最近、プロでも日本語がちょっとおかしいということありませんか(東洋経済の釣りタイトルについて)

2017年8月9日

本日はメルマガとnoteの日。

1 弱小ブログへの広告掲載オファーの謎
2 セルフブランディングと読書会のマネタイズについて
3 オウンドメディアの自社広告を自動で切り替えるには
4 わたしのコミュニケーション方法とは
5 車種別死亡率の情報はどこで収集すべきか
6 わたしがNews Picksを積極的に活用しないワケ w

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でだ。本日は昨日見つけたこの記事の違和感について。


全米が泣いた「日系アメリカ人議員」の正体
東洋経済オンライン

このタイトルだけ見て、ほとんどの人はどういう中身を想像するでしょうか。自分は

「日系アメリカ人議員だと自称していたのに実は韓国系だった」
「スピーチが素晴らしくて泣いたのに家庭ではDV魔だった」
「あまりに言ってることとやってることが違って全米が泣いた」

くらいを想像しましたが、実際読んでみたら普通にいい記事でした。タイトルと全く違う。タイトルを誰が付けたのか、ライターなのか編集部なのかわからないが、とりあえず日本語がおかしいだろう。

正体
隠したり、偽ったりしてすぐにはわからない、本当の姿。

メイジー・ヒロノ上院議員は隠したり偽ったりしていない。だから正体というのは現代の日本語ではおかしいと思う。「スピーチ」とか「矜持」あたりが妥当だろう。その上、実は「全米が泣いた」というのもちょっと変。オバマケアは3000万人の中流階級が対象。「全米3000万人が泣いた」ならまだ分かるが、映画の広告じゃあるまいし、真面目な記事でこのタイトルはないでしょう。しかも東洋経済で。

釣りタイトルとはなにか

以上から、このタイトルはネット用語でいう「完全に釣り」認定をしてもいいと思う。

「釣り」については間違って解釈してる人も多い。わたしのこのブログも「釣り記事」とかいう馬鹿が多いのだが、「人の注目を引くコピーライティング」と「釣り」は全く異なる。要するにクソリッパーは日本語が分かってないのだ。釣りタイトルとは

書いてある内容とタイトルが全く違うもの

を指す。要するに餌だと思ったら餌じゃなくてルアーだったとか、そういう手合い。よくあるのは「××が100%実現する5つの方法」とかあって内容読むとどうでもいいことの羅列だったりするのも釣りと言ってもよい。情報商材のLPとか全部「釣り」だ。
内容を上手に表現して期待感を抱かせるのは上手なコピーライティングであって「釣り」じゃない。釣りではないものを「釣りダガー」というと、単にdisりたいだけの馬鹿だと露呈してしまう。

で、東洋経済のこの記事だが、書いたのはアメリカの人でおそらく翻訳して掲載したのだろうが、そのときに誤訳したのではないか。で、そのままデスクも編集長も通してしまった(そういうシステムであれば)。誰もおかしいと思わなかったのは、ちゃんと校正していないか、それとも日本語がよく分からない担当者なのかどちらかでしょう。まさか天下の東洋経済が釣りタイトルを意識的に付けたとは思えない(皮肉です)。

先日も書いたのですが、

クラウドライターの諸君。ダサイから文章の最後に「いかがでしたか」って馬鹿のひとつ覚えで付けるのヤメロ!

Webメディアというものが出てきて久しいが、Welqをはじめとする粗製乱造のパクリの大半は、1記事500円とかの低コストでネット経由で発注されている。発注するほうも発注されるほうも、編集やライティングの経験が皆無。DeNAの粗製乱造の自称キュレーションサイトもひどい日本語が多数散見されたが、ちまたの多くの自称Webメディアは本当にひどい。「ら抜き」言葉とか普通だし、言葉の使い方が違うだろうというものもよく見かける。

昔の一流誌とかはどうしてたのか

自分もライター時代があり、小学館、マガジンハウス、扶桑社などの雑誌に書いていたことがある。一応、当時は「集英社」「小学館」「講談社」「マガジンハウス」というのが4強で、このどれかでライターしていると「そこそこできる人」という認知を与えられた。ww

で、雑誌もそれぞれ出版社や編集長によって方針が違っていた。まずは報道系の週刊ポストなどだと、メインの記事はアンカー制を採用していることが多く、署名記事の場合でもアンカーマンと言われる署名する人は細かな取材はせずに、データマンと呼ばれる駆け出しのバイトやライター見習いたちが取材したものをまとめて記事を書いていた。この段階でかなり鍛えられるわけですよ。使えない取材なんてしようものなら次から仕事が来ない。自分は報道系はやったことないのでやってるライターから聞いた話ですよ。

たしかにここから鍛えられたライターさんたちは取材力も文章力もけっこうなレベルで、のちのちいろんな仕事を依頼しても一発で素晴らしいものを上げてくる。経験って凄いですわ。

小学館でもSAPIOのライターをしたことがあるが、担当のデスクはあまりに厳しすぎて出世ができないとまで言われた人で、コラム1本を5回くらいの書き直しは当たり前だった。最後に使えないと自分で書いてしまう(ギャラはくれる)のでプライドがズタズタ・・・・・。w 「虎の穴」と呼ばれていたそうです。

逆にマガジンハウスでは、POPEYEやBRUTUSで書いたことがあるのだが、内容の企画が通るとそれを編集長に持って行く。そうすると編集長がサラサラと紙に特集タイトルを書いてくれるので、それに沿った内容にすれば良かった。編集長ってね、企画書見ただけでタイトル付けるんですよ。内容読んでから付けるんじゃないのよ。読者ウケしそうなタイトルを先にくれて、そのテイストで書く。

今は雑誌は売れないし広告も入らないから、1本の記事にそれほど経費が掛けられない。遠出ロケも行かないしスタジオ撮影もしなかったりする。だから編集者もライターも撮影のノウハウが身につかないし絵コンテも描けないし、撮影指示書も作れないわけ。自分、やろうと思えばいまでもみんなできますよ。

何を言いたいのかというと「昔は良かった」「昔は厳しかった」ではなくて、なんの経験もないままメディアでいきなりライターとか編集とか、そりゃちょっと厳しいだろうよという話です。教えてくれる人もいないんだから低レベルになっても仕方ない。バズフィードとかの記事がけっこうまともなのは、元新聞記者とか編集者みたいな徹底的に仕込まれた人たちがやっているからでしょう。

よく、「人にできないことをしろ」とか言うんだけど、きちんとした雑誌作りの訓練を受けた人たちをWebメディアで招聘して、社員を鍛え直すところからやったほうが生き残れますよと言いたいだけです。それにしても東洋経済のタイトルはひどい。責任者出てこい。雑誌や新聞の低迷は日本語文化をダメにしている面があるね。

うちのおばあちゃん犬にトイレをさせるために家の前に1日に何度かだすのだが、ヒトスジシマカという縞々の蚊に悩まされていた。毎回蚊よけのスプレーしているが漏れた部分を狙ってくる。ワンコにも刺しに来るのよ。で、試しにコレ買って玄関先の木とか自転車とか車の陰とかに吹いたら、ピターーーーーーーっといなくなった。雨が降ると薬剤が流れて効かなくなるので1日1回、昔の家の生け垣にまで吹いたら本当にいなくなりました。金鳥さん、どうもありがとう。

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