子供に受動喫煙させることは、死に至る児童虐待ということが理解できない方へ

2017年8月7日


小池さんが子供がいる家庭内の喫煙を条例で禁止しよう、ただし罰則無しの努力目標という方針を出したのだが、リベラルの方でもそれに頑強に反対している方がいるのは驚いた。

中には「家でタバコ吸ったら警官が来るとかそんなことは許せん」とかなにも公衆の面前で自分の馬鹿さ加減を露呈しなくてもくらいのクソリプを飛ばして来たヤツがいるが、東京では路上喫煙を条例で禁止している区があるが、警官が来るんですかね? 罰金が些少な場合は刑法上の罰金ではなくて過料になり、警官は取り締まらない。まして罰金も罰則もない努力義務違反に来るわけない。

歩きタバコは「犯罪」ではない?警察官が、路上喫煙を取り締まらない理由

「健康増進法」という、条例ではなくて法律がある。条例どころじゃないよ。法律ですよ。平成14年にできて26年に改正された。

第一章
(国民の責務)
第二条  国民は、健康な生活習慣の重要性に対する関心と理解を深め、生涯にわたって、自らの健康状態を自覚するとともに、健康の増進に努めなければならない。

健康の増進に努めるのが国民の責務と法律で定めたわけで、上のように「条例に違反したら警官が来るのなら、喫煙はもとより酒飲んだり夜更かししたら逮捕されるのか。いやそれより「個人的なことまで縛られたくない」という人らはこの法律自体に反対した方が良いでしょ。

無知から始まる子供への受動喫煙

で、喫煙規制に関してツイートすると、どうしようもないクソリプが山ほどついてくる。喫煙率は学歴に反比例するエビデンスがあるが、知識や社会常識、読解能力に相当に問題がある人も多い。

輝け一昨日のクソリプ大賞はこちらです。代表してもらいます。

幼児が1/2本食べたら死ぬほどの毒性のものを燃やして煙にして吸っても平気とか頭おかしい。

この人はほかにも「自分は35歳から吸い始めたが癌になってない」とか、エビデンスが理解できない爆笑もののクソリプも飛ばしてきたが、喫煙で癌になるには数十年かかる。自分の知人でもヘビースモーカーの人が食道癌で急死したが、芸能人や文化人が喫煙+飲酒の組み合わせとの因果関係が非常に高い咽の癌に多数なったり、亡くなってることもご存じないのかも。

もちろん100%癌になるわけじゃない。麻薬だって100%死亡するわけじゃないし100歳まで生きる人もいる。それと同じだ。必ず癌になるわけではないが確率が物凄く上がるだけ。

しかし、本人が癌になるのは本人の自由なので勝手にしたらよい。問題は周囲にたいして。特に子供は人生が始まったばかりでまだなにも経験していないのだ。その子供に疾病や傷害を与えたり、殺したりすることは許させるべきものではない。

子供に強制的に受動喫煙させるのは明確な児童虐待である

世界各国では、法律で子供への受動喫煙を禁止している国が多数ある。

子供が乗っているときは車内禁煙、イギリスで法案可決「大人は自由に吸えるが、子供は声をあげられない」

イギリス議会下院は2月10日、自動車に子供を乗せているときは、タバコを吸うことが禁じられる法案を可決した。イングランドで18歳以下の子供が同乗している場合が対象で、違反者には50ポンド(約9100円)の罰金が課せられる。BBCなどが報じた。政府による法制化は10月1日の見込み。イングランドは既に制度を導入済みのウェールズに習った形となる。スコットランドでも同様の法律を検討している

イギリスをはじめとしてオーストラリアや米国の各州でも同様の規制がある。しかも罰則付だ。東京のように努力義務とかいう生温いものではない。

そもそも先進国でもっとも受動喫煙に規制がないのは日本。もうゆるっゆる。世界ではこれだけ喫煙のリスクが周知されて法規制されている。それだけ認識が遅れていてガラパゴスになっているわけです。特に知識層から外れた人たちは認識が非常に甘い。

