人は何故、いまのmixiに不満を持つのか,考えてみた

2011年11月28日

先週のブログ

「Facebookとmixiはいまや全く違う土俵のSNSになっていた」

について各方面からいろいろメールとかいただきました。アクセス的にはそれほどたいしたことは無く1日5000人くらいでしたが、基本的な反応は「mixiってPCからのアクセスが13%〜しかないんだ。それなのにPCで比較してどうのこうの自体が意味ないじゃん」的なものが多かった。日本のFacebookがモバイルからのアクセス比率を公にしていないので「Facebookだっていまやモバイルからが多いんじゃないのか」という意見もありましたが、これはそもそも比較できないのだから仕方ない。個人的にはFacebookは年齢層からみてもPCからが圧倒的に多く、モバイルは補佐的に使われているんじゃないかという気がしますが、真相は分かりません。自分の場合はFacbookのiPhone appだと自分の書いたコメントが消せないのでチェックインだけになってます。

※右から左にスライドすると消せるそうです。教えていただきました

mixiのほうも敏感に対応して、わたしのブログとほほ同じ趣旨の「うちらはすでにモバイルSNSになってるんだから、単純に比較して誤解を受けるような記事はおかしいと思う」という趣旨のリリースが出てます。→こちら

 

このリリースだと、こんな感じでアクセス数はほとんど変わってないし

「モバイル・スマートフォンが210.3億PV、PCが33.6億PVとなっており、モバイル・スマートフォンの割合が高くなっております。」ということで、モバイル比率が13〜14%であることを強調してます。ネットレイティングスに意図的なものは絶対に無いと思うけど、ここ数年でmixiがこれほどまでにモバイル依存になっていたことを考えると、ラーメンデータベースに一軒だけ昔ラーメン屋だったハンバーガー屋がはいっていて、そこの動員数がどうのこうのいうと同じで、そもそも比較すること自体が変だなという気がします。同時にモバイルの視聴率を発表するか、あるいはPC視聴率からは外したほうがいいように感じました。

で、わたしの持ったイメージなんですが・・

この「モバイル化がほとんど成功した」ということは、実は物凄いことだな、と思います。たぶんここ数年、耐えがたきを耐え、忍びがたきを忍んで(笑)、さんざん悪口言われつつ(自分も言ってました)、それでもこつこつとユーザーを入れ換えてきたのか?

mixiページでアンケートやってるところがあり、こんな集計になってました。

10万人のアンケートで、 76%が「大いに不満」と返答している。もっともこういうアンケートは不満が無い人は回答しないので、不満が高く出るのは当たり前だ。しかし話半分としても、これの半数くらいは不満があると見ていいはず。現在のmixiは、つぶやきがメインで、「身内のクローズドtwitter化」してしまっている。twitterなら知らない人も見るが、知ってる人しか見ないtwitterなのである。

ではなんでこんなに不満が多いのだろうかと思って、不満を書いている人たちを見ると・・だいたいは古くからのユーザーなのだ。自分も物凄く初期からのユーザーなのであるが、当時は年齢層が高く、PCのみからのアクセスだったので業界人が多かった。こういう人たちが「あのときは良かった」「あの前に戻してくれ」と言っている。逆に新しく入って来た人たちは「どこが悪いんだか分からない」というコメントをしているのが笑える。

このmixiのユーザーの入れ替えが、偶然では無くて意図的なものであるならば、繰り返すが自分的にはmixiって凄いと思います。というのはこちら

これはこちらのページから借りてきました。
グリーやモバゲーが「課金」で儲けてるのに対し、mixiは広告の比率が高く、課金が殆ど無い。ゲームで儲かってるだろ、という声もあるが、全然儲かってない。しかしここからが重要なのだが、iモードや出会い系の時代から、携帯ユーザーには物販というのがほとんど効果が無い。しかし少額〜数万円規模の課金に対しては非常に緩い。
逆にPCで課金は非常に難しい。いくら課金しようと思っても、検索能力に優れるPCは、無料のものを探し出してきてしまう。
PCユーザー(もちろんモバイルは併用)は、携帯オンリーユーザーより収入が多い(統計とったら間違いないはず)から、物販には強い。その昔、笠原社長には「mixiストアやったらいいのに」といった覚えがあるが、笑って流されたのでもともと物販には興味が無かったんだと思います。

モバイル専用ユーザーからは、広く薄く取るビジネスモデルが成り立つということであり、それは母体が大きければ大きいほど巨大なビジネスモデルになる。繰り返すが古くはiモードや出会い系、待ち受け、そして携帯ゲームが実証している。出会い系なんて、ピーク時は2000億円くらいの市場があったそうだ(ASP業者に聞きました)。

mixiが広告売り上げの減少を加味しても、意図的にユーザーの入れ換えをしていたのであれば、次の手はなにか課金モデルをはじめて来るに違いないと思う。で、いい方悪いが、そのためには小うるさい昔からの、年食ったPCユーザーには出て行ってもらっていいのである。

このブログでは以前、「mixiページはほとんど広告効果がない」と書いたが、mixiの狙いが上記なら、なくて当たり前だ。モバイルオンリーのユーザーは、物販には厳しいからだ。だとするとmixiページ自体が付け足し程度なんじゃないだろうか。

これからのmixiは、着メロ、待ち受け、携帯ゲームと続いた少額課金に変わる、なにか新しい課金コンテンツをヒットさせられるかどうかが鍵だと思う。そしてなにより、一気に加速するスマホ対策が重要だろう。現在のmixiのスマホのUIは高尚すぎる。ガラケーからスマホに乗り換えた人は、もっと簡単で泥臭いほうがマッチするはずだ。あともう一点「身内だけのtwitter」から脱却すべく、日記を外部にオープンにできるようにするべきだと思う。Facebookページを検索にヒットさせるなら、希望者には「日記」をオープンでヒットさせれば良い。これだけでアメブロから相当戻ってくる。

これができれば一気にグリーを抜くことができるかもしれない。なにも考えてなくて、ダメだったら・・・それはあまり考えたくは無いが、個人的には期待して待ちたい。しかし、自分はモバイル課金モデルは利用することはないとは思います。すいません。自分はmixiユーザーのターゲットから完全に外れました。

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