進化したウイルスが登場し、いたちごっこになってしまうのが課題だった。矢倉さんが開発したシステムは、機械がウイルスかどうかを判別。ウイルスの挙動を「学習」させて検知の精度を高め、ウイルスの進化の道筋を先回りする。いたちごっこに完全に終止符を打つことはできないが、アンドロイドのセキュリティーを格段に高められるという

続きはお金払ってどうぞ

彼は灘中の一年生の時からPCを始めたそうだ。自分も灘中には入る事は入ったが、1年で退学になってるのでたいした事は言えない(笑)。が、中1で中3までの勉強終わって中2からは高校の教科書だった記憶はある。校風はまあ、なにやってもいいよ的な感じではあった。

先輩(中退のという但し書き付き)として彼にアドバイスしたい。

「天才は大企業には入らずに学生で起業しなさい」

一般人レベルなら、大企業に入って社会的なビジネス常識やマネジメントを学ぶことはかなり意義がある。しかし天才は別。大企業に入ってアレコレとスポイルされているうちに、周囲の凡人に感化されてフツーの人になってしまう例は数多く見た。彼みたいな天才にはそれよりザッカーバーグ的な人生を歩んでもらいたいと思います。日本のために。

さて、最近パナソニックだの、シャープだののネタを書いているうちに、「なんで日本のメーカーはダメなのか」ということを考えると、

盛りを過ぎたら人間も企業もあとは落ちるだけ

という結論じゃないかと思い立った。というか当たり前なんだが。だから大学生の就職の際は、有名だとか人に自慢できるブランドであるとかではなくて、これから盛りを迎える企業を狙った方がいいとアドバイスしたい。
自分は新卒でリクルートっていうところにはいったが、当時は確か社員数500人くらいじゃなかったかなと記憶している。つまり中小企業だったわけですよ。そのあといろいろあったけど、今じゃ2013年の株式公開の目玉である。同窓で財界人もたくさんいる。別に狙ったわけではなくてたまたまです。

で、いろいろ話題にもなる有名企業っていったい何歳なのよ、と思って調べてみました。Wikiで調べたので微細に違ってるかもしれないですが、ご容赦ください。

2

 

◆家電部門 ヨボヨボ老人のパナソニックとシャープ。壮年のサムスンに若いHTC

シャープは驚いたことに100歳であった。パナソニックも95歳。松下幸之助さんが亡くなったのはすでに23年も前のことだった。ソニーも66歳と多少若いがすでに老人の域。盛田昭夫が亡くなって13年たっている。

これに対して韓国のサムスンは43歳と働き盛り。台湾のHTCなんて19歳の大学一年生ですよ。はつらつして若い。100歳の老人が勝てるわけ無い気がします。

◆Appleは36歳。脂が乗って残業し放題。Googleはガキ!!

ジョブズが亡くなってやばさ感が出てきたAppleではあるが家電メーカーとしては36歳とサムスンより若く、いまが全盛なのである。ということはこれから落ち目?
Googleはまだ14歳で、中2の悪ガキです

IBMなんて101歳。もともとは家電でいまや原発からジェットエンジンまでやってるゼネラルエレクトリックはなんと134歳でありました。

ダウ平均株価の構成銘柄のうち、1896年5月26日の算出開始以来唯一残存している企業である。

だそうです。家電から原発までというだけで東芝とかぶってる気がするが、東芝はなんと137歳であった!!!
GEと変わらない。家電メーカーでは突出した爺様ですが、これくらい年を経ないと妖怪に変化して原発には手が出せないのかも・・

◆比較的若い日本の自動車メーカー

で、不況の中でもそこそこまだ競争力がある日本の自動車メーカー。総じて世界の中では若いのです。GMが104歳、メルセデスが86歳の中でホンダは64歳。トヨタも75歳。かなりの歴史と技術の蓄積が無いと自動車メーカーはやっていけないので、この分野は若ければいいということはないようで。

他にはGAPもユニクロもまだまだ中年の域で働き盛り。今年、161歳で大往生されたアクアスキュータムに比べたら子供みたいなもんです。

◆総論

真面目な話。企業がまだ壮年期のうちは、天才でカリスマであった創業者が存命か、その後継者が継いでいます。創業者はたいてい大株主でもあるので、なにか独断でやろうとしても周囲は「社長が言ってるんだから仕方ないよな」になります。失敗したときにいちばん損害を受けるのは、大株主である社長なので周囲も納得します。

偉大なる創業者は、たとえ企業が不況に陥ってもなかなかリストラはしない人が多いです。有名な話だが、松下幸之助に人事担当が「会社の業績が低下しているから社員を解雇しましょう」と進言したところ、幸之助さんは「誰も解雇しない。みな家族やないか」と涙を流した。それを聞いた社員たちは火の玉のように燃えて、業績を盛り返したそうだ。そりゃそうだよ。当たり前。

しかし社長も何代目かになり、単にサラリーマン的な人に順番が回ってくると、短期的な利益を求められるとあっさりとリストラに行く。でもって最初に辞めるのは他に引っ張られる優秀な頭脳なので、韓国メーカーに技術が流出してにっちもさっちもいかなくなる。それがいまの衰退した日本のメーカーさんの特徴でもあるわけです。

企業も盛りを過ぎたらあとは落ちるばかり

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いまさらですけど、正月にこんな本はどうでしょうか

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