児童への受動喫煙については
受動喫煙が引き起こす障害
乳幼児の突然死・肺の発育遅延・低出生体重児
学童期の咳・痰・喘鳴・息切れなどの呼吸器症状
急性反復性中耳炎・滲出性中耳炎とその治癒の遅延
小児喘息・他の喘息性疾患・持続する低肺機能
など

受動喫煙が引き起こすと思われる障害
早産
小児がん・白血病・脳腫瘍
肺結核・呼吸障害
知能低下
難聴
注意欠陥・多動性障害(ADHD)
虫歯
虫垂炎・クローン病
アトピー性皮膚炎
低身長
など

が知られている。このうち「乳幼児の突然死」はすでに確定して疑うべき余地のないものとされており、「煙草の煙で死ぬ子供は皆無」というお馬鹿な発言をソーシャルでするのはやめたほうが賢明。w

日本で何人の子供が受動喫煙で殺されているのか

ニコチンはアヘンと同じアルカイド系の毒物。摂取すると急激な血圧の上昇をもたらす。喫煙者は普段から耐性をもつために血圧が低めになるように体が調節している(だから頭の働きがにぶるんだと思う)が、非喫煙者はそうはいかない。特に高血圧の持病を抱えている人が受動喫煙することは危険で、年間の受動喫煙の死亡する率で最も高いのは脳卒中。ついで心疾患。つまり高齢者が危ない。心筋梗塞などの恐れのある人は医者に「喫煙者の近くに近寄るな」と言われるのがコレです。

そして受動喫煙の乳幼児の突然死についてはけっこうな数の論文があり

受動喫煙で毎年乳幼児突然死症候群(SIDS)で85人死亡
わが国における受動喫煙起因死亡数の推計

年間にSIDSで亡くなる乳幼児の数は徐々に減っている。これはうつぶせ寝がダメという意識が浸透したのと、喫煙率の低下のおかげだろう。乳幼児に受動喫煙させないという周知が行われたからである。

しかし現在でもSIDSで亡くなる乳幼児の約半数が受動喫煙によるものと推測されているのである。

ただし、脳梗塞や心筋梗塞で無くなる子供の数は非常に少ないので、子供時代の受動喫煙は将来に渡って様々な疾病を生み出すが、即死するのはそれほど多いわけではない。しかし新聞によく出る「児童虐待で子供殺し」はいったい何人なんだろうというと、こちらも厚生労働省のサイトから

年間50人くらいで推移している(心中は除いています)

あれほどマスコミを騒がす子供の虐待殺人より、
受動喫煙で亡くなる乳幼児のほうが多いのです!!!

虐待殺人と異なるのは、親に虐待しているという意識がなく、無知故に自分の赤ちゃんを死に至らしめているということだ。努力義務の条例ができることは、こうした層に「子供の前で喫煙することは本当に危険なんですよ」という周知徹底の手助けにはなるだろう。また、先日も伊豆の定食屋に入ったらバイカーのオッサンが隣に赤ちゃん連れの夫婦がいるのにも関わらずタバコを吸い始めたが、非常に危険な行為だということが分かれば、喫煙可能の場所に赤ん坊を連れて行く両親も減るだろうし、控える人も増えるはずだ。その意味で努力義務だけでも条例は意味があると思う。

オマケ。
自分は子供の前では吸わない。子供のいないときに吸うから関係ないと言う人へ

2009年に、米国で「三次喫煙(サードハンドスモーク)」の危険性が報告されました。たとえば喫煙室に入ると、カーテンやソファなどがタバコ臭くなっていたり、タバコを吸う人の髪の毛や服がタバコ臭いと感じることがあります。この臭いは、付着したタバコの煙の成分であり、それには有害物質が含まれています。その有害物質を吸い込んでしまうのが三次喫煙であり、受動喫煙と同じく周囲の人に悪影響を及ぼします。

ファイザー製薬のサイト

ヤニ臭いだけでも周囲に悪影響だってさ。w

この映画はけっこうよかった。

で、原作が本日のKindleセールに登場。台湾大好きな私は迷わずゲットだぜ。

付録。@osr_tsuyoshi さんが厚生労働省のサイトから作ってくれたのでみんなで拡散してくれ。

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